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【あてんしょーん】
・nmmn
・BL要素を含む二次創作
・血、負傷など痛い表現あり
・地雷さん回れ右
この世界線はだいぶ本家様と違いますが、そういう二次創作だと思って見ていただけると幸いです。
《しぴ》
🐙🌟×👻🔪 (中心しぴ)
↑🌩️🦒、🤝は知っている
《片想い》
🐝🤣→→→→→💡<?
《世界線》
・ヒーロー活動、配信活動をしている
(のため配信ネタ少しあり)
↑いつも通り
前置き長くしても仕方ないので、いってらっしゃいませ~👋
─────────
👻🔪side
🐙🌟 : 任務おーわりっ!
👻🔪 : はしゃぎすぎだろ、笑
💡 : 星導がこんなにご機嫌いいの珍しいね~
🐙🌟 : なんですか。え、普段は無愛想だとか、機嫌悪いとか言いたいんですか!?
💡 : そういうことじゃないって笑笑
🥷🔫 : なんでそんなに機嫌いいん?
🐙🌟 : いやいや、だって長期休みですよ?はしゃがないわけないじゃないですか~♪
🥷🔫 : お前休みにそんな執着あったんや、笑
🐙🌟 : 俺の休みへの執着を舐めてもらっちゃ困りますよ~
そう言って得意げに笑うので、つられて俺たちも笑った。
そんな他愛もない話をしているうちに、カゲツの家、ライの家と、段々と人数が減ってきた。
2人になってしばらくしたとき、突然星導が話しかけてきた。
🐙🌟 : 小柳くん
🐙🌟 : …お休みの間、俺の家で一緒に過ごしませんか?
この言い方だと、休みの間ずっと泊まっていけ、ということだろう。彼氏の家に長く居られる。そうとなれば返事はもちろんYESだ。
👻🔪 : お前がいいなら、
🐙🌟 : いいから誘ってるんですよ~!
🐙🌟 : しっかり準備して下さいね?物貸すつもりは無いですから~
👻🔪 : …まじか、笑
しっかり確認しておかなければ…と思いながら、気づくと俺の家に近くなっていた。
そういえばこいつの家って…俺の真反対だったっけ?
👻🔪 : …お前まさか
🐙🌟 : やっと気づきました?可愛い恋人を送り届けることが出来る彼氏でよかったですね~
👻🔪 : 自分で言うのがなぁ…
👻🔪 : …まぁありがと、
🐙🌟 : いえいえ
🐙🌟 : じゃあ明日、いつでも待ってますからね
👻🔪 : 俺も楽しみにしとく。
🐙🌟 : おやすみなさ~い
👻🔪 : ん、
星導が自分の家の方向へ歩き出したのを見届けて、家に入る。
明日から始まる擬似同棲生活に心を躍らせながら準備を始め、忘れものがないかも確認した。
👻🔪 : …こんなもんか、
30分ぐらいかばんや私物とにらめっこをし、大体の荷物をまとめ終えた。
その後ぼーっとしたり、オトモを愛でて過ごしたが、しばらく配信を休むということを視聴者たちに伝え忘れた、と思い、スマホを取ろうとしたと同時に、電話がかかってきた。
相手はライだ。
👻🔪 : なに
💡 : あっ、ロウっ……!
何か様子がおかしい。いつも冷静に判断したり、元気いっぱいな彼が心ここに在らずというような様子だった。
💡 : あの、ほしるべがッ…、
🥷🔫 : 伊波ちょっと代われ。お前喋れんやろ、
カゲツも一緒なのか、と、少し仲間外れにされた気になりながら、次の言葉を待つ。
🥷🔫 : 星導が飲酒運転の車に撥ねられた。
👻🔪 : …は?
