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#友達
雪音(ゆきね)
32
Forth。
191
長い戦いが終わった日の夜選手たちは修一朗と健吾の自宅にて祝賀会を開いていた。チームを卒業した四翼もいる
しかし家の主の一人、修一朗はそんな気ではなかった
いつもならガツガツ食べられる夕食が喉を通らない
泣いた疲労からなのかやりきったからか喋る口数もあまりなくなっていた
樹はそのまま奥の部屋に引っ込んでしまった
「なんであいつはあんまり元気ないんだ?」
十馬の問いかけにさぁ、という廉人や輝生
でもなぜか、流衣と健吾にはその気持ちがなんとなくどんなものか勘づいていた
「多分あいつ、幸せすぎるんだな」
健吾が困ったように笑って言った
流衣もうん、と頷く
周りがどうゆうことかという空気になっていると流衣が説明する
「シュウは昔から、嬉しことが重なると突然電池が切れるんだよ。多分シュウは今までの色々が全部できて安堵してるんじゃいかな。まぁ、燃え尽きとかプレッシャーとかじゃないからみんなもそうなったらそっと見ててあげて」
幼馴染みしかわからない。わかるようでわからない説明をした流衣
説明が終わると修一朗が部屋からでてきた
だが輝生が飲み物を進めるのも聞かず 奥のテレビのあるスペースに丸まってクッションを抱いて眠ってしまった
健吾と流衣は ほらやっぱりというように息をはいて微笑む
他の選手たちもなんとなくさっきの流衣の話がわかった気がした
修一朗は小さい頃から全力を出すとすぐ電池が切れるタイプだった
どんなに楽しく遊んでいても、怒っても突然黙ってパタッと寝てしまうそれが修一朗という男だ
流衣は食事を早々に終えていたので流衣の左隣に座って修一朗の頭を撫でる
「お疲れさま、シュウ」
触られたシュウはソファにもっと体を寄せ流衣がいるほうとは反対のほうに顔を向け眠る
「・・・っ、じい、ちゃん」
寝言をいう修一朗。どうやら流衣の手のぬくもりを祖父と勘違いしているようだ
2時間ほどがたった
健吾と四葉、八田が食事の後片付けを終わらせてソファのスペースのほうを見ると先ほどまでテレビでバスケの試合を見て盛り上がっていたソファに選手たちが眠っていた。十馬をセンターに重なるようにして、丸く固まって眠っている
「静かになっちゃったね」
「ですね」
八田と四葉が笑う
四葉はまだ仕事のため、片付けを終わらせると早々に帰っていった
四葉が帰っても選手は誰一人起きることなく、その場から動かなかった
健吾と八田は選手たちに布団をかけ、起こさぬようにそっとその場から立つ
「やっと終わったな」
八田が健吾に小声で話しかける
ですね、と返す健吾
「これからはもっと大変かもね」
二人は肩を震わせて笑う
少しして八田も選手たちの前に伏せて眠ってしまうと健吾はそっと自分の部屋に戻った
ーーー
翌朝
健吾の激しい声にその場にいた全員が目を覚ます
「えっ・・・。何時だ?」
十馬が焦って確認する
時計は9時を回っていた
「やべぇ、ギリギリだ。みんな急げ!」
クリムゾンにとっての゙いつも通りの朝゙これがチームだと修一朗は心のそこから思った
さぁ、これは遅刻になるだろうか
コメント
1件
うわ、完結お疲れ様でした!最後のエピソード、めちゃくちゃ沁みました…。修一朗が「幸せすぎて電池切れる」って感覚、すごくわかる気がする。あの全力出し切った後の脱力感、幼い頃から変わらないって設定がもう彼のキャラを深めてて好き。 みんなでソファに重なって寝てる光景とか、健吾と八田の「これからはもっと大変かもね」って笑い合うところとか、一戦終えた後の温かい空気がぎゅっと詰まってて、じんわり来ました。 最後の「いつも通りの朝」を心から思う修一朗、最高です。遅刻、どうなったんだろうなあ…でもこんなチームなら、これからも乗り越えていけるんだろうなって思わせてくれるラストでした。めっちゃ良かったです、ありがとうございました!🔥