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「失礼します。」


俺の何倍大きいんだって思うほど大きな扉を開ける。


「桐生。久しぶりだな。」


「はい。なにか御用でしょうか。」


「あぁ、任務だ。今回のターゲットは、夜桜ソレンと言う吸血鬼。これが資料だ。」


分厚い資料の束を渡される。


「期限は無いが、できるだけ”早めに”頼んだよ。」


「了解しました。」


失礼します そう言って重たい扉を閉める。



久しぶりの任務。



相手は、夜桜ソレンという名の吸血鬼。

特徴は、少し長めの髪で、銀色。


…そして、人間が大好き、か。


そしたら、簡単かも知れない。


吸血鬼は、人間よりも危機管理能力が優れていて、1発でバレることもある。


だから、簡単な仕事ではない。


でも、人間が好きなら、だよな。


俺は比較的新人、これで任務は3回目。

でも、同性を相手にするのは初めて。


大体は異性で合わせ、恋愛感情を相手に抱かせてから捕獲すると言う作戦が多い。


まぁ、いけるだろ。


明日から転校か。


寮に帰って支度をしよう。


そして寮方面へ歩いていった。

恋をしてはいけない人に恋をしました。

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