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☀︎「初めまして。ナチスさん。俺の名前は大日本帝国と言います。これから宜しくお願いします」

「…嗚呼」


綺麗だ
















貴方がおもいだす頃には私は枯れている










完全に一目惚れだった。男にしては華奢な身体。そんな身体からは考えられない力。身体能力の高さ。そして凛として透き通った目と声。


何もかもが綺麗で美しかった。そんな彼が俺の事を尊敬し、先輩、先輩と慕ってくれたことがとても嬉しかった。胸に想いを秘めたままずっと日帝を見ていた。


日帝と過ごしていく内に日帝の性格にも惚れてしまった。


忘れもしない、日帝が嬉しそうに照れながらあいつ…アメリカと付き合った事を報告してきた。


「先輩には必ず言いたかったんです。先輩も大切な人だから…」


大切なら何故俺を選んでくれなかったんだ?



それからというもの、日帝が大事にしているアメリカから貰った薔薇の束が目障りで仕方がなかった。



そんなある日、日帝が顔を赤らめて服の相談をしてきた。初めてのデートでどんな服装がいいのか分からないから選んで欲しい、と言われた。正直俺とアメリカでは好きなタイプが違う。しかし日帝からの頼みだったら全力で聞いてあげたかったからアメリカの思うベストな服を選んだ。

翌日、日帝に笑顔で感謝され、胸が苦しくなった。



しかし何時からだったか、日帝の顔が曇る日が多くなった。心配になって聞いてみたら、どうやらアメリカの態度がおかしいらしい。話を聞いて腸が煮えくり返りそうだった。

お前は日帝に選ばれてんだろう?お前は日帝を選んだんだろう?冷めたとでも言うのか?何故そんな扱いが出来る


そんなことをして日帝を苦しめるくらいなら、俺に返してくれ












今日は急遽渡さなくなった書類を日帝に渡しに行こうとしたが、今日はアメリカとのデートだと言っていたのを思い出し、行かないことにした。


今日は何だか酒を飲んで忘れたい気分だったから行きつけの居酒屋に行った。そしたらあろうことか、日帝が一人で居た。


「日帝…?」

☀︎「…ん、?」


日帝の周りには強めの日本酒の瓶が五本もあった。何故普段はそんなに飲まないのに、だとかアメリカと一緒じゃないのか、とか言いたいことは沢山あったけど、取り敢えず話し掛けることにした。


「こんな所にいたのか」

☀︎「先輩…」

「アメリカは?今日一緒に出掛けてたんだろ?」

☀︎「いないれす…また、…」

「…またドタキャンされたのか?」


涙目で頷く日帝を見て、殺意が湧いた。あの男に。そんな男がいいのか?日帝。俺は君にそんな思いをさせないのに


「最悪だな、あいつ」

☀︎「だけど嫌いになれなくて…」

「…」


口に出したことを後悔した。日帝があいつの事をまだ好きでいることを知っていた。だけど、

実際に日帝の口からは聞きたくなかった


「…家に来るか?」

☀︎「いいんですか…」

「この状態で一人にするのは心配だからな」

☀︎「…ありがとうございます」


日帝の笑顔が只々苦しませてくる


☀︎「ところで、何故先輩がここに…?」

「渡さなければいけない書類があったから家に行ったんだが居なくてな。アメリカと居ると思ってたし、飲みたい気分だったからここに飲みに来たんだ」

☀︎「そうですか…すいません…」

「別に構わない」


日帝が眠たそうに欠伸をする。別に今日くらいは家に連れて帰ってもいいじゃないか。あいつが悪いんだし


「寝てていいぞ」

☀︎「先輩の家までどうするんですか…」

「抱いてやるから」

☀︎「すみません…」


日帝を抱き上げると、寝息が聞こえ始めた。安心してくれてることが嬉しい反面、意識されてないという虚しさが反面だった。

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