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「嘘…だよね、!」
そう言った時の顔は酷く引きつっていただろう。
「私、バンド辞めるね。」
辞める。その言葉の意味を数秒間理解出来なかった。
数秒後理解した時には、世界が崩れる音が聞こえた。
「嘘…だよね、!」
かろうじて発した言葉と無理矢理作った笑顔はとても笑顔とは言えないだろう。
「嘘じゃないよ。」
冷たい発せられた言葉に背筋が凍る。
「私、ここに居ても邪魔みたいだしさ、」
なんで。そんなことない。『Mrs. GREEN APPLE』は誰1人欠けてもいけない。
そう言いたいのに。身体が動かない。口が乾く。
「だから。急で申し訳ないけど。エデンのあと少ししたらやめるね。」
なんで。なんでそんなに軽々しくいえるの?
「まって…」
弱々しく発せられた言葉は彼女の耳には届いていないようだった。
綾華のドラムは誰にも変えられるものじゃない。
どうする?止める?僕は何をすればいい?
そんな思考がぐるぐると廻って。何も言えなかった出来損ないの自分を心の中で責めた。
「俺、やりたい事が増えた。」
一瞬何を言っているのかわからなかった。
嗚呼。また。最近はどうも運が悪い。いや、悪いで済むものではない。
頭が痛い。心臓が締め付けられるような感覚。
「ひゅっ゛、」
あ、これダメだ。そんな呑気なことを考えながら意識を手放した。
意識を失う時高野が何かを言っていた気がしたけど分からない。
頭から何かが抜けていく気がする。
きっと気の所為だ。