『クラスの陰キャ男子は”元”不良でした。』
Episode.10
ぷちぷち→👀
ぽん太→🐤
いむ→🐾
ひなこ→🎀
のあ→🍪
-作者より-
ちょっと待ってくださいよ奥さん(?)
なにがあった???
(ありがとうございます!!!!!)
いつもド深夜投稿なのに遅くなっちゃってすみません!マジの ド忘れです!!
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side:祭雛子 -matsuri hinako
🍪「それでは、クラス分けのくじ引きを始めます。 代表者は前へどうぞ。」
生徒会長…”先輩”がそう言うと、周りは緊張感とワクワクした声に包まれた。
🎀(2-Eは……私か)
“四大美人”が引いた方が当たるんじゃね?
クラスの中から聞こえた、1つの声がはじまり。
元からのあ先輩は生徒会長だからって理由で引けなかったから、他のクラスの看板は私だけ。
それは分かってた。だから、くじ担当が私に決まったときも咎めなかったし、笑って受け入れた。
🍪「次は、2-Eの祭さん。お願いします。(にこっ」
ムカつく。
その貼り付けたような笑顔も、それが誰にもバレていないと思っていることも。
そして、それが本当にそうだと言うことも。
──────────────
生徒会長を決めたときもそうだった。
先生からの評判だけは良い私と、クラスのみんなから推薦を受けて立候補した先輩。
どちらが生徒会長になれるかなんて、一目瞭然だった。
🎀(誰も、私のことなんて見てない。)
…なのに、この子は「私」を見てくれてる。
「あたし」じゃなくて、「私」を、だけど。
出来ることなら、本当の自分を見てほしいんだけどね。
🎀(隠してるくせに見てほしいとか、どんだけワガママなんだろ………)
…そんなの、気付かれなくてもしょーがないもんね。 しょーがないよ。
“しょーがない”。
本当にそうかなんて分からない。
誰だって、隠していてもココロのどこかで気付いてほしいものだし。
………それなのに、人は秘密を持ってしまう。何もかも、抱え込んでしまう。
👀「だから誰かを頼るんだ。
オレだって、いむとひなこだけは信じてるしな!(にこっ」
中学生のとき、まだ私より小さかったあの子が言った言葉。
👀「課題手伝って下さいッ!!!(スライディング土下座」
あの子は昔から同じまま。
私が憧れ、焦がれたあの子のままなんだ。
もう私より随分と高くなった背も、暖かくて煌めいた眼差しも。
あの子が「憧れ」だと言った私は、まだあの子の「おねえちゃん」で居られるの?
わかんないよ……ッ、
──────────────
どうか、当たらないで。
いつしか、そう思っていた。
最初は、「一緒だと良いね」なんて笑っていたくせに。
クラスの中での私を見てほしくなかった。 「どうか、当たらないで」と思ってしまった。
その時点で、私の負けだったんだ。
🍪「2-Eのペアは………」
適当にくじの箱の中で手を掻き回して、 適当に掴んだ紙をそっと取り出した後に、先輩渡した。
少し考えるような仕草をした後、のあ先輩は口を開いた。
🍪「1-Bですね!(にこっ」
🎀(え、ッ?)
