人生で、3回目の入学式。高校生になった。
「おまえ、早くしろよぉ!」
という悠人の大声に向かって「はいはい」と歩いていく。
入った体育館らしい場所には、桜が舞い込んでいた。
(…あれ?そういえば琉生は?)
と思っているより先に慌てて体育館に入ってきた。
謎にはしゃぐ悠人を横に、琉生は
「ごめん…桜見てた」
と言った。悠人と違い、琉生は大人しい。
「あ、そろそろ始まるよ。悠人も琉生も座ろう」
恒例の校長先生の話だ。
(校長先生の話、毎回長いんだよな…)
そんな事を思っている内に、校長先生の話は終わっていた。
「各自のクラスに行くように」
と校長先生が言っている。
自分のクラスが書いてある紙見た。
(悠人も琉生も同じだ…)
後ろを振り返って悠人と琉生を探した。
すると、大きな笑い声と共に誰かがぶつかってきた。
「あ、ごめんね!大丈夫!?」
と言われたから、
「あ、大丈夫です。すみません。」
と返した。
「ごめんね~」
そう言って立ち去った。
(あ…悠人と琉生…)
声をかけて教室へ向かった。
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