「……て事だから、ホバに近付くな」
「嫌ですよ」
「嫌です。ヒョンが近付かないで下さい」
「…話聞いてたか?」
作戦その二。いつも不必要なくらいホバにくっついているテヒョナとジョングガに近付かないよう牽制しておく。一筋縄じゃいかないだろうなとは思っていたが、いざ言ってみれば案の定の反応。グガに至っては僕が近付くなと言い出した。…今まで甘やかしすぎたな…
「お前らがいるとホバはお前らを優先するだろ?そうするとヒョンの時間がなくなるの!だから譲れ!」
「嫌でーす!」
「ヒョンが頑張れば良い話じゃないですか。僕たちが譲る必要はありません!」
「全く……これを見てもか?」
「ん?……!、こ、これは……!」
こいつらが簡単に動かないのなんか計算の内だ。そこで僕が考えたのは、物釣り作戦。テヒョナとジョングガに、チキン引換券の綴りを見せれば、さっきまでの勢いは何処へやら。動きが止まり、引換券に釘付けになっている。
「これをやる。その代わり、ホバに近付く頻度を下げる。それがヒョンの出す条件だ」
「ぐっ……卑怯者……!」
「ホビヒョンと寝れなくなるのは嫌だ…お風呂も入れてもらいたい……でも、チキン……!」
さらっと一緒に寝るだのお風呂だのと聞こえたが、とりあえず無視だ。さぁ、釣れろ…!
「〜っ、駄目だよ、ジョングガ!!こんなチキンなんかでホソギヒョンとのお風呂をなしにするのは駄目!!」
「…は……っ!そうですよね?僕は、何を目が眩んで……!」
「…お風呂も寝るのも一人立ちしろよ……」
ヒョンだって一緒に寝たいし、お風呂に入りたいのに…温泉以外でホバと入った事ないんだぞ?お前らみたいにあの狭い宿舎のお風呂にぎゅうぎゅう詰めになって入りたいのを堪えてるんだぞ?てか、お風呂も寝るのも目が眩む以前の問題だろ。何歳だよ、全く……
「僕たちの答えはこうです。……別の場所で頑張って下さい」
「僕は、ホビヒョンとお風呂に入るのも、ベッドに侵入するのもやめませんから」
「………はぁ……ヒョンの負けだ………じゃあ、このチキンはヒョンが「それは下さい」やぁ!!そういうのを横暴って言うんだぞ!?」
残念ながらテヒョナとグガは失敗に終わってしまった。……残るは二人か。まずは……あいつからだな。
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