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『お早う御座います』

「……!」

いつも通りノ朝のこと。

掴みどころの無い彼は今日も感情が読み取れない。

『貴方の事、調べたのですが……』

「!!」

『名は緋鳴薫、歳は15らしいです』

「……?」

そう言われてもあまりピンと来ない。

『薫さんの村ではお祭りがあったらしいですね』

……その通りだ。

私が主役の最悪なお祭り。

私の…誕生日。

『…そんな顔しないでください』

『そうだ、髪を切りましょう』

『そんなに長くては邪魔でしょう』

…!

私は何度も頷く


用意が終わったのだろう。

鋏等が並べられた台の横の椅子に誘導され腰掛ける。

髪が服に付かないようによく分からないものを被る。

後で聞いたのだが、カットクロスというらしい。

『どのくらいの長さにしましょう?』

……言葉を話せない私はフョードルと同じくらいの長さを指で指した。

『ぼくと同じくらいでいいですか?』

頷く


『出来ましたよ』

…髪色こそ違えどそっくりな髪型になる。

鏡に映った私は髪からまつ毛まで真っ白な色をしていた。

ひとつ異様なのが目の色が変わる。

今は黄色のようだ。

…次は紫に

フョードルにどういう事か訪ねようとする

自身の瞳を指さし大袈裟に首を傾げ考えるような仕草をする。

…伝わったようだ

『特異体質だそうですよ』

『素敵じゃないですか?』

…納得の出来る回答ではなかった

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