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海月 玲愛 @ スパレイ
6,519
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴ると私は携帯をいじるのをやめて扉に目をやった
………あいつを待ってるわけじゃない、ただ今日も来るって言ったから
だけど10分たっても、らこはこない
ゆら:
「…………遅い」
だんだんと苛ついてきた
イライラして、フェンス越しに下を覗き込むと校門近くで、見慣れた明るい髪が揺れていた
らこ:
「あはは!本当?ウケるー!」
らこだ
その横には、クラスの男子が数人…らこはいつもの太陽みたいな笑顔で、楽しそうに談笑している
男子の1人が、らこの頭を親しげにポンポン と叩いた
ゆら:
「っ……」
胸の奥が、どろりと黒いもので塗りつぶされる感覚
私にはあんな顔、見せたことない
……いや、私に見せる顔はもっと特別だと思ってた
ゆら:
「………馬鹿みたい」
私はイヤホンの音量を最大まであげた
それでもらこの笑い声が耳の奥にこびりついて離れない
カチャッ!!
ゆら:
「ゆらぎー!お待たせ!ごめんね、下で友達に捕まっちゃっ──」
扉を開けて駆け寄ってらこの声
私はそれを遮るように、らこの手首を掴んで、そのまま冷たいコンクリートの壁に押し付けた
らこ:
「わっ……ゆ、ゆらぎ……?」
ゆら:
「誰、あいつら。……あんなに楽しそうに、何話してたの」
らこの首筋に顔を埋めると、さっきまで外にいた、自分以外の誰かの匂いがした
それが無性に気に入らなくて、私はらこの手首を握る力をもっと強める
ゆら:
「……ねぇ、らこ。あんた、誰にもあんな顔を見せるわけ?」
らこ:
「っ、痛いよ……ゆらぎ、どうしたの……? 」
不安そうに揺れるらこの瞳
その瞳に、今は私しか映っていない
……このまま、私だけのものにできたらいいのに
頑張って、もうひと話作りました。
少し短いですが許してください。
あと、1話をみたら書き方が違ったので、直して作ってみました。
コメント
2件

ゆらぎメンヘラなのかな? 今後の展開が楽しみ~ いい小説見つけた!
うわあ……ゆらぎの独占欲、すごく生々しかったです。普段あんなにツンデレなくせに、らこが他の誰かに笑顔を向けてるのに耐えられなくて壁に押し付けるシーン、息が詰まるようでした。「私だけのものにできたらいいのに」って願いが黒くて苦しくて、でも愛ゆえなのが伝わってきて切ない……。 短いながら密度がすごいです。1話の書き方直したとのこと、設定の統一って結構手間ですよね。お疲れさまです!