令和2023年。私たちはいつも通りの何の変哲もない日常を送っていた。
私も例外では無い。
朝起きて、歯磨きをして、身支度整え、仕事に行く。
何の気なしに生きていて、明日の夕飯どうしよう。そういえば近侍ピン刺してないなーなど。
時間の進みも緩く感じていた。
そんなある日審神者たちのスマートフォンに時の政府からの1件の通知が来た。
「大侵寇に備えよ。」
仕事中だった私は身体中からの血液が無くなるのではないか。と言うほど冷や汗をかいた。
なにせ詳細にはこう書いてあった
――現世2023年に時間遡行軍が顕る。場所は日本列島47都道府県各所。全審神者たち総出となり直ちに備えよ。出陣可能な男士は一振。近侍のみ。――時の政府より
私たち審神者は従えば落ち着くだろうから大丈夫だとして、審神者では無い一般人はどうするのか。時の政府が一時保護するのか…?など色々な思考が駆け巡った。
私は同僚に同じ審神者仲間がいた為、アイコンタクトを取りトイレに行くふりをして外へ出た。
私たちは外へ出て人目の付かぬ路地裏で近侍を現世へ顕現し事情を説明した。
一通り説明したあと、彼は
「ふーん…なるほどね、他の本丸の男士と共に戦わなくては行けないんだね。僕は主にできるだけ尽くすつもりではいるけれど、他の男士と共に。しかも一振単騎出陣となると主の要望に答えられる機会が少なくなってしまうかもしれない。そこは了承して欲しいなぁ。」
と、一通り簡単に説明した迄なのに状況把握が完璧にとれていた。さすが刀剣男士なだけあるなと関心していた時だった。
「来るよ。気をつけて。」
そう彼が呟いた時、今まで真っ青で嘘みたいな晴天を一瞬で黒い雲が覆いかぶせた。
我々審神者もこうなってしまった時のシュミレーションとして、就任したてに色々こんのすけから教わっていた。
先ず第1に身を守るための結界を貼る
その次に時の政府のある場所を護るようにして結界を貼る。
それをしたら審神者達のやるべき最優先事項は完了する。
その後は手伝い札片手に傷ついた男士達を誰彼構わず手入れをする。そして疲労度を蓄積させないよう、お団子をあげたりなど、男士の気力管理を行う。
この大侵冦は代々言い伝えられてきた物語よりも遥かに規模を拡大させていた。
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