その後母親達と話して分かった事。
私の名前は「ことは」であり、高校1年生
家の近くにある歩道橋の階段から転倒し、入院となったそうだ
━━━━━━━━━━━━━━━
あの日は結局記憶が無い事を説明したらとてつもなく心配され、検査となってしまった。
あの時の私に記憶が無くなる以前の事は分からないし、母親、金髪の青年の事も覚えていなかった。だからそこまで心配されても、というのが本音だったなーと思い返す。
「ことはー!!」
ガラッと大きな音を立てて扉が開く。
「……ここ、病室ですよ」
あ、すまん!と謝罪までもが大きく、なんだか可笑しくなってしまう。
金髪の青年、もとい上野さんだ。
漢字で書くと「上野 雨樋」
うえのあまと、と読むそうだ。
初日に自己紹介をされた時、読み方が分からず適当に誤魔化していたら落ち込まれてしまったのは懐かしい思い出だ。
「聞いてるかー?今日さぁ〜…」
この人はこうやって毎日学校帰りにここに寄っては、私に色々な話をしてくれる。
今度テストがあってーとか、あいつがあんな事して笑い死ぬかと思った〜とか。
この病室には母が持ってきた分厚い小説や参考書しか無い為、とてつもなく暇なのだ。
だから毎日のこの時間が何気に日々の楽しみになっている。
「……が……でさ〜……それが、…」
少し聞き流すような感じで上野さんの話を聞いていると、
「あっ!そういえば!」
彼は勢い良く私の手を取り、目を輝かせながら言った。
「来週から学校やな!!!!!」
「え?」
コメント
1件
なんかしっかりと名前付けとって…良いな 学校編楽しみです