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桃赤

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桃赤

1 - 甘やかして

♥

780

2024年09月08日

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⟡桃赤


・nmmnに理解がある方のみお読みください。

・拡散、無断転載は一切禁止です。

・作品は創作物であり、実際の人物とは関係ございません。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈


⚠︎︎赤くんの身体が女性⚠︎︎

⚠︎︎ハート、濁点喘ぎ注意です⚠︎︎


赤くんsideです。







▼   ▼   ▼








夜遅くに帰宅して翌日。『おはよう、りいぬ』という言葉で目を覚まし、もぞもぞと動いていると髪の辺りに優しい感触。



「……ぉ、はよ、…」



なんとか挨拶を返すも昨日の疲れはまだ完全には取れておらずまだ眠い。カーテンの隙間から溢れる太陽の光はとっくに一日が始まっていることを示していたけど、頭の中はぼんやりと冴えないままだった。



「俺の隣はよく眠れた?」


「うん、だから、おやすみ」


「あーこらこら、また寝ようとしないの」


「おれ、まだねたりないのにぃ…」



うまく開かない目に、回らない舌で返事を返すけど、これは果たしてちゃんと喋れているのだろうか。薄目でちらりとさとみくんを見やれば王子様みたいに格好いい顔が目に入る。俺と同じように寝起きなはずなのにどうしてこうも格好いいんだろう、格好よすぎてむかつく。


俺よりずっと寝起きのいいさとみくんはサッと布団から飛び出して伸びをするとリビングにでも行ってしまいそうだった。ぽっかりと空いた隣が寂しくて、半ば無意識に彼のパジャマの袖を掴む。



「あー、この寝坊助さんめ!」



髪をぐちゃぐちゃに掻き混ぜられて、少し意識がはっきりしてきて一つのことを思い出すと、さとみくんの手をパシリと掴んだ。



「今日は一日、俺の言うことなんでもきいてくれるんでしょ?」



これがあれば今日はなんだって好きなようにできるはずだ。一日の半分が終わったって関係ない。もう半分を好き勝手していっぱい甘やかしてもらえるというだけで十分だ。皮肉めいた言葉に負けじと応戦したら、とんでもない爆弾が落とされた。



「ベッドの上で?」



違う、そう言いたいのにぎしりと軋むベッドの音がやけにはっきり聞こえてしまって顔を引き攣らせることしかできない。



「覚悟しとけよ、りーぬ」


「さとみくん、!あの、ちが、っ、んン、っ….ふ…っぁ…」



彼の目の色が優しい、声色が優しい、普通のメンバーから俺を喰らおうとする恋人へと変わる時、背中にぞくぞくとした何かが駆け上がっていく。それをなんとか追いやって必死に違うと伝えようとするも、既にスイッチの入ってしまったさとみくんには届くはずもなく言葉を口にするより早く深く口付けられ、俺の口から溢れるのはだらしのない喘ぎ声。眠気は一気にどこかへ行ってしまった。


キスを繰り返しながらTシャツの上からするすると胸の近くをなぞられ、もどかしさに身を捩ると小さくニヤリと笑われる。



「今日はりいぬの言うことちゃあんと聞いてあげるから、して欲しいことがあったらちゃんと口に出して言うんだよ?」



意地悪に口の端を吊り上げて笑うさとみくん。こういう時に俺が何かと口にするのが苦手なのを知っている上でやっているのだから厄介だ。試合に勝って勝負に負けるとはこのことかと思いながらキッと睨みつけてやっても、涼しげに微笑みながら俺の髪の毛を耳にかけるだけだった。



「ん、ぁ…っ……」



ずっと上半身をまさぐっていた手のひらがいたずらに胸の尖りの上を一瞬通過した瞬間、小さな声が漏れた。まるで何事もなかったかのようにそれ以降は触れることなく、鎖骨の窪みや腕の血管に指を這わされて快感になりきらないむずむずした感覚を与えられ続ける。



「さとちゃん…っ……」


「ん、どーした?」


「ね、も、これやだ」


「これってどれ?」


「触ってくれないの、やだぁ、っ…」


「じゃありいぬはどうしてほしいの?なんでもしてやるから言ってごらん?」


「……ちゃんと、触って…」


「ん、いいよ、どこ?」


「っ、ン…む、ね……」


「ふぅん?りいぬは胸触ってもらうのが好きなんだ」


「んっ、も、いいからぁ…おねがい…ッ、」



にやにやと嬉しそうにしているさとみくんに腹が立つけど、ずっとこのままなんてとてもじゃないけど我慢できそうになかった。服の上から胸の辺りを触るさとみくん。だけど肝心なところにはずっと触れそうで触れないくらいのところをくるくるとなぞられる。



