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「はぁ?!」
そう声を上げたのは一体誰だったか。
多分それは一人ではないし、男の声もあったし女の声もあった。
それくらい…ビッグニュースだった。
それは俺には予測できていたことで、予防できなかったことであった。
「初めての課題は~、これ! みなさんならできまちゅよ~!がんばってくだちゃいね!」
採集スケジュールは俺が組むことになった。
…理由は「アンタどうせ暇でしょ?ほら、任せるからしっかりやってよね!」とのこと。名前は伏せる。
朝ごはんの前の時間に採集スケジュールを皆に伝える。
採集時間になったら場所ごとに分かれていく。そして終わったらロビーに集まり持ってきたものを整理し、組み立てる。
そんな日常。希望へ向かう日常。そう、きっとここから…。
「きっとここから始まるんだよね!」
「…え、」
聞き覚えのあるダミ声。それは、あの絶望的な修学旅行で何度も聞いた声。
半分が白色で、可愛い(素性を知っていればそんなことも言いたくないが)顔。
もう半分が黒色で邪悪な顔。目が赤く、希望ヶ峰学園の校章の一部のマーク。
「ちょっと!何とか言ってよ!ボクだけ出てきて肝心のお相手はだんまりとかあんまりだよ!」
「モノクマ…!どうしてここにいる?!」
「たしかに喋ってっていったけどさあ!そんなガチギレしないでよ!動物虐待だよ!」
「どうしたんでちゅか日向く…ってモノクマ?!なんでここにいるんでチュか?!」
「あのさあ…その質問しすぎだっての!もう前話でしたってのに…とりあえず理由は各々考えてそれが正解でいいよ」
「あわわ!ものすごく適当!適当でちゅ!」
「ま、”大規模な”バグは起こせないから…あ、皆こっち来てるよ?混乱させないように退散しとくね…うぷぷぷぷ」
「…大規模な、ってことは」
「小規模や中規模なら起こせる、ってことでちゅよね…」
「「…」」
きっとここから始まる。何が始まってしまうのだろうか。
これから始まるささやかな絶望を、俺達は見守ることしかできないのか?
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