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krnk

1 - 特別な朝

♥

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2024年08月15日

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krnk




※捏造

※BL

※同棲


















「ふぁ、」


頭の横にあるスマホを手に取り、細い目で時間を確認する。


AM 9:00


もう朝か。


今日は、同棲している彼氏のきりやんも俺も休みだ。

2人揃っての休日は半年ぶりくらいで、

せっかくだから一緒にお出かけにでも行きたい。が、そもそも彼の仕事は多忙で滅多に休みを取れないそうなので、そっとしてあげたくもある。無理はさせたくないのだ。


どうしよう、相談するだけしてみるか。


ベッドから身体を起こし、彼氏がいるであろうリビングに向かう。

いつもなら重くてなかなか起こせない身体も、休日でさらに彼氏がいるとなると易々と起き上がる。

さすが休日と俺の彼氏。




目を擦りながらリビングの扉を開け、


nk「…おはよ」


kr「んぉ、なかむおはよ〜」


ふと声のした方を見ると、キッチンでエプロンをした彼氏が朝ごはんを作っているのが目に入る。


きりやんの方に向かい、後ろから抱きついて聞く。


nk「…何作ってるの?」


kr「ちょ、危ないって、笑」


とは言いつつも、きりやんは満更でもなさそうな顔をしている。


nk「ぁ、フレンチトーストだ。」


kr「そう〜なかむこれ好きでしょ?」


nk「うん、甘くて好き。」


kr「俺よりも?」


nk「、ッそれは……ゃん、の方が、いい///」


kr「っふw、俺も好き。」


急になんだよ。朝っぱらから恥ずかしい。



それにしても、

朝起きたら彼氏がいて、彼氏が俺の大好きな朝ご飯を作ってくれているなんて、控えめに言って最高だ。

毎日、こんな朝だったらなぁ。



kr「ぃよし、できたからそっち座って待ってて?」


nk「おっけ〜。」


くっついていたきりやんから離れ、机を拭いたり、2人の飲み物をいれたり多少のお手伝いをしてから、席に着く。


それから、しばらくついていたテレビをボーッとみていると、驚いたような声が聞こえてくる。


kr「え!!準備してくれてたの!?」


nk「あ、うん」


kr「全然気づかなかった、ありがとう。」


静かに頷く。


nk「どういたしまして。」


お手伝いしてよかった。


kr「じゃ、食べよっか。」


そう言うときりやんは作った料理を机に並べて席に着く。


nk「うん」


krnk「いただきます。」


きりやんの作ったフレンチトーストを口に運ぶ。


nk「美味しい〜、さすがきりやんだなぁ。」


kr「そう?よかった〜。」


kr「やっぱ俺神だから、なんでもできちゃうんだよな〜。」


nk「自称神の方はね、一旦帰っていただいて。」


kr「俺帰る場所ここなんだけど??」





お互いがフレンチトーストを食べ終わり、食器を片し始めた頃。


そろそろ聞いてみるか…。


nk「……あ〜あのさ、?」


nk「ちょっと話があるんだけど…」


kr「……え、うん、何?」


nk「えっと……、」


kr「うん、、?」


nk「今日お出かけしたいな〜って、、」


kr「あ、え、お出かけ?」


kr「振られるのかと思った、、」


nk「なんで振るんだよ笑」


kr「普段、あんまり2人の時間とれないじゃん?」


nk「まぁ、確かに。とれてはいないね。」


kr「だって俺らさ、起きる時間も帰る時間も全部全部、ズレてるから…」


nk「同棲とは?って感じだよね。」


kr「そう〜寂しいよ俺。」


nk「それは俺も寂しい。」


kr「はぁ、転職したいなぁ、、。」


転職かぁ。

一緒に働けたらいいんだけど。


俺はクリエイターとして、インターネット上で活動している。

それもグループで活動しているので、そこにきりやんをいれてもいい……が、正直なところ”7人”は少し多いと感じてしまう。


kr「そういえばなかむ、お出かけしたいって行ってたけど、どっか行きたいところあんの?」


nk「う〜ん、パッとは思いつかないかなぁ、。」


nk「でも、とにかく、きりやんと2人の時間を有意義に過ごしたい。」


kr「ん〜。行きたいところが特にないなら、たまには家でずっとくっついてる1日もいいんじゃない?」


やっぱり、外出るのはキツいのかな。


nk「……まぁそうだね。きりやんもお仕事で疲れてるだろうしそれが1番いいかも。」


kr「えそんなことないよ?」


kr「ごめん、気遣わせちゃった?」


nk「あいや、大丈夫。」


kr「ほんと?」


nk「うん」








…………。









kr「あ”ー…もう……。」


kr「大丈夫そうな顔してないって〜」


そう言うと彼は、持っていた食器をシンクに置いて泡のついた手を洗い流し、椅子に座っている俺の方に向かってくる。


何をするのかと思えば、俺を優しく抱き寄せた。


ポーカーフェイスだって友人によく言われるんだけど、顔に出てたかな、俺。




そして彼は少し離れると、俺の頬に手を置いて、


kr「ほら、言って。お出かけしたかったの?」


nk「、、うん、したかった…。」


kr「じゃあ行こうよ。」


nk「でも、きりやんの休みが…」


kr「あれ言ってなかったっけ。」


kr「俺、昨日付けで仕事やめたんだよね。」


nk「え、、?そうなの、、?」


kr「うん。転職するために働きながら色々探してたんだけど、なかなか良い職が見つからなくて。

たぶんしばらくは家にいるから、気にしなくて大丈夫だよ?」


nk「そうだったんだ、、。」


nk「てことは、朝起きたら絶対きりやんがいるってこと?」


kr「うん、しばらくは毎朝一緒。」


nk「そっか…嬉しい……。」


俺は椅子から立ち上がると、きりやんの首にそっと手を回し、優しく口付けをする。


kr「…じゃあ、準備して行こっか?」


nk「うん、!」






こんな朝がしばらく続くのかと思えば、簡単に頬が緩んでしまう。それくらい幸せだ。


でも、俺はきりやんの恋人なのに、

彼のこんな大事なことも知らなかったんだな。

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