テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
この物語はフィクションでご本人様には一切関係ありません。
通報・パクリ❌
第1話─目覚めとカップ麺─
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
🐇│ 僕は…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
9月2日
10時
🐇│ん…(パチ)
🐇│ここどこや??
目が覚めたら白を基調とした綺麗な部屋で僕は寝ていた。
誰の部屋?見たことがない。
🐇│僕って何してたんやろ
目を覚ます前のことを何も覚えていない僕はただ不思議だった。
何か分かるかもしれないと思い、整理整頓されたこの家を少し見回る事にした。
🐇│うさぎのぬいぐるみが異様に多いな。うさぎが好きなんか?僕と一緒やな。
誰か分からないけど家主はうさぎが好きらい。僕と同じじゃないか! ハンス王子もびっくりやで。
🐇│あ、洗面所。やっぱ綺麗好きやな。
風呂場、キッチン、リビング、広い訳でもなく一人暮らしの普通の家だった。
一通り見て回りなんの手がかりも無いため寝室に戻ってきた。
急に目が覚めたら知らないとこ。なんて転生アニメじゃないんだから。と言ってもなんだか第2の人生がはじまったかのようだった。
🐇│ん……
そんなことを考えていると急に意識が途切れてしまった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
🐇│…ん?
目を開けると目の前に明らかな神様がいた。雲の上で浮き、白い髭に杖を持っているおじさん。そしてハゲt… 危ない危ない。
神│目を覚ましたか。
🐇│???
神│ほっほっほ。困惑するのも無理は無い。
🐇│ここどこすか?
神│ここはお前さんの夢の中じゃ。
🐇│夢?
神│そう。お前さんは何故知らない場所で目を覚ましたのか。それを伝えに来たのじゃ。
🐇│あ、そーなんすよ。あれ誰の家なんです??てか僕って何してたんすか??そもそも僕ってなんすか??
神│ほっほっほ。面白い。
🐇│笑ってないで答えてや笑笑
神│ふむ。教えてやろう。いいか?お前さんは1度死んでいる。
🐇│え??
神│生き返りみたいなもんじゃ。
🐇│え??
神│ほっほっほ。
🐇│え??
神│しつこいのぉ!!え?え?うるさいんじゃ!
🐇│まってや!なんで生き返ったん??
神│それも説明するからそう急かすでない。せっかちめ。いいか。お前さんは死ぬ前にやり残したことがある。それを成し遂げる為に生き返ったのじゃ。
🐇│やり残したことってなんや?
神│言わない。それを思い出し、成し遂げる。これがお前さんのやるべきことじゃ。
🐇│思い出して、成し遂げたらなんなん?
神│そのまま人生を生きれる。逆に思い出せず、成し遂げられなければまた死ぬ。
🐇│えぐ。なんで?
神│そういうルールじゃ。ワンチャンがあるだけ感謝したまえ。
🐇│神がワンチャンとか言うんや笑笑
てか時間制限とかってあんの?
神│時間制限は1年じゃ。
🐇│1年……長いのか短いのか分からへんな。
神│そしてこのチャレンジには、もうひとつルールがある。
🐇│なんや?
神│周りの人間にお前さんが生き返りだということをバレてはいけない。
🐇│周りは僕が死んだこと知らんの?
神│そう。お前さんは自殺をした。誰も死んだことを知らないのじゃ。
🐇│……何があったんや僕。笑笑
神│このチャレンジするか?
🐇│するしかないでしょ。自殺するほど辛かった僕を、やり残したことがあるまま死んだ僕を可哀想だと思うから。
神│ほっほっほ。そう言うと思っとったわい。夢から覚めたら、死ぬ前の記憶は戻っておる。
🐇│うん。頑張るよ。絶対僕を報わせてあげるんや。
神│その意気じゃ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
🐇│…(パチ)
………OK。何すればいいんやっけ。
🐇│一旦整理しよ。僕はやり残したことがあるまま自殺して、死んだことを誰も知らない。やり残したことを1年以内に思い出して成し遂げる。周りに生き返りなのをバレないようにしながら…。
🐇│……むず。
神様の言う通り記憶はある。僕は歌い手グループをしていて、誹謗中傷などで病み、自殺してしまった。
そして名前は初兎。
グループのメンバーに会えば自然とやり残したことを思い出せるかもしれん。
ふと、時計を見る。時刻は11時半。
🐇│お腹すいてもうたな。
病んでいて1週間は、まともに食事をしていなかったためお腹がすいた。
🐇│なんかあったっけ?
