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「ありがとうございました」

トオルの声と共にどこかに消えていった…


「トルキー!起きてくださいまし!トルキー!」

(個体名、レオナルナ・トルキー・ボウの「記憶」を見ますか?)


…ん?レオナルナ…トルキー?記憶…ハッ!そうだ!俺は転生したんだった…ネロンさんが記憶を見ろとか言ってたような…とりあえず、お願いします!…それより誰か女の子の声が聞こえたと思うんだけど…トルキーが悩んでいると脳にものすごい量の情報が入って来た。


「ングッ‼︎カハッゲホゲホ」

「大丈夫です⁈」

「…ん?あ…」

俺が目を開けると、そこには豪華すぎる部屋が広がっていた。


「トルキー!起きたかい?よかった…トルキーはブラッドオーガに攻撃を受けて気を失っていたんだ。その記憶はあるかい?」

ブラッドオーガ?トルキー…あ、あのトルキーかブラッドオーガってのはトルキーの「記憶」を見れば分かるのかな…


(ブラッドオーガの記憶はございません)

え?ってことは攻撃を受ける前に気絶したのか…俺の体弱いな…記憶によるとトルキーは紳士的な対応が優れていて、家族にも紳士的だとか。


「だ、大丈夫ですお姉様。心配してくださり、ありがとうございます。すみませんが、お父様、僕にはブラッドオーガの記憶がないと思います。これは僕の推測なのですが、ブラッドオーガを前にして恐怖で気を失ってしまったと思われます。」


俺は紳士的な対応をした。すると、アルミーは安心したのか、安堵の息を漏らした。

「よかった…本当によかった…やはり普通のトルキーだな。クハハハ」

アルミーは笑い方が独特で地元の子供に絡まれている。領主なのにいいのか?


「そ、それで…ベッドで寝ていたってウズウズしてしまうので闘技場で剣の練習をして良いですか…?」

「ハハッ やっぱりトルキーはトルキーだな。でもな、努力しすぎだ。少しは休みなさい」

ついでに魔法に耐えられる剣を作りたいな。神界ではあったけど転生したしな…


「あ、はい…ですがこれだけお願いします。鍛治場をお貸しいただけないですか?」

「いいが何をしたいんだ?」

なるべく教えたくないがアルミーは父親だしな。


「魔剣技に使える魔法の威力に耐えられる剣が欲しいのです。つい最近、魔法のやり方などを魔導書で覚えたので剣に魔法を付与してみたいのです。」

「ほう…魔導書か分かった。ではこの国最高の鍛治師を雇おう。」

は?鍛治師を雇う?金かかるって…まあ任せるか…領主だから。


「サイモン!すぐに屋敷に来い!雇うぞ」

アルミーはすぐに鍛治師を探し、数秒で了承を得た。すげぇな領主の力って。

「トルキー!良かったなサイモンが来るぞ!もし良かったらずっと雇えるぞどうする?」


行動力化け物級。ってかサイモンって誰?

「え、えっと、良かったらこのお屋敷にいてもらえれば何か作りたい時などにも活用できるんですよね。うーん、では、お屋敷で雇ってもらえるでしょうかお父様。」

と、ちょうどその時サイモン?らしき人の声が屋敷に響いた。


「アルミーくーん?いるー?」


アルミーは棚から大金を出して玄関にいるサイモンに金を押し付けた。

「ほいよこの金は雇い金な。庭にある鍛治場を使え。」

「分かった。で、何して欲しいん?」

と言ってサイモンはアルミーの後ろにいる俺を見て、嫌そうな表情を浮かべた。


「安心しろ。子守りをさせるつもりは無い。だがトルキーからのお願いがあるんだ」

アルミーは俺をその大きい手で押し出した。


「こ、これからよろしくお願いします。僕はレオナルナ・アルミー・ボウの次男、レオナルナ・トルキー・ボウです。お願いというのは僕専用の魔剣技に使う剣を作って頂きたいのです。」

俺が紳士的対応をしすぎてサイモンはびっくりしていた。


「トルキーくん で良いかな?魔剣技ってその年齢でできるの?まだ洗礼も受けてないし…」

「は、はい…なので、洗礼する時までは師匠と剣を作る練習などをしたいのです。」


「分かった!じゃあ一緒に剣作り楽しもうか。じゃあ早速鍛治場に行って片付けたりして剣を作るためのお勉強をして洗礼前に備えようね。……師匠?僕が…?嬉しいなぁ」

なんか本音がでてんな。


俺とサイモンは鍛治場へ行ってテキパキと片付けた。


「フゥ…これぐらいで良いですかね」

「う、うん良いと思う。……失礼だと思うんだけどトルキー君、大人すぎない?もう少し子供っぽく無邪気になって良いんだよ?もしアルミーに大人になれって言われてるなら僕の前でだけ敬語とか使わずに子供っぽく無邪気になって良いんだよ?」


