「良い眺めだ。愛液がどんどん溢れてくる。厭らしいな」
「……そういうこと、口にしないでください……」
「何だ? 恥ずかしいのか?」
「それは、そうです……」
「自ら大きく脚を開いてこんなに溢れさせておいて恥ずかしいなんてな」
「それは、……」
そうするように言ったのは自分なのに、まるで私が自らそれを望んでしているかのように言ってくる辺り、意地が悪い。
「――まあいい。そうだ、今度は少し趣向を変えてみるか」
何かを思い立ったのか急にベッドから降りて立ち上がると、ベッドのすぐ近くにある姿見をこちらへ向けて戻って来る。
「ほら、こっちに来い」
そして再びベッドの上に座ると、手招きをして来る彼。
「あの……?」
「ほら、ここに座れ」
「は、はい……」
言われた通り彼の前に向かい合うように座り直すと、
「そうじゃねぇよ。そっちに向かって座るんだ」
違うと指摘されて後ろ向きで座るように言われた私が再び座り直すと、
「どうだ? このまま挿れたらお前も繋がってるところが見えて、より興奮するだろ?」
「――っ!」
彼がどうするつもりで鏡をベッドへ向けたのか、そして私を後ろ向きで座らせた意味が理解出来て、興奮から体温が上昇していった。
「ほら、自分から挿れてみろ。鏡の前で」
「や……、そんなこと……」
要は私に自ら彼のモノを挿入しろと言っているのだ。
しかも鏡の前でそんなことをすれば繋がっているところも丸見えだし、自分の表情も見えてしまう。
そんな恥ずかしいこと、出来るはずがない。
「――忘れたか? お前に拒否権はねぇんだ。俺の言うことは絶対、だろ?」
「……っ」
だけど、彼の言う通り私には拒否権が無い。
彼に拾われて住まいを与えて貰ったあの日から、私は彼の言いなり。
彼の言うことには絶対従わなければならないの。
「……っ」
恥ずかしいけど、それをするまで終われないと分かっている私は覚悟を決めて彼の上に跨ると、
「――っんん、……あぁッ」
自身の蜜口に彼のモノをあてがい、ゆっくり、慎重に飲み込んでいく。
勿論、鏡が目の前にあるから目は閉じている。
だって、こんな姿を見るなんて恥ずかしいから。
でも、それを彼は許してくれない。
彼はどこまでも自分勝手で意地悪で、酷い人。
後ろから私の首筋を舌を這わせながら舐めてくると胸を弄りながら彼は言う。
「ほら、きちんと目を開けろ。閉じることは許さねぇ――」と。
本当、どこまでも酷い人。
恥ずかしがっているのを分かっていて、わざと目を閉じることすら禁じてくるのだから。
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