さっきまで楽しそうにしていた恋人が、星導が、車に撥ねられた?先程「楽しみにしています」と嬉しそうに笑った顔が脳裏に浮かぶ。
俄に信じられず、説明を求める。
👻🔪 : どういうことだよ、
そこから、カゲツによる状況説明を聞いた。
なんでも、俺を送り届けて夜道を一人で歩いていると、遠くに挙動がおかしい車を発見。のろのろとした蛇行運転をしながら、こちらへ走ってくる。
しばらくは気に止めていなかったようだが、その車が近づいてきた頃にふと見ると、車の先には、今にも倒れてしまいそうな灰色に近い黒色の子猫がよたよたと体を引きずるように歩いている。
運転手が異変に気が付き車を降りると、少し離れたところで子猫を庇うように倒れた血塗れの星導が居たらしい。
そこから運転手の通報で警察からヒーロー本部へと連絡、必ず連絡がつくライに伝わり、そこからカゲツと病院に居るとのこと。
🥷🔫 : …運転手の方は酒飲んでうとうとしながら運転しとったこと認めて、今取り調べ受けてるらしい。
🥷🔫 : まだ検査中やから面会は出来んけど、早めに病院来ぃや、
🥷🔫 : よくヒーローがお世話になっとるいつもの病院やからな
👻🔪 : …すぐ行く、
そう返事して電話を切る。正直撥ねられたということを聞いてからあまり話が入ってこなかった。とりあえず星導を血で濡らしたやつは一生許さない。その一心で、任務でもあまり出ないような速さで病院へ急いだ。
─────────
病院へ行くと、憔悴しきった目をして座るライと、どこか落ち着かない様子のカゲツが待っていた。
🥷🔫 : あ、ロウ
💡 : ロウ……?
👻🔪 : すまん、遅くなった
🥷🔫 : いや、全然ええというか、今ちょうど検査結果出たらしいから時間ぴったりやわ。
🥷🔫 : 東の奴らももう少しで着くらしいから、そのときでもええ、?
👻🔪: ん、
👻🔪 : てか、飲酒運転した屑は何処?
🥷🔫 : 今はおらへん。ある程度吐いてからこっち来るらしい。
屑野郎がこの場に居ないことに心の中で舌打ちをしつつ、カゲツにバレないように怒りを抑えて喋る。
👻🔪 : 成程な。…で、ライは大丈夫なの、
💡: …ぁッ、う、、ぇと、
🥷🔫 : こいつたまたま運ばれてく星導のこと見たらしくて、
👻🔪 : え
💡: …あいつ、すごい血まみれで。オレそれ見ちゃって…ッ、死んじゃうんじゃないかってぐらいにッ…血とか傷とかたくさんで、だめだって分かってんのに、星導が死んじゃったらって考えちゃって…もしそうなっちゃったらオレ、は…、グスッ ぅ、…
👻🔪 : そうだったのか、
🥷🔫 : 伊波落ち着いて、深呼吸…な、
💡 : ん…
俺だけでなく、大切な仲間までこんな風にした屑をさらに許せなく思うと同時に、ライがこんな風になっているのに対して話を聞くだけで何も言わない、星導の恋人であるはずの自分自身に驚いていた。
……俺、こんなに人間に興味なかったっけ、
そこから少しして東の奴らが来た。星導を除いた7人で話していると、病室から看護師が出てきた。星導は俺らと出会う前のことを覚えていない。家族も分からないので一番近しいと思われる俺たちが病室へと案内された。
病室へ入ると、いつもの煽り口調からは想像も出来ないほどの穏やかな顔で眠る星導。そういえば彼氏の寝顔なんて見たことなかった。
初めてがこんなのなんて嫌すぎんだろ、と心の中で呟き、看護師の話を聞く。
看 : 早速星導様の御容態を説明させていただきますね。
看 : 出血は結構あり、一時は少し危なかったのですが、輸血や点滴のおかげで何とか一命を取り留めました。
看 : ですが───
看護師がそう言いかけると、星導の方から呻き声がする。
🐙🌟 : …………………………あれ、
🐙🌟 : ここ、どこですか、、?
🥷🔫、💡 : 星導ッッ!!
🐙🌟 : カゲツとライじゃないですか、そんなに泣いてどうしたんですか、笑
💡 : お前車に撥ねられたんだぞ…!
💡 : 死んじゃったらどうしようとか思ってたんだからな…!
