注意事項
・この作品はwrwrd様の二次創作です。
・本人様とは関係ありません。
・検索避けに協力してください。
・軍パロです。
・ntjo組が出てきます。
(N国と表します。)
・ciくんの病み表現が含まれます。
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とある国に、”grim reaper”(グリムリーパー)と呼ばれる軍人が居た。
彼は、対して強いわけでもなく、知能がある訳でもない。
平均より下くらいの軍人だ。
ではなぜ、彼がそう呼ばれるのか。
彼は、今までいくつもの国を潰してきたのだ。
実力ではなく、何かしらの”呪い”で。
彼を味方に付けると、その軍は敗北続きになり最後には国が潰れてしまうのだとか。
強くないせいもあって、彼は仲間からも暴言を吐かれたり、暴力を受けていた。
ただやはり、その仲間も死んでしまった。
もうこれで何回目だろうか。
両手を超えただろうか。いや、そうでもないか。
grim reaper。
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rb「sn姐さ〜んっ!!!」
sn「rbさん久しぶり!!」
基地内の広場で鉢合わせた2人。
rbは嬉しそうにsnの周りをくるくると回った。
pi「snくん、rbさんと話しててね!!」
kr「話してくるから。」
sn「はぁーい!!」
rb「sn姐さん!!また髪の毛が伸びたんじゃない!?」
sn「そうかな〜。あんまり変わってないと思いますけど。」
rb「✨️」
キラキラと目を輝かせるrbに、ため息を着く。
sn「あ、そういえば、”grim reaper”って知ってます?」
rb「ぐりむりーぱー?」
sn「ほら、あのー。国を潰しちゃう呪いを持ってる子!!!」
rb「ああ…。最近なんかで聞いた。そいつを味方にしたらその国は終わる〜みたいなやつ。」
sn「そうそう。それ!!」
rb「確か、死神って意味やろ。困るなあ。sn姐さんと被せてくるなんて!!」
ああそうだね、と適当に返すがrbには効かない。
sn「その子がね、今N国にいるんです。」
rb「…え?え!?」
「えっ、その…grim reaperが!?」
sn「そう。まだ僕らの国に何かが起きてるわけでもない。まあ、N国は平和主義だから。」
「ただ問題は他にあって、その子凄く病んじゃってるの。メンタルが元々弱いらしくてさ。だから、助けてあげれないかな。ほら、W国って面白いし楽しいじゃん。」
rb「ええー…。」
sn「ねっ。おねがい♡」
snが上目遣いでrbを見つめる。
すると、rbは後ろに倒れて👍🏻と手を挙げた。
sn「やった!!ありがとu」
gr「話は聞かせてもらった!!!!」
突然後ろから大きな声が出て、snはびくりと跳ねた。
総統だ。金色の髪の毛がひらひらと動いていた。
gr「そいつに興味があったんだよ。まさかこんなにも身近に来ていたとは!!grim reaperに会えるだなんてな!!本当に敗北続きになるのだろうか!!本当に潰れてしまうのだろうか!!」
キラキラと目を輝かせていた。
もうダメだ。止められない。
後ろからpiらがやってきた。
pi「じゃあ、明日迎えに来てくださいよ!!用意しとくんで!!」
kr「ええ、大丈夫なの?」
pi「大丈夫だろ!!」
gr「そうだ!!なっ、tn氏も会いたいと言っていただろう!!」
tn「…ああ。そいつ、多分俺の知り合いやねん。」
sn「そうなんですか!?」
tn「…多分な。」
そんな話をして、その日は別れた。
rbが帰るの早いと駄々を捏ねていた。
───────────
息をするな。止めろ。
俺は今までどれだけの人を犠牲にしてきた。
それらの罪があるだろう。
俺は生きてはいけない。
ほら、息を止めろ。
あと少し…。
tr「ciさん。」
扉が開き、口からぶはっと息が漏れた。
ああ、また失敗。
tr「あ、また首絞めてました?」
首に着いた赤い手形をなぞられる。
邪魔されてしまった。もう何度も。
tr「それよりね、話があるんですよ。」
「ciさんを、助けてくれる人達が現れました。きっと、もう大丈夫。また元気になれるかもしれません。」
ciは布団を頭まで被って隠れた。
ci「…それでなに。その国が潰れたらどうするん。」
tr「…その国が潰れるはずがない。」
ci「そうやって言って潰れた国を見たことがある。」
