「乱歩さん、私と心中してくれませんか?」
「嫌」
「えー꜀( ꜆>-< ̥)꜆゚」
(まぁ、こんな簡単にはいかないか)
「……」
「だって、まだ食べたい駄菓子あるし」
「未解決事件とか山ほどあるし」
「……僕が居なくなったら誰が探偵社を支えるのさ」
「社長なんか僕が死んだら、とっても悲しんで泣いて何も考えれなくて…仕事なんか出来なくなっちゃうよ」
「確かに社長は乱歩さんのことは特別大事に思ってますからね」
「うん、まぁ、全部僕の願望だけど」
「僕は僕の大事な人が死んだ時、とっても悲しかった」
「これからどうすればいいんだろうって」
「だから…みんなも僕が居なくなった時、悲しんでほしい」
「僕はみんなの大事な人になりたい」
「僕は必要な人間だったんだと、特別な人であったんだと」
「そう思えたら、きっと幸せだから」
「……意外ですね」
「乱歩さんが他者から何かを求めるなんて」
「あぁ、僕も吃驚だ」
「みえる世界も考え方も人との関わりも」
「全部、昔の僕とは変わった」
「それも全部、探偵社のおかげだね」
「…太宰もそうだろ?」
「私は……」
「私は……、、判らないです」
「ただ、別に……何でもよかった」
「探偵社だろうが、ポートマフィアだろうが」
「私にとっては唯の肩書きでしかない」
「人殺しでも、ヒーローでも、偽善者でも」
「他人から何と云われても構わない」
「だって、死んだら全て無くなるでしょう?」
「その人の生きた記録は、その人にしか判らないし」
「他人は所詮、その人の表面的な記録は観ることができたとしても内面的な部分は観ることなんてできない」
「他人のことなんて本当だったらどうでもいいはずなんです」
「人は人を理解した気でいる」
「そんなこと有り得ないはずなのに」
「人は見下し、嘲笑い、暴言や暴力を振るい、裏切る」
「人は誰しも少なからず不満はあるものなんです」
「こんな不味くて吐きそうな世界で生きる理由が見つかりません」
「だから、一緒に死んでください」
「はあー、ほんっとさぁ、お前って急にネガティブっていうか情緒不安定?になるよね」
「……知ってるよ、人間がどんなに醜くて可哀想な生き物か、なんて」
「生かされ、殺され、与え、奪い、求め、求められ 裏切り、信じ、そして最後は全部なくなる」
「太宰って、視野が狭いよね」
「生きる意味なんて、僕が居るから、で十分でしょ」
「僕は、特別何かをやりたいわけではない」
「太宰が何もやることがないのなら、僕が作ってあげる」
「生きる意味が見つからないのなら、僕が見つけてあげる」
「生きる理由が無いのなら」
「僕が与えてあげる」
「僕はこの心臓が止まるまで、生きていたい」
「勿論、太宰と一緒に」
「僕の為に生きてよ」
「太宰」
「……ふふっ、やっぱり敵わないなぁ」
コメント
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分力神すぎて、、
うぅ…感動(⸝⸝⸝ᵒ̴̶̷̥́ ⌑ ᵒ̴̶̷̣̥̀⸝⸝⸝)