宿儺が完全に五条の体を支配したことで、アグラヒトはその力を使うタイミングを見計らっていた。彼は宿儺の力を使って呪術界の最高権力機関である総監部を倒し、呪術界の支配を握ろうとしていた。
アグラヒト(冷静に):「宿儺、君の力で全てを覆すことができる。さあ、総監部を屠るためにその力を借りよう。」
宿儺(冷笑しながら):「屠る?ふざけた話だ。お前が俺を使いこなせると思っているのか?」
宿儺の目に宿る冷徹さは、アグラヒトを試すようなものだった。しかしアグラヒトも引くことなく、彼の術式を展開する。
アグラヒトは両手を開き、周囲に呪力を注ぎ込む。突然、空気が重くなり、黒い呪霊がアグラヒトに現れ始める。それらの呪霊はアグラヒトの「感染呪法」によって創り出された存在だった。
アグラヒト(静かに語る):「これが私の術式、感染呪法だ。これを使えば、呪力を持つものに感染させ、力を取り込むことができる。私の力が増すことで、私はこの世界の支配者になれる。」
彼は周囲に呪力を流し、次々と自らのものにしていく。その力は瞬く間に増大し、アグラヒトの身体が膨張するかのように見える。
アグラヒト:「宿儺、これが私の力だ!君も私に従うべきだ!」
宿儺(無表情で):「くだらん。ただの寄生だ。私には通用しない。」
アグラヒトが感染呪法で宿儺を攻撃するが、宿儺はその呪力に反応することなく、ただ冷徹な目で彼を見つめていた。
宿儺はアグラヒトの術式を観察し、その本質をすぐに見抜いた。アグラヒトがいくら呪霊を使っても、宿儺の呪力には到底及ばない。その瞬間、宿儺は自身の術式「解」を使い始める。
宿儺:「解。」
その一言と共に、宿儺は空間に呪力を放ち、アグラヒトが生み出した呪霊たちが一瞬で切断され、消え去る。アグラヒトの術式は、宿儺の「解」によってすべて打破されたのだ。
アグラヒト(驚愕し、声を震わせる):「不可視…!?」
宿儺は無言でアグラヒトを見つめ、言葉を続ける。
宿儺:「そうだ。お前の力なんて、俺には全く通用しない。」
アグラヒトの呪霊たちがすべて消え去り、彼はその影響を受けて膝をつく。しかし、アグラヒトはすぐに立ち上がり、必死に反撃の術を使おうとするが、宿儺の「解」によってすべてが無駄に終わる。
アグラヒトが完全に力を失った瞬間、宿儺は静かにその体を動かし、彼に近づく。その目は冷酷で、彼の呪力が再び解放される。
宿儺(アグラヒトに向かって、冷たく):「俺に対抗できると思っていたことが愚かだ。」
アグラヒトは無力化され、宿儺の前で膝をつく。その瞬間、宿儺はさらに呪力を解放し、彼を完全に支配する。その後、宿儺は呪力を引き戻し、周囲の空間を変化させる。
宿儺(低く):「さて、次はどうするか。総監部の者たちに俺の力を見せつける時が来たようだ。」
宿儺は冷徹に呟く。彼の計画は着実に進んでおり、次なるステップへと進んでいく…。