コメント
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も、もしや…!!(勘違いだと怖いのでこの先は黙ります…w) Kさんが桃赤とか珍しいなぁと思ってたら安定に好きすぎました…😭 推しカプ供給ありがとうございます🙏✨
・nmmn
・桃赤
・痴漢(?)
とある方へのプレゼント①です。
こんな駄作になってしまい申し訳ない気持ちでいっぱいです。
嫌というほどに眩しい空をちらりと見やる。
雲ひとつない晴天。
太陽に手をかざしてみると、赤に薄く染まる。
今日は事務所で大事な会議の日。
幸いなことに家を予定時間に出られたとはいえ、寝坊してしまったのだ。慌てて準備したら、日焼け止めを塗り忘れてしまった。
目には見えぬが、紫外線が大量に降り注いでいると考えると身震いがする。
はあ、と一つため息を漏らし、ふたたび駅へと歩き出す。
駅に近づくにつれて、人がどんどん増えていく。通勤ラッシュよりも少し遅い時間だが、それと同じくらいの人混み。
数多の人のあいだをくぐり抜けて、改札口へと向かう。
スマホを弄りながら、ホームで電車が来るのを待つ。
2、3分ほどそうしていると、電車の接近を知らせるメロディが鳴った。
スマホをカバンにほおり投げ、顔を上げると、ちょうど電車がホームに到着した頃だった。
ぞろぞろと人が降りていく。
タイミングを見計らい、それに逆らって電車の中に入っていく。
車内は、あんなにも人が降りていたのにも関わらず、人で埋め尽くされていた。
なんとか自分の場所をゲットし、カバンを胸に抱く。
窓の外で流れていく景色はとても綺麗。
会社の最寄り駅まではまだかかる。
スマホを取り出し、大学のテストに向けての勉強を始める。落単するとめんどくさいからな〜(経験者は語る)
目標の駅まであと二駅というところで、身体に違和感を覚えた。
具体的に言うと、さわさわとおしりを触れられているような気がする。面倒なので放っておいていると、やがてその違和感は確信となり、触れるだけではなく、揉まれたり太ももの方まで触られたりする。
触り方や包み込むような大きい手に既視感を抱く。
直近で似たような触り方をされたような気がする。
『ふふ…りうら、かわいーね笑』
『ッ、ぁ…かわいくな、ん”ん”ッ♡』
その既視感の正体を探していると、甘い甘い声と共に先日の夜のことを思い出した。
あ、この触り方はないくんと凄く似ている。
_手の大きさも、力加減も、何もかも全部。
一度意識してしまったらもう戻れない。
俺の身体は先程よりも敏感に反応してしまう。
降りる駅まであと数分。
思わず出そうになる声を抑えながら、早く駅に着けと祈る。もちろんその間も下半身を触る手は動いたまま。
気を紛らわすために電車を降りてからどう行動するかを考える。
まずこいつを駅員さんに渡して、それから_。
そうこうしているうちに、目的の駅に着いた。
ここから行動開始だ。
痴漢野郎の顔を見るのは少し怖いから、後ろを振り返らずに、そいつの手首を掴み、人の合間を縫って足早に電車から降りる。
駅員さんを探していると、後ろから笑い声がする。
聞いたことあるその声に、思わず振り返る。
「どこに連れてってくれんの?笑」
先程まで手を引いていた人は、彼氏だった。
見間違いだろうか。いや、何度見ても、いくらじっくり見ても、明らかにないくんだ。
混乱しているりうらを見て、ないくんはくすくすと笑う。
だんだん状況を理解してきた。
さっき電車内で痴漢してきたのはないくんってこと?
そう思い、じっと目を見つめる。するとないくんは、可愛かったよ、と軽くおどけながら言い、りうらの頭を撫でる。
「でもさ…」
ぎゅっと抱き寄せられる。ないくんの温かさが心地よい。
「そんなに無防備だと、俺不安になっちゃうんだけど」
何か言わなきゃと口を開くと同時に、ないくんがぱっと離れた。
「やば!会議遅刻しちゃう!」
先程までの暗い雰囲気から一変、一気に明るくなる。
ぐいぐいと手を引かれて、改札を通った。