「なん…で、ッ……んぅ、」


「ん〜?りいぬは胸を触って欲しいんでしょ?」


「……っ、いじ、わる!」


「ほら、りいぬ?言って?」


「…っ、……ね、…ち、くび…さわって、…っ、さとみ、く…ん、」


「よくできました」



服の上からぎゅっ、と摘まれてその瞬間に目の前がパチパチと弾けた。



「やぁ、っん、んん゛、っあ、アッ、…!」



待ち望んでいた感覚に声が抑えられなくて溢れ出る。摘まれて、ぐにぐにと押しつぶされて、カリカリと優しく爪を立てられて、理性がどんどん溶かされていくのを感じた。



「っあぁ、ん、ぃ…!あ゛ぁ…んッ…ふ、ぅ…!」


「りいぬ可愛い」



左胸の尖りを弄られながら、右側に口を寄せられたかと思えば服の上からぢゅっと吸われて、思わず腰が浮いてしまう。そのまま甘噛みと吸いつくのを繰り返されて、真っ白なTシャツがしみを作り、肌を透けさせた。



「りいぬ、乳首すごいピンとしてるのシャツの上からでも分かっちゃうね、いっぱい感じちゃった?」


「んんっ、ぁ…さと、ん…も、直接が、いい…ッ…ん、ゃ……!」


「足まで擦り合わせながらおねだりしちゃって、ほんっとかわいい」


「ね、早くっ、ぅ…ふく、ぬが、して…っ、?」


「ん、いいよ、バンザイして?」



するりとTシャツの裾を捲られて一気に服を脱がされる。空調の少しひんやりした空気に肌が直接晒されて思わずびくり、と身体を震わせた。



「っねぇ、さとちゃ、下も…脱ぎたいっ、」


「ん、ちゃんと言えてえらいね」



恥ずかしくてたまらないけど、優しく笑って頭を撫でてくれるのが嬉しくて、目尻を少しだけ下げて微笑み返した。



「…っ、はぁ…ほんとにお前ってやつは…」


「なん、だよ…!」


「ねぇ俺も脱ぎたい、脱がせてりいぬ」


「わかった、」


「ん、でもまずはりいぬからね」



ずるり、とズボンを下ろされるとパンツの中心が分かりにくくはあるものの色を変えていた。じっとそこを見つめられて、思わず両手でパンツを隠す。



「あっ、!や…ぁ、あんま、見んな…ッ…!」


「ふ、触ってもないのに我慢汁ダラダラ垂らしてえっちだね、りいぬ」


「も、やだ…っあ、…!いわ、ないで…っ…!」


「なんで?可愛いのに」


「も、いいから…!はやく、ッ…ぬがして、さとちゃ…」



脱いでも脱がなくても恥ずかしいなんてあまりにも逃げ場がなさすぎるけど、そう言うより他なかった。何度したって慣れないし、多分これからも慣れることはないんだろう。

パンツと腰骨の間に手を入れられると期待に腰が揺れた。そんな様子を見て舌舐めずりをしながらこちらを見下すさとみくんは完全に獲物を喰らう雄の顔をしていて、そのことにどうしようもなく興奮してしまう自分がいる。思い切りパンツを下ろされると、中途半端に反応した突起部分がふる、と震えた。そのままソコに中指を当てられる。ちゅくちゅくと秘部に溜まった愛液を弄ぶかのように上下に繰り返される。



「ん゛んん、っ!あっ、それ、やぁッ…!」


「うそ、嬉しそうじゃん」


「やだ、さとちゃん、まだ脱いでないのに…っ…おればっかり、っ…んぅ、!」


「一人で気持ちよくなって、恥ずかしくなっちゃったん?」


「ん゛んっ、も!、さとちゃんのこと、脱がせる…からッ…やめて、っん゛、っう」



静止の声にようやく耳を傾けてもらって、情けない格好のまま身体を起こし、『バンザイしてて』と一声掛けてさとみくんのTシャツをするりと脱がせた。俺よりも遥かに大きい身体。どこもかしこもすべすべな彼の裸が目に入って思わずこくり、と喉を鳴らす。あまりにも美味しそうだったから思わず口を近づけてぺろりと腹を舐めたら『りいぬ、脱がしてからね』と宥められてしまった。