キッチンに足を運び、冷蔵庫を開ける。
🐇│……なんもねぇ。
当たり前だ。病んで引きこもっていたのだから。
🐇│はぁ。カップ麺でええか。
シーフード味のカップ麺を手に取りお湯を注ぐ。
🐇│3分、3分。
そして3分待つ。
待っていると『LINE!』とスマホから音がした。
スマホの電源ボタンを押すと今日までの何百件ものメッセージが届いていた。
LINEを開くと未読無視、既読無視をしたメンバーからのメッセージに病んでいたとはいえなんだか申し訳なくなった。
その時は通知音がうるさいとも思わず、どちらかといえば耳に届かないほどぼーっとしていた。言い方悪いけどただの『雑音』でしか無かった。
心配してくれていたのに酷いことをしたな。と心の中でみんなに謝る。今度あったら直接謝ろう。
一旦今来たメッセージを見る。それはいむくんからだった。
💎【もし気が向いたらゲームしない?無理はしなくて大丈夫だから!!】
内容はゲームのお誘い。励ましてくれてるんだろう。でも今は元気なんだよな。
実際生き返ってなければ今は死んでるんだよな僕。ほんとに知らないんだ。死んだこと。
🐇【ええで。】
もう元気。ということを伝えるためにも誘いをOKした。
💎【え、しょうちゃん!?!?】
【ありがとー!】
返事されるとは思わなかったのだろう。そりゃあ何日も未読無視だったんだからビックリするよね。
スマホを閉じ、配信部屋に行く。少し楽しみで、少し怖かった。
沢山心配かけて、ここ最近何をしていたのか聞かれたらなんて答えよう。 「実際は死んでいた。」 なんて言えない。しかも生き返りはバレてはいけない。
急に元気になり元の初兎に戻って不思議に思われるに違いない。
「なんだったんだよ。」って思われてしまうかもしれない。「心配して損した。」なんて思われたくない。
そんなネガティブなことを考えてしまうが無性にいむくんと話したくなっていた。
僕って怖がってるんだ。誰かと一緒にいたいんだ。
🐇│よいしょ。
椅子に座る。なんだか安心する座り心地だ。
PCを起動させる。
🐇│はぁ。 変なこと考えてるともっと怪しまれてまうわ。笑
ピコンッ
お馴染みのボイスチャットに入る。入るのに怖くはなかった。僕はいむくんが優しいことを知っているから。
🐇│楽しみ。
そう心から思った。
なんだか怖さはぶっ飛んで行った。
てか全てのことが久々すぎる。
🐇│まだかな。
ピコンッ
🐇│あ、
💎│しょう…ちゃん??
🐇│そうやで。笑 ごめんな。未読無視沢山してもうて。少し自分を見失ってたみたいやわ。笑
💎│……
ん?返事がないんだけど。もしかして怒ってる?
🐇│ほんまにごめん!!今は元気やから!今まで通り活動もするで?!
💎│ズズッ…グスッ…
🐇│え、
💎│……
🐇│いむくん泣いてる?
💎│…当たり前じゃん!!泣
🐇│!?
怒っていると思ったらいむくんは泣いていた。
💎│どんだけ心配したと思ってんの😭全然既読もつかないし、インターフォン鳴らしても出てこないし!
🐇│ごめん。
💎│もしかしたら死んじゃったのかもってほんとに不安で…😭
🐇│……
💎│泣いて当たり前でしょ!?しょうちゃんのこと大好きなんだから!😭
ほんとに良かった。生きてて。元気になって。
🐇│……ふふっ。
💎│ずびっ…何笑ってんの。
🐇│いや、嬉しいなって。
💎│ズズッ…
🐇│こんなに心配してくれる人がいて僕って幸せ者やなって。ごめんね。ほんまに。心配かけてもうて。
💎│うん。でも許しはしないよ!
🐇│wwwwせやね。許されないことをしてもうたわ。
泣かせちゃって申し訳ないな。
💎│みんなに元気になったこと言った?
🐇│言ってない!
💎│ねーww言いなよーww
🐇│いつか言うで??ww
💎│いつだよ!ww
泣かせてちゃって申し訳ないな。生き返れて良かったかも。あのまま死んでたら……
いや、考えるのやめよ。
🐇│ほら、ゲームせな!
💎│そーだね!しょうちゃん下手になってるんじゃない?笑
🐇│なっててもいむ君よりは上手いで?笑
💎│なわけないじゃん!?!?
🐇│wwww
気づいたら笑顔になれていていむ君ってすごいんだな。なんて他人ごとな感想を抱いていた。
他人ごとかもしれないけど、いむ君はすごいという事実は確かにあった。
そこから僕たちは今までのことがなかったように、ゲームに熱中した。
💎│右2人いる!!
🐇│おけ!仲間起こすわ!
💎│ないすないす!てか安置来てるから敵死ぬんじゃね??
🐇│たしかに!
💎│あ、凸って来てる!
🐇│まじか!
💎│ロー!ロー!ごめん死んだ!
🐇│おけおけ!やれる!!
そしてCHAMPIONという文字が画面に映し出される。
💎│うわぁぁー!!ないすー!!!
🐇│チャンピオンやー!!
💎│まじで上手すぎた笑
🐇│え、それな笑
💎│てか今19時なんだけどww
🐇│え、嘘やろwwww
💎│僕今日配信だわww
🐇│はよ準備しろwwww
💎│wwww
💎│しょうちゃん。
🐇│ん?
💎│ありがとね。
🐇│チャンピオン取ってくれて?
💎│ちがうわ!ww
🐇│wwww
💎│もー!やっぱしょうちゃんだわ!!これからもがんばろーね。
🐇│おん。頑張ろな。
ピロンッ
🐇│ふぅ。
前と変わらないいむ君に安心したのか、生き返りがバレずに良かった。という安堵か分からないがため息が出た。どっちかと聞かれたらきっと前者だろう。
ピロンッ
いむ君が通話から抜け、それに続いて僕も抜ける。最後にまで僕を気にかけてくれてほんとに優しい。
いむ君からLINEがきた時、「もしかしたらいむ君とゲームをすることがやり残したことかも」なんて考えていた。
ヘッドフォンを外す。
たださっきまでの騒がしさが無くなり、なんだか寂しかった。
何もない。ということはこれはやり残したことではないか。
僕は何気ない日常も大切にしたい。そう強く思った。そして、僕を心配して気にかけてくれるいむ君。嫌、メンバーやリスナーさんなど、あらゆる人を大切にしよう。そう誓った。
お風呂に早めに入り、いむ君の配信を聞きながら寝よう。
そんな僕は、カップ麺のことなんか綺麗さっぱり忘れていて、気づいた頃には麺は伸びきっていた。
第1話─目覚めとカップ麺─
[完]