tr「…ciさん。」
ごめんなさい。
別に、ここを潰したいつもりじゃないの。
でも、俺を受け入れてくれたtrさんが、その優しさがどうにも暖かくて離れ難いだけ。
ciは心の中で謝罪を続けた。
何度も。何度も。
tr「…明日、また考えてください。来てくれますから。」
ci「…。」
───────────
gr「我が軍に入ってくれ。」
当日、ciは布団に潜ったまま出てこなかった。
grはそれでもずっと勧誘を続けた。
gr「お願いだ。私は君に興味がある。君を是非、助けさせてくれ。私ならできる。」
ci「…。」
gr「私しか、私たちにしか出来ない。断言しよう。お前を助けてやる。」
その強い意志が詰まった声が、言葉が。
一つ一つciの心を引っ張った。
そして、ようやく顔を出した。
ci「お前らに何…が…。……!!!!」
見覚えのある顔だった。
tnだ。
tn「久しいな。軍学校ぶりか?」
ci「…tn。」
tn「ほんまは助けて欲しいんやろ。お前のこと、俺はお見通しやねんで。」
ciはごくりと喉を鳴らした。
そして、ゆっくりとgrを見つめた。
ci「…後悔したら、許さんから。」
grはにやりと笑った。
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gr「ということで諸君。ciくんだ!!!!」
会議室ではgrが嬉しそうに声を上げた。
だが、そこには本人が居ない。
ut「えっと。grim reaperってやつ?」
tn「それだ。その事について話がある。」
tnの真剣な表情に、皆も黙り込む。
tn「ciは、”grim reaper”と呼ばれている。だけど、本人はそれを凄く嫌がっているんだ。その名ではなく、”ci”という名で呼んでやってくれ。」
gr「ciは、強いとも言えない。それは本人が1番分かってる。だからな、自分らのペースで訓練をするのは止してやれ。あと、今までもあったらしいが、嫌がらせは止めろ。やったらどうなるかは…まあ、分かるだろう。」
こくりと皆が頷く。
そして、1人が手を挙げた。
em「もし、噂通り敗北続きになったらどうするんですか。彼を見放すんですか。」
tn「そんなことする訳ない。元々、俺はciを救うために勧誘した。まあ、grは違うかもしれないがな。」
shp「tnさんがそんなに心配する人なんですね。」
tn「…俺の、軍学校時の後輩やねん。独りが大嫌いで、とにかく人に好かれようとしていて、でもそれがウザがられて嫌がらせを受けてた。」
「自分らしく生きろって言ったのに、やっぱりそれも無駄で。アイツは俺がいないと、壊れてしまうんじゃないかと。今までも、正直心の奥ではアイツを心配していた。」
kn「一般兵らにも言っとかな。アイツらやりかねんぞ。」
ut「ああ、shpくんに変な紙切れ送りまくってたやつが過去におるしな。」
shp「居ましたね。そういえば。」
あんなことをしよう。
あんなことをやろう。
と、皆がわいわいと嬉しそうに話し出す。
tnはほっと息を着き、会議室を出た。
ciに会いに行くらしい。
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tn「ci、…!!!」
部屋を開けると、首に手を当てて、ギリギリと息を止めているciがいた。
口から涎が垂れている。
tnはすぐに駆け寄り、手を剥がした。
ci「がッ…ひゅッ…。う"…、」
tn「…よしよし。ええ子ええ子。」
trが言っていた。
独りにさせる時間が長いと、自分を傷つけると。
tnは背中を撫でながら、ciに寄り添った。
ciの呼吸が次第に落ち着く。
ci「…tn。」
tn「せやで。待たせてすまんな。」
ci「ううん…。へーき。」
tn「どうや。皆には会えそう?」
ci「…。」
ciは両肩を掴み、tnをちらりと見つめた。
会わなければならないのか、とでも言いたげな瞳がtnとぶつかる。
tn「ええよ。また今度にしような。」
ci「…うん。」
頭を撫でてやると、嬉しそうに目を細めた。
犬みたいなやつめ。
ci「…なあ。ほんまにまけん?」
「またおれを、独りにせぇへん、?」
tn「負けんよ。んな呪いに負けるような国ちゃう。それにな、ciに悪気はないんやから俺は全然お前を責めたりせぇへんよ。」
ci「せめるのは、tnちゃうやん。」
「ほかのひと。こくみんとか…。なかよしやから、N国とかにも、」
tn「ciは優しいなあ。」