🐙🌟 : えぇ……そうなんですか、
💡 : そうなんですか、じゃねぇよ!東の奴らも来て、みんなほんとに心配してたんだからな!!
🐙🌟 : ………ごめんなさい
🥷🔫 : まぁ生きとったからよかったけど……
カゲツの言葉にライが無言で頷く。こんなに怒ってるライも、こんなにしおらしい星導も初めて見た。
その後ライが「本部に連絡してくる」と言って席を外し、カゲツが東の奴らに報告をしに行った。今病室には俺と星導のふたりだけ。
🐙🌟 : ……で、小柳くんは何も言わないんですか?
🐙🌟 : 大事な “仲間” が交通事故に遭ったのに。
……こいつ今なんて言った?
👻🔪 : お前……俺のこと、
🐙🌟 : 小柳くんのことですか?
🐙🌟 : …仲間であり同期、、の何者でもないですけど
目の前が真っ暗になった。いや、俺のことを覚えているだけまだいいのか。それもよく分からない。
間もなく東の奴らとカゲツ、電話を終えたライが入ってきた。
カゲツやライのときのようにOriensのことはしっかり覚えていて、会話も出来た。
だが、きっと俺たち7人は同じ違和感を抱えていたのだろう。
目覚めてから行われる検査のために星導が病室をあとにすると、重苦しい空気が流れた。
🤝 : ……多分なんだけど、、るべくんさ、
🤝 : 1年前から今日までの記憶、ないんじゃないかな
💡 : …それはオレも思った。
💡 : なんか最近のこと話してたら返事曖昧だし
🐝🤣 : 俺とるべで出した歌みたのことも覚えとらんかったしな
🌩️🦒 : なんかあいつの記憶がないことって慣れっこだったはずなんだよな
🌩️🦒 : この約2年半真っ白の紙に何か書くみたいに皆でいろんなことしてきたけどその半分弱がなくなってさ
🌩️🦒 : 悲しいとか疑問とか、いろんなのがぐちゃぐちゃになった気分
🥷🔫 : …はよいつもの星導に戻らんかな、
🥷🔫 : こんなの今言うんは違うかもしれんけどさ、話しとって楽しくない
🥷🔫 : …あんなん、ぼくらが知っとる今の星導やない
そこからは誰も何も言わなかった。
少ししてウェンとカゲツが「外の空気吸ってくる」と言って退室し、ライはまた電話がかかってきたので退室。
マナとリトは任務が入ってきてしまい、そちらへ行ってしまった。
2人とも行きたがっていなかったが俺とイッテツが後押しをして渋々行った。きっと爆速で帰ってくるだろう。
そして病室に残されたのは俺とイッテツ。
今話すこともねぇな…と黙っていると、イッテツが口を開いた。
🤝 : ロウくんはさ、悲しくない、?
👻🔪 : ……どういうことだよ
🤝 : いや、前もるべくんの記憶がなくなっちゃったじゃん
🤝 : あのときと似たようなことが今起きてるわけだけどさ、ロウくん的にはどうなのかなーって
🤝 : 仮にほんとに一年分の記憶がごっそりいかれてるって考えたらさ、その……付き合ってたこともなかったことになっちゃうじゃん。
👻🔪 : あー・・・
正直思うことは何もない、と言ったら嘘になる。だが何を思っているかと聞かれると答えられない。
👻🔪 : …身近で星導の記憶が無くなったことは初めてじゃないし、今回は事故だったしって思うところもあるけど
👻🔪 : またあんな思いしなきゃいけないって考えたら結構辛いかも
少し軽めに言ったが本音だ。あんな思いなんて二度とごめんだが、無くなった以上受け入れなければいけない。
それに前回と違ってなくなった期間が分かっている。俺たちのことは少ない情報だけでも覚えてくれているのだ。
👻🔪 : …また皆で頑張るしかないよな
🤝 : ……そうだね、
そこからは特に会話もせず、面会時間も終わってしまったので解散となった。
───────────────
夜
電話がかかってきた。画面を見ると、相手は星導だった。
👻🔪 : ……なに、
🐙🌟 : あっ、小柳くんですか?ちょっと用があるんですけど
こっちの気も知らずに呑気な声で喋りかけてくる。
俺はその声が大好きで、聞く度に星導を感じたり疲れたのも気にしないで居れるような安心感があったのだが、今だけはその声が己を傷つける凶器になっていた。聞きたくない。
👻🔪 : いいけど……お前今喋っていいのかよ
🐙🌟 : 幸運なことに検査で何の異常もなかったので明日退院なんです
👻🔪 : 検査入院ってことか
🐙🌟 : そういうことです。まぁ多少の打撲や擦り傷はありましたが……
🐙🌟 : こいつらは湿布や消毒液でちょちょいのちょいですからね
👻🔪 : なんだそれ、笑
👻🔪 : ……んで、何の用なの、
🐙🌟 : あぁ、えっとですね、、
🐙🌟 : 俺の店に行って店の状態の確認をしてきてほしいのと、明日の退院時迎えに来てくれませんか?