当たったことに対して驚いたのではない。
のあ先輩は私の引いた紙を折り畳んで、私に渡した。
🍪「みんなには秘密ですよ?(にこっ」
その瞬間、私は先輩に気を遣われていたことに気付いた。
私の従弟と、後輩がいることを知っていたから。
クラスの中で孤立していた私を、少しでも元気付けたかったから。
──────────────
朝会が終わって、クラスに戻った。
私の顔は、きっと酷いものだろう。
さっきから心臓の音と自分の息しか聞こえないし、目の縁もなんだか熱くなったような気がする。
夏休みが明けたばかりでまだ暑い廊下には、ほとんど人がいなかった。
みんなエアコンのある教室の中で涼んでいるので、誰にも見られなくて済む。
🎀『……なんで、そんな完璧なの、ッ?(ボソッ』
貧血を起こしたときのように白くなった視界の中で、ぽつりと本心を呟いた。
──誰もいない廊下には、そんな声すら響かなかった。
本心を呟いても、誰も気にしないんだから。
別に、構わないけれど。
🍪「………ふふ、っ(にこっ」
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side:百石乃愛 -momoishi noa
🎀「祭雛子です。(にこっ」
あなたを見た瞬間から、私の心はあなたに釘付けになった。
“四大美人”と呼ばれるほどの美しさ。
常に学年トップの頭の良さ。
他人の異常にすぐに気が付く、その観察眼。
そのすべてが、私を更に沼へ落とした。
『あなたのことが好きなんです。』
その一言さえ言えたら、私はどれだけ楽になれるんだろう。
あなたがもし私を好きじゃなくても、それでも良い。
せめて、この気持ちだけは伝えたかった。
…だから、とても嬉しかった。
🎀「私も今そこに居るんだ~!今からちょっと会わない?」
夏休み中、近くの海水浴場で遊んでいたとき。
🎀「あっ、おはよ~のあ”先輩”っ!」
私のことを”先輩”という愛称で呼んでくれる、毎日のその瞬間。
🎀「……なんで、そんな完璧なの、ッ?(ボソッ」
‥私を”完璧”だって思ってくれた、今日の休み時間での廊下だって。
🍪『みんなには秘密ですよ?(にこっ』
あのとき、私が嘘のクラスを言ったあと、くじの紙を渡したときのあなたの表情も、
目を見開くほど美しかった。
青ざめて、冷や汗をかいていた。
🍪(折角綺麗な顔なんですから、笑ってほしいのに……)
クラスのあの人をずっと見ていたから、少しでも笑ってほしくてやったことだったのに。
🍪(…どうして、喜んでくれないんですか?)
あのクラスにひなこさんの従弟と後輩がいることは、ずっと前から知っていた。
だから、「きっと喜ぶだろう」と思ったのに。
🎀「………っ、 そこに誰かいるの…?」
正直、びっくりした。
彼女がそこまで人の気配に敏感だなんて、まだ調べられてなかったから。
🍪(背後から話しかけたりしておけば‥っ!)
カラフルピーチのメンバーにも褒められた情報収集能力に、何でも見通す”ハッタリへの強さ”。
その能力をフルで活用して、 彼女についての情報は知り尽くしていたつもりだったのに‥
🍪(リサーチ不足、ってとこですかね。)
もしかしたら、他にも情報があるかもしれない。
🍪(ふふっ、調べ甲斐がありますね…)
🍪『………』
待っていてくださいね、ひなこさん。
🍪(絶対、私が手に入れてあげますから。)
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side:松海冬知 -matsumi futi
👀『………』
🐾「何か言い残すことは?(にこっ」
👀『大変申し訳ありませんでした。(スライディング土下寝』
🐾「どう見てもふざけてるだろお前」
👀『ちょっ、髪引っ張んな禿げるから! 』
ふざけてるって速攻でバレて、髪を引っ張られた。しかもつむじのとこ。
まぁサボってふざけてる俺が100%悪いんだけどさ。
🐤「そこまでだッッ!!」
そう言って、ぽん太がいむと俺の間に入る。
…コイツ陰キャ設定はどーした?
(↑⚠貴方達もです。)
🐾「‥まぁ、ぽん太が言うなら………」
👀(ガチナイス。さっすが俺の弟子。 )
(↑⚠どちらかと言えば貴方が弟子です。 (参照:Episode.3))
👀(…てか、やっぱりいむってぽん太に甘いな。)
さっさと付き合えよこのバカップル、
と思いながら、いむに引っ張られて崩れた髪を整える。
👀『ねぇクセ付いてんじゃんサイアク~』
(((女子か!!!)))
──クラス全員が、そう思ったのであった。
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Episode.10
『手に入れて。』 終了
Episode.11・・・11/23公開
次回もお楽しみに。
-作者より-
オチは思い付きませんでした。
最近3000文字が当たり前になってきてて怖い……
コメント
6件
やっぱり面白すぎる!次が楽しみで楽しみすぎます。(?)
神作なもんで♡1000にしちゃいました