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「明日でやっと退院かぁ」僕こと千葉朔(ちば)はそんなことをつぶやきながら屋上へと足を運ぶ。
僕の日課である夕日の色に染まるこの街を見るために。
「うーん、やっぱりここからの眺めは良いな」
僕はここからの眺めが好きだ。夕日の色が街に反射し、人々が生き生きとしている。
ガチャリ…
そんなことを考えていたら屋上の扉が開いた
思わず扉に視線を向ける。
するとそこには1人の女の子が立っていた。年齢は自分と同じくらいだろうか。長めの白い髪が風に揺れ、夕日が映えている。そんな美少女がそこに居た。僕が見惚れてると、美少女がこちらに近づいてきて…
優しそうな悲しそうな笑顔を浮かべた。
「あなたはこの景色がどう見えますか?」
僕がこの問の意図を掴めずたじろいでると、
「私には全てが灰色に見えます。全ての人が、建物が同じように見えるんです。」
「そうかな…。僕はここからの眺めが好きだよ。夕日が街に反射してて、なんて言うか人が生き生きとしていてね。とても綺麗なんだ。」そう言って笑顔を浮かべてみる。
「そうですか… それはとても素敵ですね。」
それだけを残して屋上を去った。
そこに1人残された僕は、あんな美少女滅多に居ないよなぁ。
「名前、聞いとけば良かったなぁ」
それに、全てが同じに見えるってどういうことなんだろう。