nksha 宝石バース
少しグロあり死ネタあり
金ブロ描写あり
メリバです
宝石バース簡易説明
宝石・・・ 最も人口が多いが最も立場の低い性
手の甲に宝石が埋まっていることが特徴。
ハンマー・・・最も人口が少ないが、宝石よりも立場が高い。手の甲にはハンマーの痣がある、宝石砕き食べることを好む。
コレクター・・・ハンマーより人口が多く最も立場が高い、宝石に対して歪んだ愛情を持ち
宝石をハンマーから守っている。
詳細な内容は物語内での説明もあります
sh視点
タッタッタッ
sh「はっ、、はぁっ、、、」
暗い路地を必死に走る
人通りのない道、10mほど後ろに
俺を追いかけるハンマー
まずいまずいまずい、、っ
俺の手には翡翠の宝石が嵌められている
奴の狙いはきっとこれ
生まれつき宝石である俺はきっとハンマーの彼に今から砕かれようとしている
宝石はハンマーからすると食べ物であり
宝石を砕いて食べると飴のように甘く溶けてしまうらしい
ハンマーは定期的にオーバーストと呼ばれる限界状態に陥り、宝石を見ると理性を失い襲って来てしまう、
きっと今俺を追っているハンマーもオーバーストに陥っている可能性が高い
sh「あっ、、」
路地の角を曲がる、しかしそこには2m以上の高い壁
sh「やば、っ」
殺される、、っ!
⁇「こっち、、、ッ‼︎」
壁の上から声が聞こえる
月光に照らされはっきりと顔が見えないが
こちらに向けて手を伸ばされていた
考えるよりも先に体が動き彼の手を握った
グイッと引っ張られ抱き寄せられる
sh「おわ、っ」
⁇「大丈夫、っ?」
俺を助ける、ということは彼はきっと
コレクターなのだろう
sh「は、い、、」
⁇「とりあえず俺の家おいで?」
言われるがまま、俺は彼の家に連れて行かれた
彼の家はなんというかいい意味でごちゃごちゃしていた
多趣味なのかジャンル問わずのものが飾られていてとても家だとは思えなかった
彼は俺を透明なショーケースへ入れ
クッション性の手枷をつけられ上に吊り上げられる
⁇「目立った怪我はなさそうだね、よかった」
sh「あの貴方は、、」
⁇「え、ぁっ!ごめん忘れてた」
「俺はNakamuただのコレクターだよ」
コレクターは宝石をハンマーから守っていると言われているが、実際は宝石をショーケースへ閉じ込め監禁することを生業としている。
まさかこんなすぐに監禁されるとは思っていなかったけど、、
どうやって逃げよう、
nk「君の名前は?」
sh「、、、」
nk「まぁ、別に教えてくれなくてもいいけど」
「俺は君に危害を加えるつもりはないし、君はただこのショーケースの中で一生生きてくれればいいの」
sh「拒否権は」
nk「あるけど、さっきの見る限り遅かれ早かれハンマーに食べられちゃうよ?」
「ここにいればそんなことにはならないし、死ぬまで安全に生きられるよ?」
sh「、、、」
いかにも合理的な提案だ
しかし、ショーケースの中で一生を過ごすのは嫌だ
sh「ってか、俺以外の宝石は?」
nk「いないけど」
「君が俺の初めてのコレクションだよ」
sh「なんで俺なの、?」
nk「一目惚れしちゃったから」
「興味なかったらとっくに手放してるよ」
深い水色の瞳で俺をショーケース越しに覗く
やはりコレクターの愛は狂っている
じゃなかったら、こんなに固執的な獲物を見るような目で俺のことなんて見ない
まるで愛しいものでも見るかのような
そんな瞳
コレクターな彼らが好きなのは結局宝石であり、生身の俺になんか興味はない
俺が死んだところで、見世物として
永遠に飾り続ける
はなから俺のことなんて手放すつもりないくせに、拒否権あるとか
もっとちゃんとした嘘つけよ
nk「って、あぁぁぁっ⁉︎」
「腕のとこちょっと削れてる‼︎」
そういって急いでショーケースを開けて手枷を外し 腕を確認するNakamu
チャンス、、っ
ドンッ‼︎
Nakamuを突き飛ばして走って家の外へ飛び出す
nk「えぁ、ちょっ⁉︎待って、、、ッ!」
叫びを後ろでに聞きながらとにかく遠くへ逃げる
急いで自分の家まで帰宅し鍵をかける
sh「はぁ、っ、、はぁっ」
いろいろなことが起こりすぎて本当に疲れた
宝石という性を持って生まれてしまったが故にこんなに危険な目に遭わされて
好きなように生きることすら許されず
ハンマーとコレクターに怯えながら生きる毎日
そんなの、死んだ方がマシと思ってしまう
しかし、死んだところで
コレクターには一生見世物として置かれ
ハンマーには砕かれ食べられる
死してなお、自由になることなど許されないのである
Nakamuから逃げて数週間が経ったある日の20時ごろ、買い物を終え帰っていると 目の前から見覚えのある2人が歩いてきた
sh「きんとき、それにBroooock?」
kn「あ、シャークん」
br「久しぶり〜」
俺の親友であり同じ宝石仲間のきんとき
そして、ハンマーとコレクターが混ざった性をもつBroooock
混合性なんてものは極稀であるが
俺たちに危害を加えるつもりはないと
本人が言ってるし特に気にもせず関わってきた
sh「どうしたの、散歩?」
kn「まぁ、そんな感じ」
「シャークんは?」
sh「買い物帰り」
kn「あ〜ね?」
br「ねぇ、この後暇?久々にみんなで話さない?」
sh「俺も同じこと思った、笑」
kn「え、そのNakamuって人やばくね?」
sh「うん、助けてもらったことは感謝してるけど」
「いきなり、ショーケースに入れられるのは怖かった」
br「う〜ん、でもその行動除けば普通にいい人だよね」
「シャークんに一途?でちゃんと守ってくれるし」
sh「その行動が1番まずいんだよ」
「もう少し自由にさせてくれたら、、」
kn「それはそう」
そんな世間話をしていると
店員さんが料理を運んできてくれた
料理が置かれた瞬間
俺の目の前できんときの右腕が吹き飛んだ
kn「え、、?」
目の前に座っているBroooockの手にはきんときの腕、 オーバーストに陥ったと考えられる
kn「や、やだ、、っ」
「まだ死にたくない、、ッ」
Broooockの表情は固まっていて
突然のことに驚いていた
br「え、僕何して、、」
そう困惑するもきんときの腕を口に運び
ばり、ぼり、、と食べ進めている
なんで今までBroooockを安全だと思い込んでいたのだろうか、
彼自身が心配いらないと言ったから?