店の状態確認と迎え。そんなに重い願いではなかった。
👻🔪 : …わかった、
🐙🌟 : そういえばみんなが俺の記憶ないーって言ってた話なんですけど
🐙🌟 : 俺もよく分かんなくて。とりあえず今が2025年ってことがびっくりです
👻🔪 : ほんとに記憶なくなってたんだな……そしてその2025ももうすぐ終わるよ
そう言うと病院なのもお構い無しに星導の方から素っ頓狂な声がする。
今の声がデカすぎたのか、はたまた変すぎたのか他人のことを考えろとか言われたのかは知らないが、少し遠くから看護師さんに注意される声が聞こえた。
🐙🌟 : 気を取り直しまして……今日でも明日でも店を漁って俺が何かを思い出せそうなものがあったら迎えのときに持ってきてほしいです
👻🔪 : 持ってきてどうすんの
🐙🌟 : 帰りのタクシーで見ます。
👻🔪 : そのタクシー代は誰が出すんだよ
🐙🌟 : え?小柳くんですけど……
「こいつ……!」という声が喉元まで出てきたが留まる。相手は恋人。そんな乱暴な言葉は使えない。
👻🔪 : ……わかった。今回だけだぞ
🐙🌟 : わーい、ありがとうございまーす♪
嬉しそうな声で頬が緩んだ自分に気が付き、通話中というのにやるせない気持ちになる。俺からすれば相手は恋人だが、あいつから見た俺は恋人でもなんでもないのに。
そこから少しだけ会話をして通話が切れた。
👻🔪 : ……どうすればいいんだろうな。
独り言を零して近くに居たオトモを撫でると「そんなの知らないよ」とでも言うように俺の手から逃げ出した。
───────────────
翌日
🐙🌟 : 小柳くーん!
昨日の病院へ行くと、頭に包帯を巻いて腕や手にもいくつか包帯や絆創膏をつけている星導が呑気に手を振っていた。いやお前擦り傷と打撲だけって言ってたやん。
👻🔪 : お前めっちゃボロボロじゃない?
🐙🌟 : えー?これぐらい任務終わりと同じと思えば痛くないですよ
👻🔪 : お前なぁ……
そう言いかけたがこれ以上タクシーを待たせるわけにもいかないので病院の人たちに2人で頭を下げてタクシーに乗り込んだ。
🐙🌟 : で、なにを持ってきてくれたんですか?