おとなしく言われた通りにズボンを脱がし、パンツに手をかける。無意識に高鳴る胸を押さえつけてそっと脱がすとほんのり反応しかけているのが目に入った。



「……、おまえだって興奮してんじゃん…!」


「だってりいぬがあんまりにもえっちだから」


「、はあ、っ?…意味分からん!」



むすっと答えたけど、顔に熱が集まっているのを感じる。彼の空気に流されたくなくて頭をふるふる振って気を逸らしてから『さとみくんの舐めたい』って言ってやったら驚いた顔をしてたけど、すぐに優しい瞳になって『いいよ』と返事が返ってきた。いつも俺ばっかりめちゃくちゃにされるし今日だって既にその感じがあったけど、今日は俺の言うことを聞いてくれるらしいし、流石に俺優位で進めてやれるんじゃないかという気持ちでいる。


上半身を起こした状態の彼に『おいで』と呼ばれるままに四つん這いになってさとみくんの自身に舌を這わせる。裏筋を下から上に舌でなぞって先端にちゅ、と口付けをした。僅かにさとみくんの腰が揺れたことに気をよくしてさとみくんのを全部一気に咥え込んでいく。まだ反応しかけの状態なのに既に大きくて口のほとんどを埋められていることを意識してしまってずくん、と腰が重たくなるのを感じた。



「ん゙ンぅ、っは…ぁ…ッ…!んぐ…、ふ…くっ、ぅ…、!」


「っ…りいぬ、こっち向いて?」


「っ、ん゙…ぁ、ン、ぉっき……いっ、!…」


「…やば、だらしない顔で俺の咥えながら腰揺らしてるりいぬ、たまんない」


「…っう!?…ッア、やら、みないれ、っ!」


「なんでよ、早く触って欲しくておねだりしてたんでしょ?」


「ちが…ん゛んッ、っふ、ぁ…ゆびッ、らめ…!」


「違くないでしょ、りいぬのココ、先っぽちょっと入れただけできゅうきゅう締めつけてるのに?」



さとみくんに言われてから自分の腰が物欲しげにゆらゆら動いていることに気づいてカーッと顔が赤くなった。そんな様子を上から見下ろしながら楽しそうに俺の秘部に指をくぷくぷと埋め込ませて出してを繰り返されて思わず動かしていた口が止まる。



「ほら、ちゃんと咥えて?俺の舐めたいんだろ?」


「っあ゙!…んぐッっ、う、ふ、ンぅ…!」


「いいこいいこ」



軽く後頭部を押さえ込まれてより深く咥え込んでしまうと息がしづらくて、どうしようもなく苦しくて、それがたまらなく気持ちよくて必死に舌を這わせると、あやすようにさとみくんの後頭部を押さえていた手が優しく俺の頭を撫でた。気づいた頃には俺の尻はさとみくんの顔の方へとあった。



「ご褒美にこっちもちゃんと触ってあげる」


「っ、う!…ンぁ…ッ、ゃ…っふ、ん゛ぅ、!」


「あぁこら、逃げちゃだーめ」


「〜〜ッ!ぅ、うぁ♡、っふー、!っく、ぅ…アッ…っ、ん…ぁ゛う…ぅ!」


「っは、すご…もう二本も飲み込んでるよりいぬ」



口の中に溢れるさとみくんの先走りと、自分の唾液で口の中をぐちゃぐちゃにしながら後ろも同時に解されてぐちゅぐちゅといやらしい水音が響く。たまにいいところに当たると無意識に指を追って腰を動かしてしまって、それを鼻で笑われる。そんなことを繰り返していてもういつ達してしまってもおかしくないくらい追い詰められていた。