…まるでハナカみたいだ…しかも家族のような温かい眼差し。まるで俺のことを大切にしているようだ。だがこの大人っぽさが大事で無邪気になるとトルキーではなくなってしまう。トルキーが悩んでいると、頭に直接声が飛んできた。


「今、目の前に出られないんですけど、聞いてください。トオルさん。トルキーという人格はもうトオルさんとリンクしているのです。人にだって思春期はあるし、いきなり性格などが変わることもあるんです。…だから、トオルさんの思うような人格となってください!人生をリスタートする為に転生したのだから…」

「ハッ」


リスタートする為に転生した…。そうか何もトルキーにならなくても良いんだ!

「ありがとうございますサイモンさん……じゃあこれからはサイモンさんをサモさんと呼んでも良いでしょうか?」

サイモンは数秒だまってから言った。


「…なら約束してくださいお互い、敬語はなし。で、僕のことサモってトルキー君は言えるようになるっていう約束は?」

すごい交渉上手だな。


「はいっ サモ師匠!…あ。」

「今敬語使ったよね。…まあ初めてだし見逃してあげるか。」



こうして、俺トルキーはサモ師匠に新しい人格で錬金のことを学んだ。こうして、トルキーが洗礼をする三日前のことだった。

「オッケー!もうトルキー君に教えることはあまり無いかな。じゃあ一緒に剣を作ってみようね!」


「分かった!材料はミスリル鉱石でできた剣、レオナルナ鉱石だよね!貰ってくるね!」

サイモンとの会話はもう元の敬語に戻れないように慣れていた。俺はまず最初に鍛冶屋へ行き、おばちゃんに話しかけた。


「おばちゃん、こんにちは!レオナルナ・トルキー・ボウですミスリル鉱石でできた剣が欲しくてきました。何かありますか?」

すると、鍛冶屋のおばちゃんは裏へ行ってすぐに戻ってきた。


「今度は何をするんや?ほら、持っていけこいつは強すぎて冒険者たちには扱えない代物だ。だがなぜか裏へ行った時に一番輝いていた。お前さんが運命の相手だと思ったんだろうな。」

え!こんなに高そうな代物を?まず所持金足りるのかな…


「気にせんで良い。いつものサービスだ。どっちにしろ他の連中には渡せないからな。」

このおばちゃんはスキル、「望みの知らせ」を持っていて、相手の考えている事がわかる。俺は、おばちゃんの顔に免じて剣を持って鍛冶屋を出た。そして、次に採掘場へ行く途中の事だった。俺が採掘場へ向かう途中、シーフに出会ってしまった。


「へいへいそこのレオナルナ・トルキー・ボウく〜ん?ちょ〜っと人質として面貸してくんない〜?」

「え?ど、どうしたんですか?ひ、人質?」


俺は混乱しているように見せた。

「いいから、つぅら貸せよなぁ⁈」

シーフの言葉と共にシーフが俺に突っ込んできた。が、俺はそれを左手の小指で引き留めて仲間達にぶん投げた。


「フゴッ い、いってえー!…テメェ、今何やった?」

「いやそれに答える人っています?そんな人いたらすっごく笑っちゃうんですけど。ですけど、種が分からなかったら真面目な戦闘にならないじゃないですかー。なので、教えちゃいます!あなたの頭を小指で引き留めて、お仲間さんにぶん投げただけです!では!もう一戦やりましょう!」


結局、トルキーが圧勝し、俺はシーフを気絶させて透明化させたあと、兵士者ギルドへ行ってシーフ達を突き出した。ちなみに、レオナルナ鉱石は賊達のマジックボックスから取った。と言うよりマジックボックスごと貰った。


「あの〜これ、僕を狙って来たシーフ達です。兵士者ギルドに出せば身元などがわかると思いまして…って!あの〜皆さんなんでさっきから硬直してるんですか?」


「トルキー様がおっしゃっている通りで、その賊達は兵士者ギルドで一番危険視されている悪の黒煙と言う賊です。私はトルキー様の華麗な手捌きを遠くから見ておりました。流石トルキー様です」


