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#TL
瀬名 紫陽花
18,820
部屋の隅のみかん🍊@受験生
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コメント
1件
うわあああっ第1話からこの空気感ヤバすぎる😭💦 甚爾の“捕食者の笑み”が怖すぎて震えたし、真希の「弱い」って言葉がグサグサ刺さる…持たざる者同士の歪んだ師弟関係から一気に絶望的な力の差を見せつけられる展開、エモさと苦しさが同時に押し寄せてくるよ…! 続きどうなっちゃうのこれ!!🔥
高専の地下にある、薄暗く埃っぽい第二訓練場。コンクリートの床に、激しい肉体言語の応酬が響き渡る。
「おいおい、どうした真希。足元が留守だぞ」
いつもと変わらない、呪力を一切持たない男の、しかし圧倒的な質量を伴った嘲笑。禪院甚爾は、真希の放った渾身の上段蹴りを、まるで見切っていたかのように最低限の動きでかわした。
呪術高専の関係者という枠組みに収まってはいるものの、この男が真希に施す「組手」は、およそ教育とはかけ離れた実戦そのものだった。毎日のように繰り返される、骨が軋み肉が爆ぜるような手合わせ。天術の肉体を持つ者同士の、文字通りの削り合い。真希にとって甚爾は、超えるべき巨大な壁であり、唯一自分と同じ「持たざる強さ」を理解する男のはずだった。
だが、その日の甚爾は、決定的に何かが違っていた。
「くそっ……!」
真希が体勢を立て直そうと地を蹴った瞬間、視界が異常な速度で反転する。
いつもなら、一撃入れた後は追撃の手を緩め、真希の反撃を待つような「歪な師」としての余裕があった。しかし、今日の甚爾にはそれがない。
気づいた時には、冷たいコンクリートの床に背中を叩きつけられていた。
「がはっ……!?」
肺から強引に空気を搾り出され、一瞬呼吸が止まる。追撃を避けるべく、真希は反射的に寝技からの脱出を図ろうとした。しかし、それを予測していた甚爾の巨大な体躯が、容赦なく真希の身体の上に覆いかぶさる。
「……あ?」
いつもと違う。そう直感した時には、もう遅かった。
甚爾の両腕が、真希の自由を完全に奪っていた。真希の細い両手首を片手で容易く掴み上げ、頭の上へと縫い付ける。もう片方の太い腕は、真希の腰を執拗なまでに跨ぎ、びくともしない質量で圧迫していた。天与呪術による驚異的な身体能力を持ってしても、完全に重心を支配された状態では、指一本動かすことすらままならない。
「な、ん…だよ、これ……! 放せ、甚爾!!」
「放すわけねぇだろ。組手はまだ終わってねぇよ」
耳元で囁かれた低音の地声に、真希の背筋を冷たい悪寒が駆け抜ける。
いつもなら、ここで「はい、おしまい」と頭を小突かれて終わるはずだった。だが、甚爾の濁った瞳の奥にある、獣のような獰猛な光は消えていない。
ジリ、と不穏な音が訓練場に響く。
甚爾の自由な手が高専の制服の襟元にかけられ、躊躇なく引き裂かれた。ボタンが弾け飛び、コンクリートの床に虚しく転がる。乱暴に服がはだけさせられ、冷ややかな空気が真希の露わになった肌を撫でた。
(嘘だろ……。待て、これじゃ、まるで――)
脳裏に最悪の結末が過る。男と女としての、圧倒的な体格差と力の差。
「っ……抱かれる……っ!」
恐怖と屈辱が混ざり合った悲鳴が、真希の喉から零れ落ちた。
プライドも何もかも投げ打ち、真希は狂ったように身体を悶えさせ、抵抗を試みる。甚爾の胸を蹴り飛ばそうと脚を震わせ、掴まれた手首を力任せに引き抜こうと血管を浮かび上がらせる。禪院家を見返すために、あれほど血の滲むような努力をして鍛え上げてきた肉体。呪術師たちを圧倒できるはずの、自慢の膂力。
だが、甚爾の肉体は、まるでびくともしない鋼鉄の塊だった。
「ハッ、何ジタバタしてやがる」
甚爾は、必死に抵抗する真希の姿を、心底愉快そうに見下ろした。その顔に浮かんでいるのは、慈悲など微塵もない、捕食者の笑みだ。
「力が弱い。……そんな蚊の鳴くような抵抗で、俺から逃げられると思ってんのか?」
「、あ……っ!」
直球すぎる煽りが、真希の鼓膜を震わせる。
「弱い」――その一言が、真希の胸に深く突き刺さった。禪院家で虐げられ、それでも「強さ」だけを求めて足掻いてきた自分を、この男は圧倒的な暴力と、男としての絶対的な優位性だけで、容易く足蹴にしてみせる。
服をはだけさせられた羞恥心に、己の無力さに対する悔しさが混ざり合い、真希の顔は耳の裏まで真っ赤に染まっていく。
「くそっ……放せ、放せよ……っ!」
「声だけは一丁前だな。ほら、もっと踏ん張ってみろよ、真希」
甚爾の大きな手が、はだけた制服の隙間から、真希の熱を帯びた肌へと容赦なく滑り込んでいく。どれだけ抗おうとも、その指先が触れるたびに、身体の自由が奪われ、真希はただ、己の限界を思い知らされることしかできなかった。