そして、気付いたら中まで覗き込まれるようにじいと見つめられていた。俺の、嫌な予感センサーが反応した。



「りいぬのココ舐めたい」


「…ん、ぅえ、?」



さとみくんの発した言葉の意味を理解する前に、温かく濡れた何かが孔の淵をなぞる。



「っ、は…ぁ…ッ!そこ、きたな…ぁ、ぃ…っんン゛、っぐ、ぅ…あッ…♡」



ぐちゅぐちゅと水音を立て、さとみくんの舌がまるでえっちをしているかのように自分のナカを出し入れされ、肉壁が蕩けそうになる。



「ん、くりも、舐めてあげんね」


「〜〜!?ん゙ぅ…ぉ゙ッ、…あ゙ぁ…やら、ぁ゙♡♡」


「んー、りいぬも、俺の咥えてんじゃん?」


「ん゙ン゙ッ…ぅ…!そ、ぉだ…け、どぉ、!!」


「俺のちんこしゃぶりながら、クリトリス舐められちゃってもうイきそう?」


「…あ゙、ぅ゙…んッ…ぉ゙♡んっ…イ、!ん゛ぅ…っ、〜!」


「っは、必死にこくこく首振ってかわいー…いいよ、一緒にイこうな……ッ」


「ぐっ、ぁッ!…んぶ、っう〜、ぐ…♡♡むぅ、ふ、ん…ん゛、っん゙ッ♡あ゙ぁ゙〜〜」


「んッ、りいぬ、いいっ、く…出る、ッ!」



後頭部を思い切り押さえ込まれながら前立腺を容赦なく指で抉られ、突起部分は舐められて呆気なく達し、俺は勢いよく透明な粘液を飛ばしたと同時に俺の口の中に熱くて苦い精液が広がった。意識がふわふわとした中、粘り気のあるそれをごくん、と飲み込んだ後、綺麗にするためにさとみくんの自身に再び舌を這わせてぺろぺろと必死に舐める。綺麗になったことに満足して苦しさから勝手に溢れる涙のせいで滲んだ視界のままぼんやりと顔を上げると、欲に濡れた彼の顔と目が合った気がした。



「顔ぐっちゃぐちゃ、潮吹いちゃったね。りいぬかわい」


「ぁ、…っゔ、ぐす…ぅ…、み、んなぁ…っ、!」


「りいぬがこっち向いて来たのに?あと俺の精子飲んじゃったでしょりいぬ」


「…ん゙、も、ぅ…いいの!さとみに介護してもらうから…ぁ、う、ぅ゙…」


「あー泣かないのりいぬ、すごく上手かったよ」



あんまりしたことがないから不安で、上手だったと言われるだけで嬉しくて、ぎゅ、と腰に抱きついていると、さとみくんに肩を押されてバランスを悪くしてそのままトスン、と仰向けに転がされてしまった。悠々と見下ろす彼は最高に色っぽくてそれだけでまた自分のに熱が集まるのが分かる。



「りいぬ、次はどうして欲しいの?」



後ろにさとみくんの既に固くなっている自身をぺちん、と当てられて腹の中が勝手にきゅぅうと疼いた。



「んっ、さとちゃ、ん!」


「可愛く見つめてもダメ、ちゃんと言って?」


「も、我慢できない、んっ、…挿れてぇ、!」


「はっ、可愛すぎでしょ、ほんとにっ…」



荒く息を吐いて舌舐めずりをしながらゴムを手に取るさとみくん。でもそんな僅かな時間さえ今はもどかしかった。正直なところ昨日から、いや一昨日の夜からずっと二人きりになりたくて、触れて欲しくて堪らなかったのだから。



「やぁっ!、ぁっ、おねがい、ごむっ、つけなくていいから…早くっ、さとちゃんの…おちんぽ、ほし…ぃ!」


「…、りいぬが煽ったんだから後で文句無しな」



射るように俺を見下ろすさとみくんがぺろっと赤い舌を出すのがたまらない。さっきまで俺のナカをその舌で…そう考えていると顔が林檎のようにブワッと赤くなる。そう思っていた直後、ごりゅッ!と音を立てて一気に奥まで突き立てられてその瞬間に大きく背中を弓なりに仰け反りながら声も出せずにイった。



「〜〜〜〜っ!!!…ゔ、!ん、ぃッ…んぁ゙〜〜♡♡」


「もっとりいぬの中甘やかしてあげる」


「〜〜!ひっ、ぁ…♡いってぅ、から…っあ゙!ぁ、ゃう、とまっれ、とまっれぇ、♡ぇう!!」


「だーめ、煽ったりいぬが悪い」


「っ、ン゛…は、…あっ、ぁう!奥、こしゅれう、ッ……ひぅ、」


「りいぬ、泣くほど気持ちいね?」


「んぅ゙、いぃ…ッ、きもち、い、っあ!…ぅ…ゃぁ、ッ、」


「腰逃げんなって、」



火花が飛び散るような激しい快楽に身を捩らせながら逃げようと腰を浮かすと、許さないというように両手で腰を固定されてより深くまでぐぽっずちゅっと耳を塞ぎたくなるような音を立てて攻められる。弱々しく手首に手を這わせて力を入れてみるけどびくともせずだらしのない声で喘ぐことしかできない。



