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「「え、」」
私とかづきの声が重なった。
「分からないというか思い出せないの」
(…)
みえは結局思い出すことは出来なかった。
しかし分かったことがある。
ここに来る前の話をするとそれぞれに覚えていないことがいくつかあるということだ。
私はどんな生活をしていたのか全く覚えていない。家族や友達、趣味、家の住所など、、、。
ただ、内気な性格だということは知っている。
聞かれるまで当たり前に分かると思っていたことが全然思い出せなかった。
かづきも趣味は分からない。家族構成は分かるが顔が思い出せない。 学校や友達は私と同じく思い出せない。私と違って住所は分かる。また、かづきは 冷静に物事を判断する性格らしい。
みえは自分自身の事が思い出せないことが多い。
家族や友達、住所は覚えているが自分の顔、性格、趣味、そして年齢を一切覚えていないことに言われて初めて気づいたのだという。顔を覚えていなかったのはさすがに私とかづきも青ざめた。
(分からないことがそれぞれ違う…さらに謎が増えたな。)