え。見てたなら助けてよ おかげで腕が筋肉痛になったんだけど。しかも前もこんな事あったような気がする。

「ねえミネク。」


「はい。どうしましたか?」

何も分かってないんだな…ハア…

「ちょっとおいで。お説教の時間だね。」


俺はミネクの襟を掴み引きずって兵士者ギルドを後にした。

「お待ちください〜トルキー様〜!」


「はあ…って!トルキーさん、報酬要らないんですか⁈忘れてますよ!」


「「「お帰りなさいませご主人様!」」」

戦闘メイドと世話メイドが帰って来ると必ず出迎えてくれる。胸の大きな戦闘系メイドのムネデカがその中で一番気に入っている。胸がデカいから可愛い。今日はムネデカが森で素材集めの番なのかな。メイドの中にいないな。


「ミネク、後で僕の部屋に来てね。」


俺は自室に戻って着替えを済ませた。すると、ドアが優しくノックされた。俺はミネクだと思ってドアを開けた。すると、前にはサイモンが立っていた。

「トルキー君、資材貰ってきた?」


「うん!なんか、両方とも無料で貰えちゃった。しかも、冒険者には扱えない剣貰っちゃったんだよミスしたらどうしよう…」

自信のない俺を見ていたサイモンが微笑んだ。


「大丈夫だよトルキー君。簡単には扱えないならその剣、少しは耐えられると思うよ。しかもトルキー君の腕前はすごいからね自信を持って!」

サイモン…!いい奴だな。じゃあ全集中するぞ!


それから、俺は洗礼する当日まで錬成し続け魔力を全て二日間ずっと搾り出した。まあ、神聖魔法使えるぐらいだし、二日間ぐらいは持つよな。おかげでサイモン驚いてたけど。


「「できた!(できたね!)」」

俺が丸二日剣に魔力を注ぎ続けたおかげか頑丈な剣が出来上がった。

「この剣の名前はどうする?」

剣に名前なんかあるのか。所有者はトルキーでミスリルでできてるし……よし!


「この剣の名前はトルミスナルドに決めた!」

トルミスナルド。漢字では取路廻酢鳴圡だ。なぜか中国語で「村へ戻る道を進む」と言う意味を持っているらしい。なんかごめんな。

俺が理由などを話していると、サイモンが苦笑いをして俺のことを見てきた。


「ネ、ネーミングセンスが、、、あと、カンジってなんですかね?文字なのは分かるんですが。暗号ですか?」

「暗号ではないな。まあいいよ気にしなくていい。」


そうか、この世界漢字なんてないのか。ネーミングセンスが何だって?サイモン君?こっちは見た目四歳だけど中身は二十八の会社員だぞ。やるか?俺がサイモンに威嚇していると、次は強者のオーラがドアの外から近づいてきた。


俺は絶対にミネクだと思い、ドアを開けると、ミネクがすぐさま頭を低くした。俺はサイモンを部屋から追い出し、ミネクを中に座らせた。それから、長くミネクのお説教タイムが続いたのだった。


「フゥ…とにかくミネク、もう二度と遠くから見てるっていうのやめてね…」

俺は念押しに叱った。

すると、次はドアの向こう側から、ムネデカらしい人の声が聞こえた。

「トルキーちゃん〜そろそろ洗礼へ行く時間だから出てきて〜お着替えするわよ〜。」


そうだ。一つ言い忘れていた事がある。ムネデカは凄く俺に懐いている。そして、メイドの中で唯一俺に敬語ではなくタメ口で話してくる。まあそれは置いておいて、今は洗礼に行く準備しないとな。


トルキーはさっき錬成した剣をマジックボックスに収納し、マジックボックスを腰に着け、着替えをした。おっと、そうだった。俺のステータスは全部やべえ数値だから隠蔽しなきゃな。属性は自由にできるのか。じゃあ、希少そうな光属性と、定番の火、氷属性にするか。魔法で出した氷を火で温めれば水ができるからな。


「トルキー、ちょっといいか?」

「あ、はいお父様。」

「守ってほしい事がある。一つ目。絶対に神の像の前では失敬な行動は慎め。二つ目。これから、国民達の目の前を通る。敬意を払えよ。」


いつも話してるから変に思われそうだな。

「はい。お父様。」

アルミーはそれだけ言い、部屋を後にした。


そして、俺は迷路のような屋敷を出て、馬車に乗った。…これって馬車って言えるのか?

