テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
400
くすみ✘kusuminn
夜11時過ぎ。
そろそろ寝ようかな、と思ってスマホを置いた瞬間。
ぶるるっ。と通知が来た。
画面を見ると――たっつんさん。
『起きてる?』
こんな時間に珍しい。
『起きてるよー!どうしたの?』
送って数秒。
すぐ既読がつく。
でも返信が来ない。
「……?」
首を傾げていると、今度は通話画面。
「えっ!?」
慌てて出る。
「もしもし!?」
『……あー、よかった』
電話越しの声は、いつもより少し低くて静かだった。
「どうしたの?」
『んー……』
珍しく歯切れが悪い。
少し沈黙。
そのあと、小さく。
『……会いたくなった』
「え」
心臓が止まりそうになる。
『なんか今日ずっと考えてまうねん』
「え、えっと……」
『困らせたいわけちゃうで?』
少し笑う声。
でもどこか甘えるみたいな響き。
『ただ、声聞いたら余計会いたくなった』
ずるい。
こんなの反則。
「たっつんさん今日甘えん坊?」
そう言うと、
『……悪い?』
拗ねたみたいな返し。
でもそのあと
ぽつり。
『会いたい』
『ぎゅーしたい』
「っ……!!」
顔が一気に熱くなる。
電話の向こうで、たっつんさんが小さく笑った。
『絶対今赤いやろ』
「たっつんさんのせい!」
『はは、ごめんごめん』
笑ってるくせに、声がやたら優しい。
それから少し他愛ない話をした。
今日あったこと。
メンバーの話。
好きなお菓子の話。
でも途中でふいに、
『……ねぇ』
「?」
『今度会ったらいっぱい甘やかして』「え?」
『今日無理やった分』
照れ隠しみたいに笑う声。
だけど最後に、すごく小さく。
『……ほんま好きやなぁ』
その一言で。
もう完全に眠気なんて吹き飛んでしまった。
通話が終わったあとも、心臓だけずっと騒がしかった。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!