夫婦皿

渡辺はソファでTシャツ1枚で寝転んでいる。少し大きなTシャツだから、際どいところは見えない。

その横で宮舘が腕を組み、ちょっとキツい言い方をしている。

宮舘ーもうすぐ、日産スタジアムなのに、1日1食なんて、ダメに決まってるでしょ！

渡辺ーで？

宮舘ーおにぎり作るから、収録現場に持っていく！

渡辺ー分かった分かった。

宮舘ーそんな格好で聞かないで。

渡辺ー何で？

宮舘ー誘ってるの？

渡辺ー何言ってんだ。

宮舘ーなら、ちゃんと服着なさい。

渡辺ーどうせ、お前がシャワー浴びてきたら、脱ぐんだからいい。

宮舘ーあぁ、やだ可愛くない。

渡辺ー可愛さを求めるな。

宮舘に言った通り、シャワーから出てきた宮舘をソファから呼ぶ。

近づいて行くと、Tシャツも脱ぐ。

熱く愛し合い、渡辺はTシャツで寝室に消える。

宮舘はソファを綺麗にして、渡辺を追いかける。渡辺はもう半分くらい眠っている。

宮舘ー翔太、下着履かないと。

渡辺ーん〜・・。

宮舘ーもう！

渡辺ー・・。

宮舘は、渡辺に下着を履かせスウェットを履かせ、本人は眠っている。何だかなぁと思いながら、自分も、横に入り眠る。

目黒ーで？おにぎり持って行ってんの？

渡辺ー10個ほど作って冷凍して渡された。それを、2個ほど持って行ってレンチンして食べてる。

目黒ー食べるの偉いじゃん。

渡辺ー毎日、電話かかってくる。

目黒ー食べたか？

渡辺ーそう、具が、何だったかチェック入れてる。

目黒ーまぁ、だてさんの愛だと思って食べなよ。

渡辺ーいらんわ。

電話を切って下を見る。体重計に乗って電話していた。

増えたのだ体重が。おにぎりのおかげで！

気に入らない。ベストを2キロ超えた。

サウナ行ったりジム行ったりしてるのに、毎日、2個食べるからか、体重が減らない。

渡辺ー涼太！太る！

宮舘ーちょっとくらい大丈夫。

渡辺ー何言ってんだ！2キロ超えた。

宮舘ー翔太はそれくらいでちょうどいい。

渡辺ーバカ言え！1個にする。

宮舘ーバカおっしゃい！ちゃんと食べなさい。

渡辺ー俺の母親か？

食べろ・食べないで言い合っていたが、食べないからと渡辺が言う。

1個なら食べると言う渡辺に、宮舘は仕方なく1個でいいから食べるようにと言う。渡辺には逆らえないのだ。

渡辺ー涼太、これ。

宮舘ーおにぎり？

渡辺ー余る予定の数持ってきた。

宮舘ーもぅ！食べたら良くない⁈

渡辺ーおにぎりばっかりいらんわ。

宮舘ー晩ご飯は？

渡辺ーちょっとでいい。

宮舘ーすぐ用意する。

渡辺ーちょっとだぞ！多かったら帰るから。

宮舘ー分かりました！

キッチンから、「全くもぅ！」と聞こえてくる。

渡辺は知らん顔して、テレビを見ている。基本的に渡辺と宮舘では食べる量が違う。それくらい考えて作れと言いたい渡辺だ。

日産まで後数日。

毎日、食の管理をされている。

とうとう、渡辺が宮舘の家に行かなくなった。

友達と食べに行く。宮舘から電話がかかってくる。

渡辺ーお前、いい加減にしろよ。

宮舘ーだって、食べに来ないから。

渡辺ー何食べようと、俺の勝手だろ？

宮舘ーちゃんと、栄養バランス考えて、食べないと。

渡辺ーはいはい、分かりました。

宮舘ー今日は来る？

渡辺ーどうしようかな？

宮舘ー・・。

渡辺ー無言が怖いわ、行きますって。

友達と焼き鳥を食べて、サウナに行く。真っ直ぐ自分の家に帰りたいところだが、タクシーで宮舘の家に行く。

宮舘ーおかえり。

渡辺ーただいま。

宮舘ーちゃんと食べた？

渡辺ー食べました！コーヒー！

宮舘ーはい、何を怒ってるのかな？

渡辺ーお前に、食事をコントロールしてもらわなくても、国立は出来た。何で、日産はそんなに煩いんだ⁈

宮舘ー国立より、気温が高く体力が奪われるから。

渡辺ー夜だ、たいして変わらんわ。

コーヒーを飲んでる渡辺のうなじを宮舘は撫でる。その手を振り払う。だが、また伸びて来る。

睨むと、逆にちょっと怒ったような顔をしている。

渡辺ー何？

宮舘ーここ、赤くなってる。

渡辺ーはぁ？

宮舘ー誰？

渡辺ーあのなぁ、自分で、引っ掻いた。信じるか？

宮舘ー・・。

渡辺ー信じるなら、いてやる。

宮舘ー・・信じる。

渡辺ーその間は何だ？

宮舘ー心の葛藤です。

爪の痕に見えなくもない。というか、爪の痕にしか見えなくなってくる。カップを置いた渡辺を後ろから抱きしめる。渡辺が時計を見せながら言う。

渡辺ーまだこんな時間だけど？

宮舘ー２回はできますね。

渡辺ーばか？誰がするか！

宮舘ーするに決まってるじゃないですか？

渡辺ーやだ！

宮舘ーするったらするから。

渡辺ーもぅ！

シャワー浴びてきた渡辺に、待っててと言いシャワーに消える宮舘。

もう好きにしてと、服を脱ぎ、シーツの中へ。

油断すると寝てしまう。

宮舘が寝室に入ってきたとき、渡辺は半分眠っていた。

宮舘が覆い被さり、渡辺を愛していく。覚醒する渡辺。宮舘の首に腕を絡ませキスをする。

宮舘ー翔太・・。

渡辺ーはぁ・・んっ・・早く・・涼太・・。

渡辺ーんっんっ・・いい・・はぁ・・いい・・。

渡辺ーもっと・・涼太・・くれよ・・はぁはぁ・・。

宮舘ー翔太！

渡辺ー奥・・もっと・・突いて・・。

渡辺ーいい・・いい・・たまんない・・。

渡辺ーはぁ・・はぁ・・あっ・・あっ・・んっんっ〜・・。

渡辺ー涼太・・でる・・もう・・でる・・はぁはぁ・・。

宮舘ー翔太、このまま、もう一度。

渡辺ーあっ・・ばか・・はぁはぁ・・待て・・！

宮舘ー待たない・・翔太・・気持ちいい・・

渡辺ーはぁはぁ・・あっ・・んっんっ・・

宮舘ー翔太・・目閉じて？

渡辺ーんっ・・な・・に？

宮舘ー愛してる・・翔太・・。

渡辺ー知ってる・・はぁはぁ・・もう・・だめ・・出るから・・涼太・・。

くたりとしている、渡辺を抱きしめる。何度もキス。

満足している宮舘。渡辺は宮舘の頭を叩き背を向ける。