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ヴィル「レティナ、また身長伸びた?何cmよ。」
レティナ「この前の身体測定だと…175!」
ケイト「ウッソ…オレ越された?!」
レティナ「多分まだ越してない!」
ヴィル「ほら、レティナ落ち着いて。」
ルーク「そうだよ、マドモアゼル・レーヌ。今回行くのはマフィアのパーティーだが、紳士淑女の場になるからね。」
レティナ「はーい…」
トレイ「準備できた…ぞ……」
レティナ「あ、トレイ来た」
レティナが花のように笑ってみせた。
トレイ「すごく似合ってる。お前の赤い薔薇のような瞳の色と一緒なんだな…ドレスの色。」
レティナ「トレイも黒いワイシャツに深い緑のネクタイとジャケットとスラックス、似合ってる。」
ヴィル「いいチョイスでしょ?レティナのドレス。本当は黒でも良かったんだけど……」
ルーク「マドモアゼル・レーヌ……女王の君にはこの色が1番似合っているよ!ボーテ!」
マレウス「そろそろ時間だぞ。」
リリア「ほれ。早く行ってこい。」
レオナ「情報収集頼んだぞ。」
イデア「行ってらっしゃい……」
トレイ・レティナ「行ってくる。/行ってきまーす!」
レティナ「すごい人の数……」
トレイ「男性と女性で、入口が分かれてる」
レティナ「仮面…舞踏会って書いてる」
レティナ「絶対私を見つけてね?トレイ」
トレイ「もちろんだよ。」
こうして、2人は別々の入口からパーティー会場へと入った。
レティナ「にしても…さっきも言ったけどすごい人の数。」
レティナは横目に、先程拠点で見た服の男性が女性陣に取り囲まれているのを見た。
レティナ「……トレイのバカ」
そう呟き、レティナは誰も居ないベランダで過ごすことを決めた。どんどんと曲は終わっていく。
今頃トレイは別の女の人と踊っているんだろうな、と不満に思いながら、夜風に当たっていた時だった。
レティナ「そういえばこの仮面舞踏会……」
レティナ「最後のワルツを踊った人と永遠の愛で結ばれるんだよね……」
思い出した瞬間に、レティナの目から涙が出そうになった。このままトレイはこのジンクスを知らず、他の女性と踊り続けるのか。そんなの嫌だと。
レティナ「でも私には…あの輪に突っ込んでいく自信なんて…抗争だったら自信あるけど。」
そう独り言を呟いていた時だった。
?「こんな夜更けに女性が1人とは、パートナーとはぐれたのか?」
1人の男性が、レティナに声をかけた。
金色の糸のように美しい金髪の髪を、前髪以外オールバックにし、仮面からは鮮血のような鮮やかな瞳が垣間見える。
レティナ「…貴方は?」
?「俺か?俺は甘味を食べていたら、護衛とはぐれてしまってな。良かったら1曲踊ってくれないか。ウチのマフィアには女性がいなくてな、踊る相手が居なかったんだ。」
レティナ「構わないわ。私も、パートナーが女の子達に囲まれていたから、少しヤキモチ焼いてたの。」
こうして、レティナは知らない男性と踊り続けた。リードも完璧で、踊りやすい。なんて素敵な方なんだろう、とレティナは思ってしまった。
そして曲は、最後へと差し掛かる。
?「俺は、どうやら君を好きになってしまったようだ。最後のワルツも、一緒に踊ってくれないか?」
レティナは横目にトレイの方を見た。まだ女性と話をしている。
レティナ「……いいわ。」
こうなったら…と最後の曲を踊ろうとしたその時だった。
急にベランダのドアが開き、レティナの手首は、誰かによって掴まれた。
レティナ「……え?」
レティナがその男性を見ると……
黒いワイシャツに深緑のジャケット、ネクタイ、スラックス。それに美しく磨かれた革靴を履いている。
そして、ジャケット達と同じ色の見慣れた短髪。レティナが見間違えるはずがなかった。
?「ルークからジンクスを聞いておいてよかったよ。」
トレイ「すまないな。この女の子は俺と踊る。」
?「そうか…本気でこの女性を狙っていたのだが…まぁいい。」
?「全力で取りに行くまでだ。」
そう言って、金髪の男はベランダから立ち去った。
トレイ「ごめん…レティナ。どうもその…女の人の断り方がわからなくて」
レティナ「全く…嫉妬したこっちの身にもなって欲しいものね。」
そう言いつつも、レティナは笑顔でトレイの手を取り、そのままベランダで、最後のワルツを踊った。
トレイ「…ははっ。」
レティナ「ふふっ。」
2人して、幸せそうに笑いながら踊る。
そんなレティナには、あの男性は一体何者だったのか、という疑問だけが残った。
?「どこに行ってたんやグルッペン」
グルッペン「すまないなゾム。少し気になる女を見つけてな。」
ゾム「気になる女〜?」
グルッペン「あぁ。多分あの女…NRCのトップだな。」
ゾム「へぇ〜…グルッペンもヤバい奴に恋したな。」
グルッペン「あの女をこちら側に引き入れる。後でトントンにも伝えておいてくれ。」
ゾム「了解。」