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らん 「ただいま」
ご本人様には関係ありません
少し重めの内容です。
それでも大丈夫な方のみお読みください
ん”〜
もぉやだ
ついそんな言葉が出てしまう。
机には山積みの資料や書類。誰にも頼れない絶望感。
そんな言葉が出てしまってもおかしくない。
こんな俺にも仕事を終わらせる理由がある。
今日は一人で夜、知らない場所まで行ってしまおうと思ってるから。
今まで何回かした事はある。
深夜にスマホの電源を切って、ひたすら歩く。
満足するまで。
こうすれば、しんどいのも、辛いのも、苦しいのも、消えたいのも少しは楽になる。
運が良ければ死ねるし、笑
いつもメンバーには怒られる。
こんな深夜にどこに行っていたんだって。
メンバーだって心配してくれてる事は分かってる。
でもどうしてもやめられない。
メンバーに約束させられた事がある。
スマホの電源は付けたまま、持っていく。
死ぬような事はしない。
メンバーが迎えに来たらすぐ帰る。
3つ約束させられた。
約束させらると破る気になれない。
だから今日はスマホの電源も付けて持っていく。
もうちょっと頑張るか。
このまま仕事をせずに死んだら迷惑かけるから。仕事は全部終わらせる。
今日は珍しく行きたい所があるからいつもよりやる気がある。
そろそろ行くか。
仕事も終わらせた。あとは返信を待つだけ。
さっむ
でも外に出ただけで、少し楽になる。
こっちの方角かな。
どれだけ時間が経ったのだろう。
もうここもどこか分からない。それでも別にいい。
行きたい所に近づいている事は確かだから。
波の音が聞こえる。
それがどこか嬉しい。もう少しで着くって分かるから。
海が見える。きれいだ。
海に近づくほど思う。約束を破ってしまいたいと、
スマホの電源はつけてる。1つはちゃんとまもってる。
だから、
死んでもいいかな。
1つ約束を破っても、1つまもってるからいいよね。
最後に誰かに電話でもかけようかな。
最後に謝らなきゃね。
そんな事を考えながら足元を見る。
いつの間にか足元が濡れている。膝まで波があたっていた。
出るかな。そんな事を思いながらいるまに電話をかける。
着信音と波の音だけが聞こえる。
少しすると繋がった。
もしもし〜?
どうした?
いるまが出た。
ごめんね。
ただ一言、それだけ伝える。
いるまがなにか察したかのように聞き返す。
どこに居るッ?
答えるか迷う。
でもいるまが急かすから答える。
どこかの海。
そこから動くな。
いいから動くなよ。
迎えに行くから。
いるまが言い続ける。
正直待てるかどうか分からない。
でもまず謝らなければいけない。約束を破ろうとしているから。
死んだら謝れない。
いるま、?
やくそく破ろうとしてごめんッ
許して。
すぐ返事が返ってくる。
謝るな。と
どこかいるまがかっこよく見えた。
まるで絶対に死なせないとでも言いたげに聞こえた。
メンバーと話している時、ほんとに恵まれてると思う。
それでも俺の体は海に向かって進んでく。
もう腰まで浸かってるのはいるまには言わない。
もう着いたッ
動くなよ
いるまが言う。
早いな、なんて呑気な事を考えながらまた海へと進んでいく。
冷たい。
けど怖くわない。
それだけが救い。
らんッ!
そんな声が聞こえる。何度も、
でも聞こえないフリをする。
どんどん声は大きく聞こえる。
それでも。
らんッ!
そんな声と一緒に肩を掴まれる。
いつの間にか砂浜に引き上げられていた。
ブランケットまでかかってる。
死ねなかった。
それしか頭の中には無かった。
それをメンバーに言ったら怒られるかな
そんな事を考えていると、いつの間にかいるまに抱っこされて車に乗せられていた。
涙もなんて無かった。
いつの間にか泣きたいのに泣けなくなってた。
すちが運転席に座ってる。
いるまがずっと手を握ってくれてる。
誰も、なにも、言わない。
でもそれが今は嬉しい。
ちょっとして降りると言われた。
そして今いるまに抱っこされて運ばれてる。
周りをちらっと見てみる。
メンバーの誰かの家という事は分かった。けど誰の家かまでは頭が回らない。
いるまに
ちょっとだけ歩けるか?
多分歩いた方が安心する
と言われる。
歩く元気はない。
けど、
歩ける
と返してしまう。
玄関前で下ろされる。
手繋ぐぞ。
そう言われて手を繋ぐ。
玄関を開けて廊下を歩く。
右手は壁に、左手はいるまに預けて歩く。
いるまがドアを開けてくれる。
リビングに入ると、
おかえり!
そんな言葉が暖かく迎えてくれた。
なつとこさめ、みことの、
後ろからも聞こえる。
いるまとすちのおかえりが、
みんなに抱きしめられる。
そしてやっと涙が出る。
もう少し生きいていたいって思う。
声が出ない。
だから心の中で言わせて欲しい。
ありがとう
そして、
ただいま
コメント
2件
まじで雰囲気にあってないかもしれないんですけど、 🌸と📢が手繋いでて、てぇてぇ、です。 物語こういう系好きなんです!! 主様のこのノベルに会えて良かったです!! 出来たらなんですけど、🌸のアムカをやって欲しいです二の腕?のところを切っているみたいな感じで、あんまり半袖でもズレなかったらバレないんで、そういう系書いて欲しいです!、
読了しました。 重い題材だけど、だからこそ最後の「ただいま」が刺さりました。 らんが海に向かって歩いてくところ、電話越しに「謝るな」と言ういるまの声、誰も何も言わずに手を握ってる時間。 全部が静かで、苦しくて、でも最後に「おかえり」と抱きしめられて、やっと涙が出る流れ――本当に丁寧に書かれてて、心がぎゅっとなりました。 ゆきさんの作品、いつも「闇」の描き方に嘘がなくて、読むたびに自分の感情も少し整理されていく気がします。 またゆっくり読みにきますね🌙
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