「トルキー様、この馬車の構造が気になりますか?」

よく分かったなミネク。あんたも「望みの知らせ」持ってんのか?


「この馬車のドアを開けると、異空間に繋がっていて、その異空間で私たちは寛ぎ目的地に到着したら異空間から出れると言う仕組みです。ですが、途中で異空間から出ることはできません。そのかわり、馬車のドアから入っても、異空間には繋がらない仕組みになっているので盗賊には襲われないんですよ。」


すごいなこの機能使って部屋とか拡張できそうだな

「っと。トルキーちゃん〜教会に着くよ〜」

「おまっ、ムネデカ。トルキー様になんたる発言!万死に値する!トルキー様、すみません…」

さて…鬼が出るか蛇が出るか。俺は教会の扉を開けた。すると、前には十個の人の像があった。


「鬼も蛇も出た…」

俺の発言を聞いていたのか、アルミーが反論?してきた。

「トルキー!無礼だぞ!」

いやだって神界にいたネロンとディアとヨグがいるから特にヨグ…あいつにはずっとからかわれてたんだぞ。


「ふぉふぉふぉふぉ。十福神様を邪とお呼びになさるお子供もおりますのでお気になさらず。…さて今回は洗礼をしに教会へお越しですね?準備をいたします。たくさんのご加護を託されると良いですね。」


加護か…

「では準備がお済みになりましたのでお祈りを唱えてください。」

俺は祈り始めた。


「こんにちはトルキーさん。お久しぶりですね。それより…私のこと蛇と言いましたよね?」

ネロン様…幻覚か。ってか誤解してる。蛇はディアで鬼はヨグのことなんだよな。


「え〜僕〜?何でぇ〜?」

「我は鬼!かっこいいである!」

え…鬼でいいの…?


「そうなんですね分かりました。とりあえず、トルキーさんに加護をあげますね。」

「我もである!」

「じゃあ私も〜」

「ネロン市が与えるなら我も」


こうして、トルキーはみんなから加護を受け取った。一人の男の子以外に。

「キクシブ、トルキーさんに加護をあげないんですか?」

「いや僕もあげたいけど…トルキー君に迷惑かけちゃうよ…


ん?迷惑?加護隠蔽すれば良いから大丈夫じゃないのか?

