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古典。真紅の髪色の貴方に会える。
天国のような時間。
赫)あ、先輩!
こんなふうに無邪気に呼びかける声が俺に向けられたものだったら。
彼が向かった先は、彼とは反対の髪色をした群青色の人。
いふ。英語/文学科トップレベルの実績をもつと言われている。同い年の3回生。
国文学科のりうらは2回生。
ひとコマ違う講義でも、すれ違いもしないこの距離でも、彼をひと目見るだけで癒やされていた。
青)りうらやん笑
赫)先輩ちゃんと講義わかるんですか?
青)少なくともお前よりはな笑
赫)…そんな事言うなら夕飯もやしですよ?
青)お前家賃払えよ?笑
そんな彼らが同棲してると知ったのはつい一ヶ月前だろうか。
料理ができないまろのかわりに家事をする代わりに、家賃を少なくしてもらってる、と噂で聞いたのは。
俺が知らない彼の一面を知ってるのか。
桃)はぁぁぁ、
白)ま~た溜息ついてんの?笑
関西弁訛りの可愛らしい声が耳に入る。
ふわふわとした雰囲気が特徴のこの人は、初兎。心理学科の3回生。優しい心の持ち主だ。
桃)疲れてんのかな…、
白)今度の講義ない日、旅行でも行く?
桃)あ、いいね
白)次ないちゃん講義?
桃)うん、しょーちゃんは?
白)今日の講義終わった!
桃)何すんの?レポート?
白)いや、研究室。いむくん待ってる!
桃)いむー?水色の?
白)そー!俺の高校時代からの親友!
桃)いってらっしゃい
白)講義ねんときやー!笑
桃)余計なお世話ー!笑
ばいばい、と去っていくしょーちゃん。
ふわ、とした雰囲気に癒やされた。
いむさん?は教養学科らしい。
大学院進学を目指しているらしい。
出欠確認が終わると、綺麗な横顔を晒し、眠りにつくまろが目に入る。
英語文学科のアイツには古典なんか関係ないだろうな。
史学科の俺は必須科目だからここの単位は落とせない。
教授)各自このレポートまとめておくように。終わり。
そんなこんなで講義が終わる。
次は講義が入ってない。
カフェテリアにでもいこうかと立ち上がるとまろに話しかけられる。
青)ないこ、レポートってなに?
桃)は?
実は高校が一緒の俺ら。
りうらがいる手前、あまり話さないが、仲は良かったはずで。
唐突に話しかけられ、頭の処理が追いついていなかった。
青)んぁー、俺ここの講義知り合いおらんから。お前しか。
桃)次あいてんの?
青)んーおん。
桃)カフェテリアでもいきます?
青)お、レポート教えてくれんのや
桃)奢りね?
青)ひどぉぉい、笑
まぁ、綺麗な顔というものは便利なもので。カフェテリアに行くまでの少しの距離でも遠くからちらちらとみる学生が目立つ。
桃)ねぇ、あれ知り合い?
青)いや?
桃)いっつもこんな感じ?
青)ん?どんな感じ?
桃)ほら、めっちゃこっちみてる人多くない?
青)あぁー、いつもじゃね?
桃)イケメンスパダリは大変ですねー!
青)はぁ?
軽口をいうまろの目は透き通った深い青色だ。
桃)講義中寝てたでしょ?
青)んぁー、バレた?
桃)まぁ
青)目に入るわな。教授じぃさんやからせーふ?
桃)英語科さんだしセーフ笑
青)ないこもおるしな笑
まろは青色の目で笑い、椅子に座る。
静かだ。太陽のようなりうらの横にいる
事実を忘れそうになるぐらいには。
月のような神秘的な雰囲気を纏うようになったまろは、その瞳に似合う月のように綺麗な笑みを暗い俺の心に浮かべていた。
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