テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
100
絵文字3つのやつ③
真宵さんの「🕸🦋🥀」お借りしました✋️
世紀末に高いとこからゆっくり落ちてく百合が見たかった。
・百合
・ちょっとえっちなシーンがあるけどそこまで……なのでこっちに投稿します。
・色々知識不足によりおかしいところがあるので頭空っぽにして雰囲気だけ楽しんでください。
・死ネタハピエン(メリバ)
ーーー
もし明日が来ないとしたら、私は彼女と一緒に身を投げる。
──××××年、世界は終末を迎えよとしていた。人智を超えた科学技術、それによって解消され、また新しく生まれたたくさんの問題。人口のキャパシティはとうに超え、それに対して政府も諦め手を止める。食糧供給も、電気供給も様々のことが滞っている現在、街は少しずつ荒廃し緑に覆われている。
朝日が昇る。仄かな桃色に染まる朝焼け。なんだかんだ、こんな世界でも良いな…なんて、薄っすらと死を望む私は思う。
ふと目に入ったニュースの記事をタップする。
『本日27時、巨大な爆弾が落とされる。荒廃しきったこの星は今日、終わりを迎える。最期の1日、何をしますか?』
言われてみれば数年前からこのニュースは出ていた。でも、わざと記憶から消してた。
そうだ──もう明日は来ない。
葬星
「おはよ」
「んぅ……おはよぉ、」
眠たそうに目を擦る彼女はクロエ。はだけたタンクトップの隙間からは昨夜のことを思い出させるような赤い私の証がたくさんついている。
「大丈夫?」
「ん、今日は何するの?」
「何しようね──」
空を見つめる。でも、やることはもう決まっている。
「ねぇ、今日爆弾が落ちて私たち死ぬんだって。だからさ、一緒に先に死のうよ」
「へ、?」と声を漏らし彼女が頭にはてなマークをいくつも浮かべている。ぴく、と耳が微かに動く。
「あぁ、そっか、今日だね。うん、いいよ。あたし、ルルの為なら死んでも」
少し掠れた彼女の綺麗な声。私を真っ直ぐ見つめる瞳にいつも吸い込まれそうになる。
「信じてたよ。でもさ、その前に──最期に、いちゃいちゃしよーよ♡」
「もちろん、♡」
愛しの彼女に口付けをする。甘い吐息は空に消える。もっと私を求めるように潤んだ瞳で見つめてくるのが本当に愛い。
「大好き、♡♡」
私の手で乱れる彼女が本当に本当に可愛い今日で最後なんて、今は考えないようにした。
✾✾✾
時刻は変わって16時頃。日は沈み始め茜色。細切れの雲たちが橙色に染まっている。
そして──私たちは今、宇宙エレベーターの前に居る。
「わ、なんか怖いかも」
ゆっくりだが着実に宇宙へと登っていくこれに、少したじろぐ。
「手、繋ご」
彼女の柔らかな手が差し伸ばされる。ぎゅぅ、と恋人繋ぎをする。
映る星景色。この星はもう雲に隠れ始めている。彼女の藍の瞳に星空が映りきらきらと光っている。
「ねぇ、私たちも死んだら星になるのかな」
ぽつりと口から溢れる。
「うん……でもさ、一人は淋しいから二人で、星座になろうよ」
なんだか、なんでもないけど、泣きそうになる。彼女はぎゅっと私に手を強く握ってくれた。
「もう着くよ」
ピコン、と無機物な音がして扉が開かれる。無機質な白い床、そして、一面に広がる星の花畑。薄いが辛うじて酸素がある。
「っ、ふ……」
「大丈夫、クロエ、大丈夫」
「死んでもあたしのこと、忘れないでいてくれる?」
耳が下がり目に涙が溜まっている。裾をきゅっと掴まれる。忘れる訳がない。こんなに大切で愛しい私の愛猫。
「二人で星座になろうって、言ったじゃん。ちっぽけかもしれないけどさ」
「うん、ルル、大好き、」
軽いキスを落とされる。今にも消えそうなほど儚い。尻尾がふわりと揺れる。
もう、呼吸が続かない。息が、できない。
「……じゃあ、せーのっ」
とんっ、と軽い足音を残して足ながら降りる。
手をぎゅぅっとにぎる。まだ、温かい。
蝶のように、または落ちてゆく花弁のように、静かに星空を舞う。
少し、肌寒い。静かに目を閉じる。はらりと涙が零れる。
✾✾✾
走馬灯。本当にあるんだ。クロエとの思い出ばっかり流れてくる。
夜、蛍を見に行ったよね。夏にはひまわり畑に、おそろいのワンピースを着て海にも行ったっけ。
冬は寒い寒い言いながら雪合戦もした。手編みのマフラーすっごく嬉しかった。実は枕元にずっとおいてある。
──これも、全部私の歴史だけになっちゃうんだ。
私の歴史にはいつも笑顔の君が居た。
ねぇ、クロエ。クロエは私の運命の人だったのかな。
赤い糸で、繋がってたのかな。硬くて、蜘蛛の巣みたいにすっごく複雑に絡まって、そんな風に、必然で運命な出会いだったのかな。
でも、もしかしたら運命じゃなかったのかもしれない。本当に、ただの偶然。でも、大好きで大切な人。
星になっても、来世でも、一緒にいよう。
コメント
6件
居るか分からないけどこのコメントより後にコメントしてくれた方へ…諸事情で3日ほどスマホが触れない状況下になりますので帰ってきたらコメ返します🙇🙇🙇いつも感想ありがとうございます…励みになってます…こなけし
めちゃくちゃ好きですッッッッッッッッッッッ…😫😫😫💥💥💥 メリバ苦手なはずなのに最後まで閲覧してしまった上にすっっっごい幸福感…何故か克服した気分です…😻😻‼️‼️あと世界観がだいすこ…💥💥💥 もう醤油ラーメン様の百合小説が栄養源になってきている…((
読了しました……もう、冒頭から息を呑みました。終わりが決まった世界で、「一緒に先に死のう」と誘うルルと、迷わずうなずくクロエ。そのあまりに静かな覚悟に胸がぎゅっとなりました。宇宙エレベーターでの「二人で星座になろう」の台詞が本当に美しくて、最後の「せーのっ」で手を離す瞬間、一緒に落ちていく感覚になりました。短いのに、二人の歴史がぎっしり詰まっていて、読後もずっと余韻が残っています。素敵な作品をありがとうございます🌷