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「ここから逃げよう.ᐣ」
そう手を差し伸べてくれたのは兄だった
怖かったはずなのに。
俺はその手をとり
あの家から逃げ出した
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「いるまちゃん朝だよ」
声をかけるが身動ぎをしてまだ寝ぼけてる様子
「すちぃ.だっこ」
まだ目を閉じた状態で腕を伸ばすいるまちゃんをいつも通り抱き上げ着替えさせる
軽く髪をとかしてあげてからリビングに連れていった
「ほらいるまちゃん.ごはん」
俺の上に座っているいるまちゃんに声をかけるとなんの抵抗もなく口を開ける
食べさせてあげるのも日課
まったく.俺が居ないと何も出来ないのかな.ᐣ笑
暫くいつも通りダラダラして過ごす
シアワセに浸っているといるまちゃんに声をかけられる
「すち.」
どしたのって返すと言いづらい事なのか服の裾を握って少し目線をずらされてしまう
「また.学校に行きたい」
小さく放たれた一言に俺は目を見開いて何も言えなくなってしまう
酷い顔をしてしまったかも知れない。
「いるまちゃんはあの人みたいになりたいの.ᐣ」
「それとも俺…お兄ちゃんの事嫌いになった.ᐣ」
「ちがッ」
「あそこに居た時は行ってたもんね。学校」
「誰かに騙されてるの.ᐣ」
質問攻めをするといるまちゃんは顔の色を変えて泣きそうになっている
押しに弱いいるまちゃん。
「ちがッすち…ぉ兄ちゃんっぅそ…そう嘘だよッ.ᐟ」
「ぃるまお兄ちゃんのこと好きだよ.ᐣだいすき」
必死になっているその姿に背中がゾクゾクする
「もう二度と言わないからっ嘘つかないからッ」
あぁ
最高に可愛い俺だけのいるまちゃん
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「ねぇ嫌いになった.ᐣやだっ」
「1人にしないでッ」
気が付けば泣きじゃくってすちに縋っていた
もし捨てられたら
もしあの人みたくすちが怖くなったら
考えただけで吐き気がする
ねぇ
もう俺は1人じゃ生きていけないんだよ.ᐣ
俺の生活全部にすちがいて
すちは愛をいっぱいくれる
愛で満たしてくれる
でも
もしあいつらとの時間がかけがえない大切なものだったと言うのなら
あいつらとの関係が最高ですちとは違う愛に気づけていれば
ねぇ.また俺とすちを助けにきてよ
どこへでも来てくれるって言ってたよね
迎えに来て。