ciは嬉しそうに笑った。
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ci「おはよ、shpくん。」
shp「はよー、ci。」
あれから1ヶ月が過ぎた。
ciは皆と打ち解けることができ、その中でもshpとは良く絡むようになった。
ciが独りを嫌うので、夜はtnと同じ部屋で寝るのだが最近では、shpと寝ることも増えた。
勿論。W国は負けてなんか居ない。
ut「おー。2人ともおはよ。仲良しやねえ。」
shp「はざーす。」
ci「おはよ、ut兄さん。」
その次に、utと良く絡んだ。
shpとci、合わせてutの事を兄さんと言うようになった。
休暇の時は、3人で城下町に買い物へ行くほど。
tn「ci、飯運ぶん手伝ってくれるか。」
ci「うん!!」
でもやはり、1番はtnであった。
tnが名を呼ぶと、なにより嬉しそうに駆け寄る。
まるで犬。いや、もはや犬。
ut「ほんま、飼い主と犬やなあ。」
shp「ですね。」
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久しぶりにN国の皆が訪れた。
来て早々、ciの事を聞いてきた。
tr「ciさん!!」
ci「tr…さん、!!」
shpと談話室で喋っていたのを目撃し、trは凄く喜んだ。
軽い顔つきになったciに、感動した。
tr「良かった。元気そうですね。」
ci「うん!!shpくんと喋んの楽しいで!!」
shp「あはは。嬉しいわ。」
tr「ほんとありがとうございます。shpさんも!!」
shp「いえいえそんな。」
深々と頭を下げるtrに、焦るshp。
ciはけらけらと笑っていた。
その様子を遠くから見ていたsnも、嬉しそうに微笑んだ。
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だが、やはり呪いはジリジリと彼を追い込んだ。
W国に、戦争を仕掛けるとA国が突然言った。
戦争 という言葉に、grはにやりと笑った。
遂に来た。grim reaperの呪いを確かめる時が。
この事は、ci以外の幹部に伝えた。
負けるとかいう心配をするな。
目の前のことを尽くせばいいだけ。
そう伝えた。
ciには、適当な嘘を着いてN国に旅行へ行かせた。
tr達には伝えてある。
負けないで。そう返されていた。
勿論、負けるわけがないよな。
そうだよな。
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ci「こんにちは。」
tr「お、きたきた!!いらっしゃいciさん!!」
N国にやってきたciは、trらの元で過ごすことになった。
ci「N国久しぶりです!!どっか行きましょ!!」
ワクワクと身体を弾ませるciを見て、trは微笑んだ。
tr「いいですねえ!!行きましょうか!!」
「snくん達もくる???」
sn「わあ〜っ、行こうかな!!」
pi「勿論行くよ!!」
kr「そうだね。行こう。」
街へ降りると、ciは子供のようにはしゃいだ。
初めて見るものや、好きなもの。
嬉しそうに走り回った。
ci「!!」
「trさん、これ買ってきていい?」
ciが手に取ったのは、ピンキーリングだ。
黒色、赤色、紫色……。
14色のピンキーリングを持っている。
tr「いいですよ。あ、お金あります?」
ci「勿論持ってきた!!買ってきます!!」
るんるんとレジへ歩き出すci。
きっと、W国の皆に渡すつもりなのだろう。
…そうだ。こうしてる間もW国は。
trは勝利に願いを込めた。
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ci「やったぁ。買えた…!!」
袋に入ったピンキーリング。
確か、右手の小指には「想いを貫く」という意味があって、何かを想うパワーをくれる指とも言われている。
そんな指につける、指輪だ。
きっと、いい事をしてくれるに違いない。
そう思いながら、trを探していた。
すると、街の人の会話が耳に入ってきた。
mb「知ってる?W国、今A国と戦っているらしいわよ。」
mb「W国って仲良い国じゃない!!負けたらどうしましょう!!」
mb「なんにも、あの”grim reaper”を仲間にいれたらしいわよ。だからかしらね。」
mb「ああ…あの、噂のねえ。」
え?
W国が、戦争を仕掛けられた?
