早速だが、私たちはルームシェアをしている
あそこの彼は、「恋なんかいらない」が口癖で純粋無垢の権化みたいな人
あそこの男は、今日も彼を甘やかす
あいつは、私を妹のように扱うから苦手だ
彼はきっと無自覚なのだろう、あの男に恋をしているということを
そんなことを考えながら、パンケーキの苺にフォークを突き刺す
「ん?どうしたの、清(キヨネ)」
彼が今日も心配してくれる
朝ごはんがプロテインって…とは思うが、口にはしない
「清音ちゃんのことだから、顔面偏差値で殴るな、とかでしょ」
軽く笑いながら言うが、過去にやった実績があるから言い返せない
「私は朝からまともにご飯を食べないふたりを心配してるんだよ、」
私は、呆れながら言う
きっとふたりのことだから、言い訳、するんだろうな、とか思いながら
「俺は結構まともだけど」
え?鶏肉サラダとプロテインだけでまとも?
「うん、脳みそ筋肉莫迦、何言ってるの?」
「いや、清音酷くない!?」
驚いた反応を見せるが、呆れながら返答し
「今回は扇華(センケ)が悪い」
あいつも乗ってくれたようで
「ところで燈輝(トウキ)?貴方もなかなかだけど」
あいつは、ヘラヘラとしながら返事をする
「もー、燈輝じゃなくて燈輝にいでしょーが」
私は、苛立ちながらも苺を口に運び
「はいはい、ところで燈輝、それをご飯と呼ぶの?」
齧りかけの苺を刺しているフォークで指を指すようにして
「ん?ご飯だよ?」
こいつは本当にどうかしてる、栄養剤とスポーツドリンクそしてゼリー飲料だけの物を朝食扱いするなんて
「ふたりとも、ご飯作るから座っといて」
パンケーキを食べる手を止め、キッチンに行こうとする
「あ、俺は糖質気にしてるからパスで」
そう彼が言う
だが、勿論、私は断る
「糖質は気にして作るから、あと糖質の過度な制限はかえって成長を妨げるよ?」
あいつも断ろうとするが、勿論拒否権はなく
「倒れたら看病するの私なんだけど?」
そう不機嫌な顔で言ったら断る術などない
「清音ちゃんにそんなこと言われたら断れないじゃん」
あいつが不服そうな顔をする
「それじゃ、食べたいものある?」
髪をくくってエプロンを着ながら
「メイド清音ちゃん?」
あいつはふざけてるんだろうが普通に不愉快な思いをしながら返事をする
「そこに燈輝の嫁がいるでしょ」
扇華の方を見ながら
「ん?何を言ってるのかな」
あいつは首を傾げながら
まぁ私はそれを無視して料理を進めていき
「ほら、炒飯できた、」
「本当に嫁になってくれない?」
あいつの問いは無視して、炒飯を渡す
「扇華はオムライスね」
彼は鶏肉のオムライスだ
「こんなに食べられないけど」
燈輝は嫌そうな顔で見つめ
「あ、清音、ありがと」
うっわ、純粋な微笑み受け取りましたッッ
「燈輝、安心して?私はパンケーキとケーキ、そしてアイスを食べるつもりだから」
朝からカロリー爆弾が、のような瞳で見つめられている気がするが、気のせいだろう
「これでも、メープルシロップかけてないだけマシなんだけど」
イライラしながらフォークを突き刺し
「きよくん!あそびきた!」
あ、うん、可愛い、そう思いながら手招きし
「来愛(クルア)くん、今日も来たの?」
横の椅子を引く
「きよくんとあいたくて」
うん、可愛すぎんか?この子供
そんなことを考えながらゼリーを渡し
「もー、来愛、あ、清音、いつもありがと」
すー、はー、うん、顔面がいい
あ、えーっと、来愛の保護者だな、うん
「全然大丈夫、疲れてるなら椅子譲ろうか?」
私はご飯を食べ終え、席を立とうと
「清音、大丈夫だよ」
ハイスペイケメンすぎないか?
とか思いながらも、
「私は皿洗いしないとだから座っといて」
そう言いながら、机の上のお皿を回収する
「清音、ありがと、手伝おうか?」
イケメンのサービスショット頂きましたッッ
「大丈夫だよ、私は」
作者のあとがき
飽きたので、〆ます
興が乗るか、応援されたら善処します
ばいばい!
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