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ノア:「それで…この言語部分の解釈が…」



冷や汗で手の平を濡らしながら授業を進める。チクチクと視線が痛い。あと少しで授業は終わる、そう自分を暗示させてチョークを走らせる。



レオナ:「…(ナヨナヨしやがって…だが話は聞きやすいんだよな)」

ルーク:「ボーテ!相変わらず素晴らしい解説だ!」

レオナ:「ちっ…💢うるせえ…」

ノア:「そ、そこ…静かに…」



なんとか声を出して注意するがお構い無しにいざこざを続けている。こうなると始末は自分がする羽目になる。



レオナ:「てめーは静かにすることもできねえのか?」


ルーク:「ノンノン♪︎ただ褒めているだけさ」


ノア:「(ほんと止めて…お腹痛い…けど一応…)」


「…ブルックせせらぎ


レオナ:「(…魔法がだしづれえ……なにかやったな…)」


ルーク:「(ん?なんだか気だるいね…)」


なんとか授業を終える。チャイムの音がひどく長く聞こえた。荷物をまとめて教室を出ようとすると声がかかった。


レオナ:「おい」


ノア:「な、なにかな…」


明らかに機嫌が悪い。獣人故に変化には敏感なのだろう。


レオナ:「なにしやがった」


ノア:「なんのことかな…」


レオナ:「魔法が出しづらかった。なにか細工しただろ」


ルーク:「君も感じていたんだね」


続けざまに屈強な男二人に歩み寄られる。身長はあまり変わらないが、やはり怖い。正直に言うのが身のためだろう。


ノア:「ま、魔法を阻害する魔法を教室全体にしかけたよ…君たちのいざこざが悪化して騒ぎになるのも御免だし…」


片方は懐疑的な目を、もう片方は好奇心旺盛な眼差しで見てくる。


レオナ:「(ものの数秒で?まじで言ってんのか…?)」


ルーク:「ボーテ!そんなことができるのかい?!」


ノア:「ま、まあ…」

レオナ:「もう一回見せろ」

ノア:「え??」

ルーク:「そうだね。この目で見たいよ!」


面倒センサーが反応した。絶対に面倒なことになる。しかもよりによってこの二人。逃げれるはずがない。だがどうにかして離脱したい。


ノア:「だ、だめだよ…やみくもに魔法は使うべきじゃないし…」


レオナ:「ごちゃごちゃうるせえな、先生なんだからなんとかできるだろ」


ルーク:「そこまで大事にはならないと思うよ」


ノア:「とにかく…だめなものはだめだから…」


荷物をまとめて教室を出ようとするとガシッと肩を掴まれた。


ル/レ:「まだ話は終わってないよ/ねえぞ」


悪寒がして急発進した。廊下を走って逃れようとするが声が近い。


レオナ:「舐められたもんだな」


ルーク:「鬼ごっこは得意さ」


ノア:「はぁはぁ…」


急カーブをして隠れた隙に移動する。


ノア:「オシラ分離


レオナ:「観念しやが…!?」


ルーク:「おや…?確かにここを通ったはず…」



息切れしながら職員室に戻るとからかい混じりの笑い声が聞こえた。


クルーウェル:「またなにかに巻き込まれたのか?相変わらずだな」


ノア:「うるさいな…好きでしてるわけないでしょ…」


クルーウェル:「毎度のことだがよく逃げ切れるな」


ノア:「舐めすぎでしょ…」


僕と同級生の彼はおちょくるがこちらも必死だ。捕まれば面倒なのは確実、けどおかげでバレないように逃げ切るのが上手くなった。

荷物をまとめて学内の職員寮に戻りPCを起動する。


ノア:「やっぱり疲れた時はネットに逃げ込むのに限る…」


???:「相変わらずでござるな…」


ボイスチャットで聞こえる声に心が落ち着く。通称「根くらサムライ」。この人ととはよくFPSだったりを一緒にプレイしている。会ったことはまだないが自分と同じ陰キャということで意気投合した。


ノア:「もうほんと嫌だよ…物珍しそうに見る視線が気味悪い…」


???:「分かるでござる。やはり一人が最高でありますな」


ノア:「ほんとそうだよ…週末が楽しみで仕方ない」


???:「そういえば週末イベ解禁でござるよ?」


ノア:「じゃあ…二人でかっさらいに行く?」


???:「ふひひw良いでござるな」


ノア:「結構良い報酬でさ~でも一人でやるには多いんだよねぇ…」


???:「運営の大盤振る舞いでござる。このビッグウェーブには乗るしかないでござる」


ノア:「そうだね(笑)」


他愛のない会話をしながらゲームを進めていく。暗い部屋の中、PCの画面の光のみが自分を照らす。けれど自分にとってはこの時間が一番楽しい。



???視点


ノア:「あ゛!死んだ!」

???:「カバーしとくー」

毎日大変そうでござるな…ま、拙者は相手が誰かは分かってるけど。向こうは拙者が誰か分かっていないまま。ふひひwなんだか変な気分でござるw自分しかあの人のこんな一面を知らないなんて、最高でござる(笑)そろそろ種明かしも良いでござる。

ノア:「すまそ…勝手に突っ込んで勝手に死んだ…」

???:「あれは仕方ないでござる」

???:「ノア氏は上手いでござるよ」

ノア:「そう言ってくれると…ん?」

その瞬間ノイズ混じりの叫び声が聞こえた。まさか今のいままで気づかれてないと思っていたのでは…

ノア:「い、イデアくん!!?」

イデア:「やっぱり、先生でござったか」

ノア:「なんで言ってくれなかったの! 」 イデア:「ふひひwあまりにも気づかないからちょっとからかったでござる」

ノア:「全然気づかなかった…てっきりたまたま気が合う人かと…」

イデア:「鈍すぎでござるw」

はっ…待てよ…身元が分かった以上敬語で話すべきでは…

ノア:「イデアくん?」

イデア:「えっと…敬語の方がいい…ですか?」

ノア:「全然!むしろタメで話したいよ」

イデア:「ならそうするでござる」

ノア:「改めてよろしくでござるw」

イデア:「せ、拙者の真似でござるか?」

ノア:「うんwちょっとね」

可愛いすぎでは??























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イデア・シュラウド

ノアと気が合う。数ヵ月前からネットで知り合いボイスチャットをしてすぐに本人だと確信。





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ノア・イヴ

とある国の次男。水の魔法が非常に得意。

陰キャ、根暗でサバナや一部の生徒から舐められている。

が、授業は分かりやすく傾倒する者が多い。クルーウェルとは同い年。


好きなもの:猫、PCゲーム、一人でいること、読書

嫌いなもの:陽キャ、ぐいぐいくる人、騒がしい場所、人が多くいる場所


ブルックせせらぎ:魔法の出力を阻害する透明な霧



オシラ分離:水溜まりを生み出し別の場所へ瞬時に移動する


まだまださまざまな技を持っている。


ラグズ豊穣の源:水中の空間を作る。もともとはただの想像だったが、強くその情景を思い浮かべたことで別の次元にその空間を作れるようになった。言わば頭の中。さまざまな物を想像すれば取り出すことができる。





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