👻🔪 : ああ、
👻🔪 : 店だけじゃ足んなかったから本部まで行って報告書のコピーも貰ってきた
🐙🌟 : おぉ
🐙🌟 : それは……ありがとうございます
そう言って俺から報告書を受けとり、パラパラ読み進める。
俺はそれを待つ間にタクシー運転手への道案内をしたり、星導からの質問に答えたりしていた。
もうすぐ星導の家が近くなる頃。「この辺で事故にあったのかな」とか考えていると、不意に星導が口を開いた。
🐙🌟 : ……どんな任務があったのか、大体は分かりました。
🐙🌟 : 配信のことも、ある程度は思い出せたんですけど……
🐙🌟 : 何か……忘れてる気がするんです
その一言で嫌でも分かってしまった。その何かとはきっと俺絡みのことだろうと。
👻🔪 : ……そうか、
🐙🌟 : 絶対忘れちゃいけないんです
🐙🌟 : それぐらい…大事なことのはずなんですけど…痛っ、
思い出そうとすると頭が痛むのか、星導が頭を抑える。記憶喪失ではよくあることだ。
👻🔪 : …無理して思い出さなくてもいいんじゃないの
👻🔪 : 思い出すために苦しむぐらいなら、もう放っておけばいい
最後の一言は自分にも言い聞かせている節があった。思い出す為に好きなやつが苦しい思いをするぐらいなら、俺がずっと苦しんでいた方がいい。他人に迷惑はかけられない。
不意に窓の方を見ると、やるせなさを顔に出した俺が写っていた。
🐙🌟 : ………ごめんなさい。
なんでお前が謝るんだ。今一番辛いはずなのに。そう言いたかった。だけれど今声を出してしまったら泣き出してしまいそうだった。なにも星導は悪くないのに。
🐙🌟 : 小柳くんに…またそんな顔をさせてしまった
🐙🌟 : 悲しんでいるような、悔しいと言うような……
👻🔪 : ……なんでそう思うの?
🐙🌟 : なんとなく、です
そこから会話はなかった。星導の家に着いてからも特に話すことはなく、そのまま別れた。
帰り道を歩いていると、ふとポケットに入れたまま渡せていなかった存在を思い出す。そいつを取り出して空に照らし、見上げてみる。
ポケットから取り出したのは、つい最近星導が「お揃いだ」と言って渡してきたペンダント。ペア物として貰ったので勿論星導の分もある。それを店から持ち出し、ポケットに入れていたのだ。
俺の分は服に隠れて見えないが、しっかり俺の首に着いている。
👻🔪 : ……今の星導から見たらただの綺麗なペンダントに過ぎねぇのかな
自分で言っていて悲しくなってきた。もうあいつが俺とのことを思い出すのはゼロに等しいのに。
だけど、
渡せば綺麗だと喜んでくれるだろうか?思い出してくれることだって、ゼロに等しいだけで完全にゼロではない。もしその僅かな可能性を信じるのなら ─── 。
俺は進む足の方向を変え、星導の家へ向かった。
───────────────
🐙🌟side
家へ入り、小柳くんから貰った報告書のコピーを整理していると、一枚のメモが落ちてきた。
小柳くんが間違えて挟んじゃったのかな、と考えながら拾うと、そこには知らないことが俺ではない筆跡で書かれていた。
🐙🌟: …え、
" 星導の家に持っていくもの "
✔︎︎︎︎(念の為)休暇分の着替え
✔︎︎︎︎シャンプーとか
なんか星導が喜びそうなもの
✔︎︎︎︎借りてたCD
✔︎︎︎︎オトモのおもちゃ
ペンダント
◎家出る前に星導に必ず連絡を入れる
◎家行く途中でコンビニに寄る
🐙🌟 : なん……だこれ、
こんなの知らない。思い返してみても彼がこんなに準備をして俺の家に来ることはなかった。
しかもこれ泊まる前提だろ。俺の家に泊まったことがあるのはカゲツとライだけのはずなのに。
刹那。先程まで分からなかった謎が解けたように頭がスッキリする感覚を覚えた。
──── 小柳くんに謝らなきゃ。
俺は駆け足で家を出た。包帯が巻かれている足がまだ痛むことも忘れて。医者にまだ激しく動くなと言われていることも忘れて。
今の俺は、彼と恋人関係であったことしか覚えていなかった。
───────────────
👻🔪side
家を出てからだいぶ走った。もしかしたらその感覚はただの思い込みなのかもしれない。
だいぶ走った気にはなっているが、夢の中のように自分の足は重く、走っていても前に進んでいる気がしなかった。
息を切らせたまま少しずつ歩いていると、遠くから人影が見える。
まだ夕方のはずだが、最近は暗くなるのが早くなってしまったので太陽が沈む向こうから来る人影は皆同じ黒の塊にしか見えない。
その人影も自分と同じく走っていた。すごいスピードでこちらへ近づいてくる。
近づくにつれそいつの顔が認識出来るようになった。それはよく見知った顔で、
🐙🌟 : 小柳くんッ……!!!