彼には半分ハンマーの血が流れているというのに
ぐるぐると巡る思考
きんときの残った左腕を掴み急いで店を後にする
死にたくない、いやだ
理性を失ったBroooockは俺らを目掛けて走ってくる
sh「どこ行けば、、っ」
kn「シャークん、俺時間稼ぐから、、」
「逃げて、」
sh「は?何言って」
kn「俺ずっと、Broooockのことが好きだったからさ、」
「Broooockに食べられるなら、それでもいいかなって」
そう言うもののきんときの声は恐怖で震えていて、少し目が潤んでいた
kn「生きて、」
途端、きんときが俺の掴んでいる腕を無理やり振り解きBroooockの方へ走る
いやだ、待って
sh「待って、、、ッ!!」
きんときは振り向き俺に優しく微笑んだ
そして、Broooockの手によって粉々に砕かれた
早く逃げなければ、次の標的は俺だ
でも、怖くて足がすくむ
逃げなきゃ、せっかくきんときが
命をかけてくれたのに
無駄になんてしたくないのに、、
Broooockが青く光るサファイアの宝石を食べているのをただ見つめることしかできなかった
誰か、誰か助けて
そう願ったところで誰も助けになんてこない
もし、あの時俺がNakamuのコレクションになることを承諾してたらこんなことにはならなかったはずなのに
でもそんな過ぎた話したところで
きんときは帰って来ないし
俺のせいで死んだことに変わりはない
じきにBroooockも食べ終えて俺を砕きにくるだろう
ごめん、きんとき
ほんとに、ごめん
Broooockの腕が伸び俺の左足を砕いた
これじゃ、本当に逃げられない、、、
もう、死ぬしかないじゃん、
nk「ほ〜ら、だから言っただろ?」
「俺のコレクションになってればよかったって、、!」
背後から聞こえる聞き覚えのある声
sh「なか、、む?」
nk「もう一回チャンスあげるよ」
「俺のコレクションになって?」
「なってくれるなら君を一生守ってあげる」
sh「え、ぁ、、」
悩んでいる暇はないことぐらい分かっている
sh「わかっ、、た、、、」
「Nakamuのコレクションに、なる」
nk「ん、やった」
そう言ってNakamuは俺の前に立ち
Broooockに向かって
nk「ってなことで、俺の宝石に手出さないでくんね?」
立場的に優位なコレクターに対して
ハンマーは楯突くことができない
Broooockは怯んで後退りをし
その隙にNakamuは俺を抱えて再びあの家へ運び出した
ショーケースに入れられ、今度は厳重に鍵を閉められる
脳裏にはBroooockが青色の宝石を咀嚼する音が鳴り止まず、俺の精神はおかしくなってしまいそうだった
nk「ごめん、もっと早く来れば足も欠損しないで済んだんだけど、、」
そう言うNakamuの口は少し緩んでいる
俺は知っている
彼は俺の元にわざと遅く来た
俺が二度と自分の足で
逃げられないようにするために
nksha 宝石バース
あまりにも鬱エンドになってしまった気がしますごめんなさい
コメント
6件
私宝石の国見てなくてわかんないんですが、説明分かりやすくて助かりました😊😊 nakamuさんの歪んだ愛が最高すぎます...💕 ぶるのオーバーストとか、困惑しながら食べてるの悲しいし残酷で好きです😭♡ しゃけが立ちすくんでたり、 トラウマになってるのも最高です👍👍👍 可哀想なのはいいですね...
、、、普通に本売れるんじゃないのか…?と思うほど、表現力が素晴らしく…毎度物語に引き込まれます…。 そして宝石バース初めて読んだのですが好きになっちゃいました! なんか…きくりさんの小説を読むたびに好きや性癖が増えてってます…
私はもう個人的にnkさん小説内では歪んだ激重の愛を持っているという感じしかしないと思う。マジで。宝石をタヒぬまで見世物として残しておくコレクターと食べ物としていうハンマーがマジでいいっすね。マジで。マジでbrさんのオーバーストは「マジかよ…」状態でした。「青色の宝石を咀嚼する音が鳴り止まず精神はおかしくなってしまいそうだった」の表現と「俺の元にわざと遅く来た俺が二度と自分の足で逃げられないようにするために」の部分でちょっと良くないけど「わっしょい!!!」てなりました。マジできくりさんの書く小説わっしょい!!!