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ぶわって来ました…(泣) 儚くて脆いって言葉と現実って言葉がしっくりくる作品ですね…!!、最初は誰もが見た目にしか目が行かないから、綺麗何て誰も言ってくれないからぐっとくるって言うか…、待って語彙力が…(泣)、神作だね…律ちゃんマジ神…(泣)、又来店します…!!(泣)
“ 美人だねえ ”
近所のお婆さんにそう言われた
何故か私はポロポロと涙を目から流していた
お婆さんは私を心配してくれた
私は嬉しかった 、
存在感があったんだ
人と同じように接してもらえるんだ
嬉しい 、
嬉しい 、
この行動が続けばいいのに 、
そう思いながらも 、
涙は止まらない
お婆さんは私が泣き止むまで居てくれた
優しい 、 一生の優しさを今貰った
こんなクソ喰らえな世間でも私に接してくれて 、
お婆さんには恩返しをしなければ
私はそう思った
私が生きた中 、 私は大体が理解出来た歳の頃
世間には
“ 美人じゃないとそもそも中身を見る気にならない ”
そんな言葉を言われた気がした
今更だが男友達が多かった私はクラスメイトの女の子達からよく
言われていたことがあった
“ 男たらし ”
男たらし 、 私は彼奴らになんざ好意なんて抱いちゃすらいないのに
説明しようもなかった
そもそも 、 説明はしたことがあるけれど理解出来て貰えなかった
なんて
“ 自分勝手 ” で ” 取り柄が無いと駄目 ” 、 なんてクソみたいな世間だ
私はそう思い生きてきた
親もそうだ
母は元看護師で慶應卒
父は大手企業の社長で東大卒
私は未だに期末試験は赤点ギリギリ
毎回怒られての日々ばかり
あ ー あ 、 誰か 、
“ 恋愛 ” も ” 人 ” への ” 価値観 ”
を変えれる世間だったら 、 なんぞ良かっただろう 、
何百回 、 何千回も思っても世間は変わらず 、
“ 美人 ” と ” ブス ” とか 、
“ マスク美人 ” とか 、 ” 同性愛はキモイ ” とか
思っている奴が居る
私の両親は 、 ” 同性愛を嫌っている ” 二人だった
だから 、 ” 自由 ” なんてなくて 、 私には
“ 鎖 ” が足に繋がって 、 取ろうとしても取れなくて
取れても又 ” 親の権利 ” とか言うやつで ” 警察 ”
とか言う奴らに捕まって又鎖の世界へ突き落とされる
こんな繰り返しは嫌だなあ
人として接してよ 、
“ あの娘 ” に会うまではそんな価値観だった
今思うと 、 やっぱり私の理解が偏っていた歳の頃は
馬鹿馬鹿しい価値観だった
やっと 、 鎖から開放された
“ あの娘 ” が 、 私を救ってくれた
― ねえ 大丈夫 ?
私に優しく儚い綺麗な声が耳に入った
私はピクッと肩を震わせた
そして上を向いた
上を向くと 、 色白な肌を持って伏し目で微笑みを見せる
“ あの娘 ” だった
私は ” あの娘 ” に言う
― ねえ 、 何で助けてくれているの 、 ?いつも 、
私は今にも枯れそうな声で ” あの娘 ” に問う
“ あの娘 ” は言う
― 又 , いつか助けて欲しい , 貴女に会いたいから 。
そう言っていつもの様に ” あの娘 ” は 私を抱きしめて
お話をしたり聞いてくれる
その時間だけが唯一私が生きていける世界
居場所だった
けれど , そんな幸せも永遠と続く訳もなく ,
“ あの娘 ” は , 自×してしまった
― 「 又 , いつか助けて欲しい , 貴女に会いたいから 」
“ あの娘 ” が言っていた事を思い出した
“ あの娘 ” との思い出を思い出すにつれて , 涙が増えていく
何回も泣きじゃくった
親に怒られた
殴られた
それでも ” あの娘 ” という生きる意味与えてくれる人が居たから生きられた
けど , ” あの娘 ” の 全ても分からない私には無理だった
助けられなかった
― じゃあ私も×のう , (( 笑
そんな言葉と共に ,
ビルの屋上から飛び降りた
×ぬ間際って遅く感じられるって言ってたけど ,
本当にそうだね
ほとんどが ” あの娘 ” との思い出だらけ 。
それだけ愛していた
だから , 次は ,
私が助けの手を差し伸ばして , 助けて , 又逢おう ?
今から逝くね 。
― ッ ドン ッ ― ― ― ッ
鈍い音が広がって
私は痛みを感じずに ,
視界が赤色で染まるのを分かり知れて ,
一生を寝た
― 不思議書店
著者 律 。