「ほぉらりいぬ、飛んじゃだめ」


「ん゛んッあ、!っあ、いぃ、ッ…!ぁ゙、♡も…、また、ぃく、ぅ…♡」


「ん、いきそう?イってりいぬ」


「〜〜っ、ゔ♡…っぁ、は…っ!?!!」



すぐにでもイきそうなほど中を擦られて、かっこいい声で耳元で囁かれて、もうだめだと思った瞬間に見計ったかののように下の突起部分を擦られる。さっきまであんなに激しかった律動もそれと同時にすっかり止まってしまい、頭の中でハテナを浮かべながらさとみくんを見上げる。



「さとちゃ、なん、で、ぇ!」


「りいぬ、して欲しいことあったらちゃんと言わないと、ね、教えて?」


「なっ…、」


「りーいぬ、ほら、俺に何して欲しいの?」



意地悪くも優しい瞳でこちらを見つめながら、俺の頬をするりと撫でるさとみくん。見つめられていることが、これから言わなければならないことがあまりに恥ずかしくて、下唇をきゅっと噛むとさとみくんは意地悪な顔のままゆるやかにくちゅ、と奥へ向かって自身を埋め込んだ。けれどあと少しで気持ちいいところに当たりそうというところでまた動きは止まってしまう。イきそうな時に寸止めをされた状態では頭の中で正常にものを考えられなくなっていて、俺はもうとにかく色々と限界だった。



「ぁう、さとみく、ん…ッ、…ぁ、!」


「うん、言って?」


「っ、っぅ、ふ…さとちゃんの、…お、ちんぽで、…いっぱい、奥…突いて、いかせて、っぇ、!ぐすっ…ぅ…」


「あー、堪らん…りいぬ、ほんとかわいい…ッ、いいこ」



泣いている俺と、それを見てなぜか嬉しそうに顔を綻ばせるさとみくん。腹が立ったから膨らんだ頬をむにっと引っ張ってやったら『いてえっ!!』と言いながら顔をもっとにやつかせていたから手に負えない。



「っ、だ…ッ!ぁ、も、きゅう、にッ、ひっ…ぁ゛♡」


「りいぬが可愛い顔しながら油断してるのがいけない」


「あぁ、っう゛ッ!激し、っ、さとみ、く…っん、…っ、さと、…っぁ!」


「ん、どうした?」


「も、い゛く、っい、く♡…ッ、いかせて…っ、」


「んっ、いいよ、っ…一緒に…あー、すっげぇ中締まる……っ」


「あぁ、ッア!っふ、ぁ…らめ…っ、ぁ、すき、さとちゃッ、すき…ぃ、ぁあ…〜〜〜ッ♡♡♡」


「…、クっ…っ、りいぬ……っ、いく、」



俺が絶頂を迎えたのとほとんど同時にさとみくんも俺の中に欲を吐き出す。ドクドクと熱いのが奥へと行くように押し付けられゆっくりと屹立を擦り付けられる。



「ひッ、ん…ぅ゙、あぅっ、なか、あついぃ……ッ」



中が熱い。身体が重くてだるくて、意識もどこかぼんやりするけど、どうしても言いたかったことがあってふらふらとさとみくんの左手を取ってすり、と頬擦りをした。ちらっと彼の方を見ると不思議そうにこちらを見つめる瞳と目が合った。



「っ、りいぬ?」


「…ね、さとちゃん、俺のこと好き?」


「そりゃもちろん好きに決まってるやん?どうしちゃったん急に」


「…………から」


「え?」


「…さっき、…聞けなかったから、」


「そんなとこ気にしてたん?……はぁ…もう…可愛すぎるでしょうりいぬさん…」



そんなこと言われたってさとみくんの口から聞きたかったからしょうがない。これまでだって何回も毎日言われてきたことなのにまた聞きたくなってしまう俺は我侭なのかもしれない。しかも自分は中々口に出せないのに。けれどさとみくんは言ったんだ、『して欲しいことがあったらちゃんと口に出して』って。だから。



「さとみくん、今度はちゃんと言って、」


「えっ?」


「……まさかもう終わりなの、?」



どんな顔をしているのか気になって再びさとみくんの顔を見つめたら、あんまりにも珍しい俺からのお誘いに顔を真っ赤にしながら『あー…そんなん反則…』と呟いている。さっきまで俺を執拗に攻め立てたのと同じ人には見えない。



ねぇ明日も、明後日も、もっといっぱい俺のことだけを甘やかして

────まだ時間はたっぷりあるのだから。



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780

コメント

6

ユーザー

ブク失です!!!

ユーザー

ブグマ失礼します!

ユーザー

ブクマ失礼します!

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