「しないと出られない部屋」
「ここ、どこだ?」
「分かんない…起きたらここにいた、。」
「しないと出られない部屋、って書いとるよ」
「しないと出られない、か。でも置いてあるの包丁とかロープだぞ?」
「シないと、じゃなくて、死無いと、じゃない?」
「確かに俺ら全員死にたがってるもんな、。」
「はは、確かにね。僕ら全員この世に絶望してるじゃん、」
「じゃ、最初に、出たいやついる?」
「「「、、、。」」」
「ほら。誰も出たがらないでしょ。」
「じゃあさ、みんなで死のうよ。ウィンウィンじゃん?」
「うちは首締められて死にたいかな〜」
「、!?僕も殺すなら、しぐちゃが良かった、。」
「ふは、じゃあさ、うちの事殺してくれへん?」
「ちょっと待て、誰か説明くれ((
ついていけん」
「えっとですね、未来ちゃんが、夜羽に殺されたがってて、夜羽は未来ちゃんを殺したがってる、と思う、、?」
「ああ、〜、なるほど、?」
夜羽と未来の方を見ると夜羽が未来の上に馬乗りになって首に手を添えていた。
まるで、今すぐにでも殺されたい、殺したい、とでも言うかのように。
「はやくない!?」
「「何が?」」
「なんで2人揃って分からねぇふりすんだよ…」
「あ…はは、とりあえず、私達も首吊ったり首切ったりで失血死とかするか〜。」
「そ、うするかぁ…」
「しぐちゃ、行くよ?」
「うん。早く、締めて?」
手に力が入る。
首が締まる。
「う”ぁ”ッ、ヒュッ、や”っ”と、死”ね”る”」
「ふふ、しぐちゃ、綺麗な顔してる…
ああその表情すッごく綺麗だよ…?」
「スッ、ハッ、う”あ”ッ、」
「どう?今幸せ?」
「う”ぁ”、しあ”わ、せ”、だよ?ケホッ、カハッ」
「なら、良かった。」
更に力が籠る。
ああ、好きな人に殺されるのって、こんなに幸せなんだな。
「ねぇしぐちゃ、愛してるよ。」
「う”ッ、お、れも、愛、して”る、よ、」
「まだ喋れるの、苦しくして、ごめんね、。」
「うん”、だ、い…じょぶ、」
「おやすみ。今まで、良く頑張ったね。」
そういうと、君は泣きながら笑って、逝った。
「ごめんな、苦しかったよね、」
そう言いながらもう息をしていない、綺麗な死に顔をした君を、そっと抱きしめる。
「お疲れ様。僕の為に、、ごめんね、。」
「ね、未来ちゃん、死んじゃった…の、?」
「うん。」
「そっ、か…」
ガチャ
鍵の開く音がした。
俺らは誰1人出ようと、しない。
「もう全員、ここで死ぬか、?」
「そうしよか。」
幸い、死ぬための道具なら沢山ある。
OD用の薬、刺す為の用のナイフ、包丁。
首吊り用の、ロープ。
前だけでこれだ。
後ろには毒薬、拳銃、猛毒の花。
「じゃあ僕はODで、死にますね。その方が、早くしぐちゃの元へ行けると思うので。
自分勝手でごめんなさい。」
「ん、じゃあ夜羽が、睡眠薬で、俺は、首吊りでもいいか?」
「はい。じゃあ私は動脈切って死ぬから包丁使います。」
「「「じゃあ、せーの。」」」
グサッ
ゴクン
ギシッ
それぞれの、死ぬ音が、部屋に響いた。
僕は、しぐちゃの遺体を抱えながら、ODした。
「しぐちゃ、今、そっ、ち、に、逝く、ね、」
、、、、、。
長い静寂。
明るい。
目を開けると、そこにはしぐちゃがいた。
「あ、れ?生きてたの、?」
「ううん。死んだの。ここは、ーーーー」
「そっか、僕も、とりぃも、リカも、みんな、死んだんだね。」
「そう…だよ…。」
「僕らはさ、ドクダミ、だね。」
「そう、だね、。」
「てか、出なかったの?」
「うん。全員、死んだ。それぞれの、方法で。」
「そっか、」
「僕はOD。とりぃが首吊り。リカが失血死。」
「ね、うちの死体どうなっとる?」
「僕が抱えて、死んだよ。」
「なら良かった。体も、心も、全部、夜羽にあげる。」
「はは、今は体なんて、無いじゃん。」
「あ、確かにw」
「ふふ、しぐちゃ可愛いなぁ…」
「なっ、俺は、可愛く無いからな!?
そーゆー夜羽の方が可愛いからな?」
「じゃあ両方可愛い、って事で平和解決〜」
「なんだよそれwもうそれでいいけどさw」
「いや俺ら死んでからも置き去りなのかよ((」
「ま、まぁ、いいじゃん。あの子らがシアワセ、ならさ。」
「まぁな。」
そう言って、全員笑った。
4人は、カスミソウになれたのだろうか。
4人の歩く道に、ムスカリが咲き誇らんことを。
ーTRUEENDー
ムスカリー明るい未来
カスミソウー幸福
ドクダミー自己犠牲
あのね、1つ言わせて。
ほんとに夜羽に殺されるのが夢なんよ。
馬乗りになられて、あの綺麗な手で首締められて、最期にあの綺麗な声で褒められて、最期にはあの綺麗な顔を見ながら、死にたいの。
(By時雨)
死無いと、出られない部屋。
コメント
2件
きゃーこわーい((((((
…今から家に行ってあげようk((殴