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可愛いからいいよ??うん、
「悠くん、大丈夫?」
事務所の机に伏せたまま呼吸を整えている悠くんが放っておけなくて調子を聞いてみるが俺に気付いていない
明らかにいつもの悠くんじゃない
「悠くん、聞こえとる?」
「ん?あぁ、大丈夫…」
力無く振り絞った様な声で大丈夫と言われても説得力は全く無い
「ないちゃんかまろちゃん呼んだ方がええ?」
「大丈夫…っ」
どうする事も出来ずとりあえず背中を擦りながら声をかける
服は汗で冷たくなっていた
「どうしたんか聞いてええ?今日もう無理そうなら家送るけど」
少し落ち着き話せそうなタイミングを見て聞いてみても俯いたまま教えてくれない
相変わらず顔色が悪く手が震えていた
「言いたく無い?」
「いや…まぁ…その」
悠くんが体調不良を言わないことなんて今まで無かったのもあり余計に心配になる
「何つーか…」
「別に何言ってもいつもと変わらんって」
「…禁断症状」
「禁断症状」という言葉が出るとは思わず、気付けば「え?」という声が漏れていた
「そんな酒飲んどったっけ?」
「酒ちゃうくて…」
煙草は苦手だと聞いていたし、何が原因なのか検討がつかない
「あんま…ぁれ、やけど…薬っていうか、ぅん」
「え、違法の?」
「じゃなくて…」
その時やっとODだと気付いた
「悠くん、ODしとったん」
「ん、一年くらい前から…何か、しとった」
「やめようってOD禁何回もしとるんやけど、禁断症状酷くて」
「そうなんや…」
いつも強気な悠くんでもストレスは溜まる
表情は常に緊張していた
「一旦飲むわ…体調悪過ぎて死にそう」
「あ、んっと…家まで待って」
「帰ったら飲んでええからさ、家の方が飲んで体調悪化しても休めるやん」
「ん…」
「立てる?肩貸すで、今日は僕泊まってええ?」
「いぃ…」
そのままほとんど力の入っていない体を支えながら悠くんの家に向かった
ソファーに座らせて、鞄の中に入っていた薬を渡す
「ありがと…ごめんな」
「謝る事無いわ」
「病院には行っとんの?」
薬を飲みながら首を横に振る
本当なら今すぐにでも精神科に連れていきたい所だけど無理やり連れて行ったところでそれがストレスになるのは避けたい
「そっか」
「一旦横なろ、もうしんどくなっとる?」
「まだ、もうちょっとだけ…ッ」
涙目になる悠くんの頭を撫で、ソファーに寝かせた
「うん、でもこれ以上は流石に止めさせてや」
悠くんにブランケットをかけてからスマホを横に置く
やばくなったら救急車を呼ぼう
「ふッぅ、っ…げほッ」
「気持ち悪い?」
「ちょっとだけ、っゃから”…大丈夫」
そうは言っても呼吸が浅く苦しそうにしている
「はぁッ…あぁ”~、っ」
「息しにくい?」
「大丈夫ッ、好きやから、大丈夫…」
「吐き気も、幻覚も幻聴も…全部、っ…全部好きやから」
「今、何も聞こえてないし…見えてないから」
「まだ、飛んでなぃ…し、薬…いつもょり少なかったからッ、平気」
この状態を好みODを辞められない
だとしてもやっぱり心配だ
「失神してからじゃ遅いんよ」
そう言ってスマホを手に取った
話が出来ても、何とか呼吸が出来ても、本来ならすぐ病院に行くべき状態だ
「病院嫌や…大丈夫やから、呼ばんといてっ…」
「でも、」
「迷惑かけてごめん…死にはせんから、大丈夫やから」
「いつも、っもっと酷い時あるし…」
「ずっと見とくからな、ちょっとでもおかしくなったって思ったら速攻呼ぶで」
「ん…」
その日は朝まで寝ずの悠くんの様子を見ていた
話し合える状態になったらちゃんと話して可能なら病院に連れて行こう
とりあえず弱らせたくて書いたらがち何これって感じのやつが出来てしまった