テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
今回は哀ちゃんとアルのほのぼの!
ア→アルフォンス・エルリック 哀→灰原哀
阿笠邸の地下研究室でエドとコナンが元の世界に戻るための計算に没頭する傍ら、リビングのソファでは、大きな鋼鉄の鎧――アルフォンスが、お茶の入ったマグカップを前に座っていた。
もちろん、中身のない鎧の体では、お茶を飲むことはできない。
哀「ごめんなさい。飲めないのに、お茶出しちゃって」
対面のソファに座った灰原哀が、紅茶をすすりながら冷淡に、けれどどこか気遣うように言った。
ア「ううん、ありがとう! 淹れてもらえるだけで嬉しいよ。温かい湯気を見ていると、なんだか僕までホッとするんだ」
大きな兜が、申し訳なさそうに、そして優しく揺れる。その中身がないはずの鉄格子のような隙間から、本当に穏やかな少年の笑顔が見えるような気がして、哀は少し目を細めた。
哀「…あなた、その身体になってから、もう長いの?」
ア「うん。もう何年もこのままだよ。兄さんと一緒に、ある大きな失敗をしちゃってね。…最初は、自分の体がないことが怖くてたまらなかった。眠ることもできないし、ご飯の味も分からないし、触れても温かさを感じられないから」
アルの言葉は静かだった。壮絶な過去を語っているはずなのに、恨みや怒りは感じられない。
哀「怖く…なかったの? 周りの人たちに、化け物みたいに見られるのは」
哀の脳裏に、かつてシェリーとして黒ずくめの組織にいた頃の自分や、薬で幼児化して日常を偽っている今の自分がよぎる。
自分もまた、世間から見れば”普通ではない存在”だからだ。
ア「最初は怖かったよ。でもね、兄さんが僕の魂をこの世界に繋ぎ止めるために、自分の右腕を代価にしてくれたんだ。僕を人間として引き留めてくれた。それに、旅の途中で出会った人たちは、僕のこの姿じゃなくて、僕の『心』を見てくれたんだ」
アルの大きな鉄の手が、そっと自分の胸に当てられる。
ア「姿や形がどうであれ、大切なのは『自分がどう生きるか』だって、みんなに教えてもらったから。だから、今の僕はそんなに不幸じゃないよ」
哀「…強いのね、あなたも、あなたのお兄さんも」
哀はふっと、自嘲気味な笑みを浮かべた。
哀「私なんて、自分の運命から逃げるために、自分で作った薬を飲んで子供の姿に縮んだのよ。今でも、過去の影に怯えて、いつ日常が壊れるかってビクビクしてる…あなたたちとは大違いね…」
すると、アルが少し慌てたように身を乗り出した。鎧がカタカタと音を立てる。
ア「そんなことないよ! 哀ちゃんが今、その姿でここにいるのは、生きることを諦めなかったからでしょ?」
哀「え…?」
ア「形を変えてでも生き延びて、こうして新しい仲間と出会って、誰かを守ろうとしてる。それは逃げることなんかじゃないよ。哀ちゃんの心が『生きたい』って願ったからだよ。僕には、哀ちゃんがすごく勇敢に見えるよ」
金属の冷たい質感のはずなのに、アルの声は信じられないほど温かく、哀の心を包み込んだ。哀は驚いたように目を見開いた後、恥ずかしそうに視線をカップに落とした。
哀「…買い被りよ。私はただの、意気地なしの科学者。それに、そこのお兄さん(エド)に比べたら、ちっとも勇敢じゃないわ」
ア「あはは、兄さんはただ短気で突っ走るだけだよ。でも、哀ちゃん」
アルはそっと、お茶の入ったマグカップに手を添えた。
ア「僕や哀ちゃんの周りには、手を差し伸べて助けてくれる人がいっぱいいるんだってこと、しっかり覚えておいてね!」
哀「…ふふ、頼もしいわね」
ガシャガシャと嬉しそうに弾む鎧の少年を見て、哀は心からの微笑みを浮かべた。正体を隠し、張り詰めた日々を送る彼女にとって、その鋼鉄の優しさは、どんな薬よりも心を安らげるものだった。
これはほっこりだろ!もう想像するだけで尊い…
コメント
26件
あのー鋼の錬金術師と、名探偵コナンのファンの僕のために作った作品ですか?ドストライクなんですけど⋯
はぅあっズギュンッッ💘 なんだ...このッ..尊い空間は...!!!!もしや、お主どこか名のある神か!?

この二人のほっこり…、めっちゃいい!!幸せだぁ〜… 二人とも大変だったって事がよく伝わって… 神様かな…?
りい💚🖤
181
#メンヘラ