👻🔪 : 星導、?
記憶をなくした恋人が何故か息を切らせてこちらへ来ていた。よく分からない事実に思わず黙っていると、星導から先に口を開く。
🐙🌟 : これ、、!
そう言って渡されたのは、あの日俺が電話される前に書いていたお泊まりメモ。そういえばこいつも報告書のコピー置いてた机に置きっぱなしだったっけ。
👻🔪 : あ、ごめん……余計なもの挟まってたみたい
奪うように彼の手からそれを抜き取り、折りたたんでペンダントとは反対のポケットに入れる。
🐙🌟 : 余計なんかじゃないです
🐙🌟 : ……お泊まり、しましょうよ
👻🔪 : 、、、は、?
こいつは急に何を言っているのだ。メモを見たから、俺が可哀想だからお泊まりをしようと言うのか?
そんなの、余計俺が虚しくなるだけなのに。
🐙🌟 : だからっ!今日から始まってる休暇!!俺と過ごしましょうよ!!
🐙🌟 : 昨日、約束したでしょ!!
“ 昨日の約束 “
ああ、そうか。
星導は思い出してくれたんだ。
ゼロに等しかった可能性を、覆してでも。
👻🔪 : ……約束した、、
🐙🌟 : でしょ?
お泊まりよりも星導がここに居てくれていることよりも、思い出してくれたことが嬉しくて、思い出してくれたことを奇跡だと思って。
外だと言うのに俺は泣き出してしまった。
🐙🌟 : もう……なんで泣くんですかぁ
👻🔪 : もう、戻れないと思ってた……
👻🔪 : ……思い出してくれて、ありがとう
🐙🌟 : 俺の方こそ。
🐙🌟 : 寂しい思いさせてしまってごめんなさい
一旦俺が落ち着くのを待って、星導の家に居させてもらうことにした。
───────────────
👻🔪 : ……なんで子猫のこと助けようとしたの
🐙🌟 : え?
星導の家に入れてもらってペンダントを返し、今はゆっくり座りながら話をしている。
👻🔪 : いや、よく分かんねぇこと聞いてるのは分かってんだけどさ
👻🔪 : お前がそこまでする理由がわかんないというか
🐙🌟 : あー、
🐙🌟 : ……その猫が小柳くんに似てたんです
🐙🌟 : 流石にその子はちっちゃいまだ子猫で、小柳くんみたいにおじいちゃんだったわけじゃないですけど
🐙🌟 : 見たこともないのに見た目が小柳くん猫にした感じにそっくりで、直感で守らなきゃーってなって、、気づいたら身体が勝手に動いてました
👻🔪 : …俺のせいじゃん
🐙🌟 : いえいえ、むしろ小柳くんのおかげでその猫は生きれたんです
🐙🌟 : 俺も死ななかったし、無問題です
👻🔪 : ……そうか
そこから特に目立った会話もせず、翌日ちゃんと同期たちにも連絡をし、残りの休暇は予定通りお泊まりをして楽しんだ。
𝑭𝒊𝒏.
───────────────
ご無沙汰してますあうるです。
短編集にも似たような話あったと思ったそこのあなた。
これ同時進行で作っていた話なんです………。元々の結末やそこに至るまでの展開は違ったのですが書くうちにどんどん👻🔪が泣くようになってしまい………そっくりさんが誕生致しました。
でもこういう話が好きすぎる人間が書いているので仕方ないですね。癖には正直に生きようと思います。
♡600↑でお泊まり中の行為書こうかな……とか考えてます
そんな戯言はさておき、いつものようにリクエスト募集しております⬇️
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⬆️(例) 放置、お仕置etc……
を書いてくだされば書きます。
マイナーでも王道でも🅰️以外でもリクエストお待ちしております🙏
ではまた次のお話でお会いしましょう!ばいばい!
※月曜日分の投稿です