そんなの聞いてもいない。
ciは袋を握り締めた。
まさか、自分だけここに逃げさせたのだろうか。
自分には隠していたのだろうか。
…負けてしまうのだろうか。
ciはその場に崩れた。
袋からピンキーリングがコロコロと出ていく。
そんなことに焦る余裕も失い、首に手を当てた。
掴み、ギリギリと息を止める。
その様子に、街の人らは慌てて駆け寄った。
慌てて手を剥がそうとするが、ciは。
意識を失ってしまった。
────────────
tr「ciさん。」
部屋に入ってみた。
ciは部屋の隅に丸まり、ぶつぶつと呟いていた。
幸い、首絞めはしていない。
tr「ciさん、大丈夫ですから。ね。」
ci「おれのせい。ぜんぶおれのせい。なかまはぜんぶおれがころした。おれがわるい。おれはしねばいい。きえればいい。」
ダメだ。
W国により手にした明るさは一気に突き落とされてしまった。
ciはtrの言葉を耳に届けず、ただひたすら自分を責めていた。
tr「まだ負けたとは言ってませんから!!勝つに決まってます!!ねっ?」
そう励ましてやっても、言葉が届かない。
ciはぐしゃりと顔を歪めた。
自分のせいで、仲間を傷つけてしまったことに、酷く後悔した。
最初から、W国にいなければ。
N国にいなければ。
被害はでなかったはずなのに。
ci「…ころして。」
tr「…はい?」
ci「おれをころして。そうすればいいんだ。おれがいなくなれば、みんなあんぜん?」
trを手を取り、自分の首に持っていく。
ci「ねえ。しめて。おれをころして。」
「なんにももってない。おれにいきるいみはない。ぜんぶぜんぶ、いらない。」
tr「ciさん。ダメです。W国を信じよう?」
ci「どうせ、まけちゃうんでしょ。おれをひとりにするんでしょ。それで、それで…、せめられて、おれはしんじゃう。ただそれだけ。」
「ほんとうはしねばいいっておもってるでしょ。おれがいるときけん。そんなのね、おれがいちばんしってるよ。」
tr「ciさん、聞いて。W国はいい調子らしいから。」
ci「うそだよ。どうせしんじゃう。それで、おれもころされる。」
tr「ciさん!!」
trはciをゆさゆさと揺すった。
正気を保て。取り乱しすぎだ。
ci「…。」
そしてまた、ciは黙り込んでしまった。
trはポケットからピンキーリングを取り出した。
あの時、ciの周りに散らばっていた物だ。
その中から、橙色の物を取り、ciの小指にはめた。
tr「ピンキーリング。右手の小指は「想いを貫く」でしょう?きっと、大丈夫です。」
ciを撫でてやってから、布団をかけた。
ciは目を閉じた。
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「こんにちわ。」
pi「良かった…。ようやくですか!!」
「はい。結構手こずりまして。」
pi「いえいえ。生きててよかったですよ!!!!」
「それより…。」
pi「ああ、そうですね!!」
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扉を開けると、trとciがいた。
trは丸まったciの背中を撫でていた。
…を見るなり、嬉しそうに微笑んだ。
…はciの傍に座った。
まだ、ciは気づいていないようだ。
それから、trからピンキーリングを受け取った。
それを右手の小指をはめて、ciの背中に手を当てた。
ciの背中は震えていて、泣いているらしかった。
黒色のピンキーリングがきらりと光った。
gr「ci。」
その声が届き、ciが振り返る。
そこには…。そう。
gr がいたのだ。
gr「勝ったぞ!」
ピースを掲げる。ciはぶわりと涙が溢れた。
そして、grに飛びついた。
gr「待たせてすまなかった。どちらにせよ、迷惑をかけてしまったな。」
pi「いえいえ!!!気にしないでください!」
grが申し訳なさそうにpiをみると、piは手をぶんぶんと振った。
gr「外で、tn氏とshpが待っている。帰る支度を済ませてくれ。」
ci「…はいっ!」
ciは鞄に荷物を詰めて、ピンキーリングの入った袋を持った。
それから、grと一緒にpi達にお礼をした。
ci「trさん…。お、おれ。」
tr「いいんですよ。そりゃ取り乱しますって!!」
「良かったね。本当の居場所を手に入れれて。」
ci「…はい!!」
sn「これからも、戦争はあるかもしれない。でも、それは仕方ない事なんだよ。ciさんは何も悪くない。負けても勝っても、それはその国の結末なんですから!!誰もciさんを責めない。ciさんは悪くない。辛くなったらいつでもおいで。」
ci「…はい!!!」
kr「楽しそうなciさんの笑顔見れて良かったよ。grさん、ciさんを頼みます。いや…まるでなんか上から目線になっちゃったな。」
gr「いや。こちらこそだぞ。」
pi「ciさん!!オンマイウェイ!!!!」
ci「くふふっ…うぇい!」
pi「えっ、もっとおっきな声で!」
ci「ふふっ、いやや〜!」
N国の皆と別れ、車に乗り込む。
久しいあの顔を見る。
tn「おかえり。待たせてもうたな。」
shp「ci、帰ったら飯行こ。兄さんの奢りで。」
gr「さあ!我が国に帰るとしよう!!!!」
grim reaper
彼は死神?
いいえ。彼の名は
「帰ろう!!ci!!」
ci。
コメント
11件
krさんとci君の絡みすき民としては最高だった、、最初の病みciで性癖に刺さって最後でもう涙腺崩壊してベショベショになったわぁ、、、👍🏻💗