「ほ、本当に?じゃ、じゃああげるよ?…えい…」

キクシブが俺に加護をくれたと同時に俺の魂の奥底から何かが湧き出る感じがした。


「すみません、お父様、少し席を外します。失礼します!」

「どうした?トルキー」

アルミーの事を聞かずに俺はトイレと逆方向へダッシュした。


「ふう…ここでならステータス隠蔽できるかな。」

俺はステータスを開き、隠蔽をしようとした。 が、見て見ぬ振りをできぬ情報が目に入ってしまった。

「え…じゅ、十二個加護がついてる…?何で…?と、とりあえず隠蔽しなきゃダメだよね…」

俺はその十二個の加護を隠蔽しようとしたが、魔力の消費が激しく不可能で十福神のキクシブ以外を隠蔽し、十福神ではない他の二つの加護を残しておいた。


それから、トルキーは帰りを待っているミネク、ムネデカの乗っている馬車に戻った。すると、ムネデカから何の加護を受け取ったかと言う質問責めされた。

「ち、ちょっと落ち着いてムネデカ。ステータスを見せるから。落ち着いて。ね?」

俺は隠蔽したステータスを開き、ムネデカに見せた。


「な、ななな…トルキーちゃん、これって本当にトルキーちゃんのご加護⁈キ、キクシブ様のご加護をトルキーちゃんが持ってる⁈こ、これはアルミー様に報告しなければ…!」

ムネデカが奥にアルミーを呼びにいくと、すぐアルミーが慌てて来た。


「トルキー!それは本当か⁈キクシブ様のご加護を持っているのか⁈」

「は、はいお父様。」

俺はアルミーに隠蔽したステータスを開き、見せた。もちろん、訳の分からない十福神ではない加護もだ。


「な、なんと!いいか、ミネク、ムネデカ!このことは一切口外禁止をする!いいか⁈」

ん?キクシブは分かるけど他の加護のことに驚いてる?っていうか何でアルミーの驚いてることうっすら分かるの⁈

「ハッ!了解致しました!」


「とりあえず、ステータス隠蔽…できるな?そのステータスを隠蔽しなさいトルキー。」

え。隠蔽今しちゃってるからもう隠蔽する魔力ないって。…ハァここは正直に言ったほうがいいのか…?しょうがない。いうしかないかな父親なんだろうし


「お、お父様、ぼ、僕もうステータスを一度隠蔽していて…キクシブ様のご加護と他の加護を隠蔽する事ができないのです。す、すみません…」

それを聞いたアルミーはため息を吐き、言った。

「ハ、ハハハハ…嘘だろう?トルキー、本当のステータスを見せなさい。」


見せにくいな…と思いながらも、俺は隠蔽工作を解除してアルミーに見せた。

「エッアルミーこ、ここここれは歴代の勇者様達よりもステータスの全てが上回っているぞ⁈…はちゃめちゃだ…」

え。歴代の勇者達よりも全て能力が上回ってるって?え…ネロン様、ディア何やってんだよ…


「もうよろしいでしょうか?お父様。」

「わ、分かった。だがこのステータスは誰にも言うなよ?面倒な事に巻き込まれる。だが…万が一無理であったら勇者か賢者と名乗れば少し疑いは晴れる。本当はこんな事してほしくはないがな…」

勇者か賢者…勇者だろ。ってか俺冒険者ギルドで金稼ぎしてぇんだけど。ステータス見せられないならどうするん?


「さ、早速ですがお父様、冒険者ギルドで登録しても良いでしょうか?」

アルミーは額に手を当て呆れていた。

「ハァ…トルキーは事の大事さを知らないようだな…まるでお前の母みたいだ。ステータスを見せなさいと言われてもあまり加護は見せないでおきなさい。」

ほう。分かった。


早速、俺は冒険者ギルドで登録をするためにギルドへ行った。もちろん、今日作ったトルミスナルド剣(取路廻酢鳴圡剣)を持って。

「こんにちは!ご新規登録の方ですか?」

「ああ。」

「では、この紙にお名前、属性、得意武器、加護を全てお書きください!」

うわ加護って初っ端から出てきた。


名前えーっとレオナルナ・トルキー・ボウっと。で、属性…前にやったやつか火、氷、光。加護…え。とりあえずキクシブ様のご加護を書こう。得意武器、大剣(武器全般)。年齢かえっと五歳。俺は全ての空欄を埋め、受付姫に渡した。


「はい!ありがとうございます!では、お次にこちらの魔力水晶に手を翳してください」

これ…壊しちゃうな…魔力一万までの人用だし…

「あの〜これ、壊しちゃって良いっすか?」

「はい!どうぞ!」


これ絶対舐められてるな。じゃあ粉々に割ってやるよ。俺は右手に全ての魔力を込めて解放した。


-パリン パキッ!バリバリーー


「あの小僧やばくね?」

「え?」

「…割った?」

うん割ったな。そりゃあ俺十万以上の魔力持ってるしな。


「しょ、少々お待ちください」

よくあるギルマスに報告するのかな。俺は受付姫が帰ってくるのを待った。が、待っていた俺に出逢いにきたのは見知らぬ冒険者だった。


「よお兄ちゃん、あんた水晶割ったんよなぁ?すごいなぁ水晶割ったの俺だけだったんよな…クソチビがウゼェんだよ!おうぅら!死ねぇ!」

いかつい冒険者が拳を振るってきたと同時に俺は防御魔法を発動し、無視した。すると、いかつい冒険者が悲鳴を上げた。

「いってえオエっ」

うめき声をあげながらいかつい冒険者はギルドから逃げるように出ていった。


「ト、トルキー様、大丈夫ですか⁈すみません…今のトルキー様のご年齢では揶揄われてしまいますが、ランクを上げるとあまり絡んでくる方は減りますよ。」

ふーん強者になって脅すのかー。いいな。俺なら級冒険者とか行けそうだしな。

「まずはギルマスと話をしてくれますか?」


急な依頼か?と思いながらもトルキーは奥の部屋に連れて行かせれた。

コン コン

「あ、はい」

ガチャ

ドンッバキッ-−


え?ん?は?今剣がぶっ飛んできて咄嗟に避けたら壁がぶち抜かれた…よな?

「失礼失礼。トルキー様が冒険者になれるかチェックしていたんだ。で、本題だ。」

本題に入るの早くないかおい。


「トルキー様に魔王軍を倒してほしい。もしくは殲滅だ。」

「………はへ?」

いやいやいやいや!何で?俺駆け出し冒険者だよ?いや、え?

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