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🩷「ただいま〜」
🤍「…」
🩷「おーい!柔太朗?」
🤍「…」
玄関のドアを開け、声をかけるも反応がなかった。リビングに行くとそこには何かを見つめている柔太朗がいた。柔太朗の目には光がなく、なにかを目で追いかけていた。
🩷「柔太朗!」
何度も声をかけたが反応がなかった。ふと、机の上に視線を動かす。
🩷(精神安定剤…)
そこには毎日欠かさず飲んでいた精神安定剤が置かれていた。今日の分の薬はまだ残っている。
🩷「柔太朗!!柔太朗!!」
🤍「勇…ちゃん?」
ようやく返事が返ってくる。不安混じりの声が部屋に響いた。俺は柔太朗のことを抱きしめると少し震えているのが分かった。小刻みに揺れる手を握ると安心したかのように上半身を俺に預ける。
🩷「1人にしちゃってごめん…」
🤍「俺の為だもん….仕方ないよ」
働く事の難しい柔太朗を養っていくためには夜まで仕事をしなければならない。それを分かっていた柔太朗今まで弱音を吐いて来なかった。
🤍「俺こそごめんね…」
🤍「こんな俺を養ってくれてありがとう」
俺の上着に柔太朗の涙が落ちる。震えていた手は冷たくなっていた。俺は柔太朗を抱きしめたまま眠りに落ちた。
🤍「勇ちゃん…」
🩷「あっ…おはよ」
🤍「よかった…起きた」
🩷「おはよ」
🤍「おはよ!」
無邪気に笑う柔太朗を俺は静かに抱きしめた。 柔太朗は首を少し傾げて心配そうに俺を見つめる。
🤍「勇ちゃん?」
🩷「あっ…ごめん」
🤍「なんか…最近おかしくない?」
🩷「そ、そーかな…?」
🤍「疲れてるんじゃ…」
🩷「大丈夫でしょ!」
🤍「ならいいけど…」
🩷「とりあえず今日も行くね」
🩷「昨日の服のままだけどいっか」
🤍「行かないで…」
🩷「ん?なんて?」
🤍「なんでもない…行ってらっしゃい」
🩷「あっ、洗濯よろしく!」
🤍「うん…」