テラーノベル
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「お疲れ様です」
「お疲れ様でしたぁ〜」
バラエティ番組の収録を終え、仁人と舜太は同じ楽屋へと戻ってくる。
楽しい雰囲気の現場だったとはいえ、気心の知れたメンバー同士になると、ふっと肩の力が抜ける。
「いやー、今日もようがんばったわ!」
ぐぐっ、と伸びをする舜太を横目に、仁人は右腕の時計を確認した。
「もう23時じゃん、腹減ったー」
「仁ちゃんお昼抜きやったもんなぁ、可哀想に… 」
「いや、なんでお前が泣くんだよ。俺だろ泣きたいのは!」
よよよ、と泣き真似をする舜太にすかさず仁人がツッコミを入れる。フルメンバーではないけれど、いつものM!LKの日常。
私服に腕を通しながら、仁人は明日の予定を頭の中で確認する。
「明日は朝打ち合わせからの振り入れか…」
「そうやん!みんなで集まれるのも久々やなぁ」
どうやら声に出ていたようで、すかさず舜太が反応する。
「こんな風に忙しくさせてもらえるのって、ほんまにありがたいことよなぁ仁ちゃん」
「…そうね。ほんとそうだわ」
数年前とは比べられないほど急速に活躍の場を広げているM!LK。 こうやってご飯を食べ損ねる日も珍しくはない。
それでも5人とも常に前を向いて走り続けていられるのは、やはりみ!るきーずの皆が今も昔も応援してくれているから。
調子に乗らず、ひとつひとつの仕事に精一杯取り組んでいく。これが5人の共通認識だった。
──────だが。
ここは芸能界。
輝けば輝くほど、その闇も濃く、深くなっていく。
破竹の勢いで人気が上昇しているM!LKを、良く思わない者がいる事は、火を見るより明らかであった。
マネージャーに2人とも帰宅の準備が完了したことを告げ、下に車をつけてもらうまでの間、つかの間の休息が訪れる。
仁人はスマートフォンを早々にポケットへしまい、個人ファンクラブ用の自撮りを取るためにいい角度を探している舜太を眺めながら、夕飯どうしようかな、なんて考えていた。
次の瞬間。
ガタンッッ
大きな音と共に、楽屋内の電気が消え、真っ暗闇に包まれる。
「うぉお!?」
「びっ、、くりした。ブレーカー落ちた?」
急に暗くなった部屋に、目が慣れずその場でうろうろとしてしまう。
「舜太?大丈夫?」
「あかん仁ちゃん、なんも見えへん!」
「そりゃ急に暗くなったからだろ。とりあえず目が慣れるまで───ッッッ!?!?」
急に途切れた仁人の声に、どうしたん、と話しかけようとした時だった。
「ッ、ぐ、ぅああ!?」
背後から何者かに口元を布で覆われ、染み込んでいる何かを吸わされる。
スマートフォンを振り回して必死に抵抗するが、複数人で動きを封じられ、床に倒れ込む。
「う、うぅ、、」
床にうつ伏せに倒れながら、今更慣れてきた目に飛び込んで来たのは、同じく何か気体を吸わされ、既に意識を飛ばしてしまっている仁人の姿だった。
「じ、んちゃ、んッ」
どうして、誰が、なんのために。
必死に頭を回転させるが、次第に思考に霞がかかったように、何も考えることができなくなり、激しい眠気に襲われる。
仁人よりしばらく耐えていた舜太の顔面に、襲撃者はもう一度布を押し当てる。
しばらくしないうちに、舜太も意識を手放したのだった。
あまりに車まで降りてこない2人をマネージャーが楽屋まで迎えに行くと
そこには倒された机、そのままになった荷物
そして
舜太のスマートフォンがカメラを起動したまま、床にただ転がっていた。
コメント
1件
あっ、めっちゃ続きが気になる終わり方〜!!😭💦 最初の楽屋での和やかな空気が一瞬で暗転するところ、本当にドキドキしたよ…! 仁人くんも舜太くんも、めっちゃいいコンビなのに急に襲われてて「ええっ!?」って声出た(°_°) 最後のスマホがカメラ起動したままって描写、何か録画されちゃったのかな…?それとも証拠…? 続きが早く読みたい!液胞さんの世界観、めっちゃ好きです🌸
紫蘭
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