『はー、さっむ…』
今は春だと言うのに、流石にまだ冷え込んでいて。
寒がりな私は手に吐息を当てる。
『寒がりで冷え性とか終わってるわ…』
あー、学校行きたく無い。
『…あれ?』
下を見ながら歩いていたら、いつの間にか迷っていたらしい。
『どこよここ…』
「あれま、人間さん?」
誰か来た。
『あんた、誰。』
「んー、秘密〜」
『なんなのよ…』
「そっちこそ、初対面でその態度は酷いんじゃない?」
正直、何も言えない。
『そうだけどねぇ…』
「あーあ、残念だなぁ!」
やけに強調して言うわね…
「元の世界に返してあげようかと思ったんだけどなー?」
『…え』
元の、世界…?
「どうする?」
ふつーに、帰して欲しい。
『帰してっ!!』
「えー、どーしよっかなー?」
『何よ、ハッキリして頂戴!!』
「…あはははっ!」
『何笑ってんのよっ!』
「いや、必死だなって思って!」
「まぁいいや、君、好みだし。
帰してあげるよ、元の世界に。」
『好み…?』
「そー、好み。」
『えっ』
「まぁ驚くだろうねぇ笑」
「あぁそうだ、君が帰っちゃう前に、気になることぜーんぶ聞いていいよ?」
全部って…そんなん沢山あるに決まってるじゃないっ!
『えっと…あんた、何者?』
「わぁおザックリ。」
「えー、人外?少なくともヒトではないよ。」
いきなり衝撃の事実…!まぁ直球過ぎた私も悪いけどさ…。
『…もしも私が好みじゃ無かったら、どうなってた?』
「さぁ?もしかしたら、食べてたかもしれない笑」
え、こわぁ…
『さっき、元の世界、って言ったけど。
ここは別世界なの?』
「そうだよ〜。人間は数人しか住んでない、君にとっては絶望的だね笑」
何笑ってんのよ、ホントに…。
『ありがと。もうこれで知りたいことは無くなったわ。』
「それはよかった。じゃあ、バイバイ。」
『またね。』
私の体は白い光に包まれて消えていった。
「ふふ、君は多分________。」
最後に彼が何か言ってたのは聞こえなかったな。
私が迷い込んで、君に出会った日。
コメント
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なんか不思議な展開です! この後どうやってしまうのかが 気になります(´。✪ω✪。 ` )
君は多分...何なんだ、、?! 次回も楽しみにしてます、
おぉ✨ 続きめっちゃ気になる、、、