・d!様の二次創作です。御本人様とは関係ありません。
・捏造、軍パロを含みます。
・若干腐表現入ってます
大丈夫な方のみお進みください!
わんくっしょん
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この国、w国は西と東で軍が分かれている。
西がc軍、東がs軍。
ほとんどの場合は協力関係だが、時折対立することもあるらしい。
これは、そんなw国の幹部の御話 ____ 。
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昼下がりのc軍基地。
会議が終わり、書類を片付けながらciは深く椅子に沈み込んでいた。
疲れはあるはずなのに、その顔はどこか楽しげだった。
「ciってほんま外交うまいな、俺やったらあんな交渉無理やわ」
shoが感心したようにため息をつく。
「せやなぁ。敵やった相手を“まぁまぁ、話し合おうや”で笑わせて、ちゃっかり条件も呑ませるんやから」
utが肩をすくめる。
「お前おらんかったら、俺ら毎回戦争してるで」
rbrまで加わると、ciは苦笑いを浮かべて頭をかいた。
「いや褒めすぎやろ。そんな器用ちゃうて」
そう言いながらも、心のどこかがくすぐったくて嬉しい。
仲間からの称賛は、疲れを忘れさせる何よりの薬だった。
**
その日の夕方。
基地の門前に、またしてもs軍の連中が姿を現す。
「ci〜、また会いに来たで」
ひときわ明るい声で手を振るのはshp。続いてzm、tn、emも姿を現した。
「……また勧誘やな?」
ciは苦笑しながら両手を上げる。
「そらそうよ」
zmが即答する。
「お前がおったら外交でも負ける気せん」
「真面目に考えてくれへん?」
tnが真剣な目で続ける。
「うち来たら絶対幸せやで? 俺ら、お前のこと大事にするから」
shpの言葉に、ciは思わず吹き出した。
「なんやそれ、まるで口説き文句やんか。ワイはc軍専属やって、もう何回目やと思っとるん?」
「まだ諦めへんで」
emが眼鏡を押し上げながら淡々と言い、皆が笑った。
**
ciは本当に人気者だった。
c軍内では仲間から常に褒められ、s軍からはしつこく勧誘される。
その立場が少し面倒でも、嫌いではなかった。
誰かに必要とされること。頼られること。
それは、ciにとって生き甲斐に近いものだった。
数日後、c軍の作戦会議室。
rbrの声が響く。
「新しくc軍に加わる仲間を紹介する。____rpや」
ドアが開き、背筋を伸ばした青年が入ってきた。
整った顔立ちに自信のにじむ立ち居振る舞い。
その姿だけで場の空気が少し引き締まる。
「rpです。これからよろしくお願いします」
淡々とした挨拶なのに、不思議と人を引き込むような響きがあった。
**
「おぉ、新人やん!」
shoが一番に声を上げた。
「めっちゃしっかりしとるなぁ。即戦力って感じやん」
「ほんまや。頭キレそうやな」
utも感心してうなずく。
「……見た感じ、身体能力も悪くなさそうやな。バランス型や」
いつもなら、褒め言葉はciに向けられるものだった。
ciは隣の席で笑みを作りながら、それを静かに眺めていた。
(……まぁ、最初はしゃーないよな。新入りやし、注目集まるんは当然や)
そう自分に言い聞かせる。
だが胸の奥に、言葉にできない小さな違和感が残った。
**
その日の夜。
休憩所で水を飲んでいると、またrpの話題が飛び込んできた。
「rp、あの書類まとめるスピードやばなかった?」
「交渉シミュレーションも完璧やったしな」
「ciに次ぐエースちゃう?」
笑い合う仲間の声。
“次ぐ”という言葉に、ciは小さく肩をすくめた。
(……次ぐ、か。ええやん、別に。俺はおれやし)
無理やりそう思いながら、コップの水を一気に飲み干した。
数日後。
c軍の合同演習の休憩中、s軍がこちらに顔を出した。
「よぉ、今日はrpおるんやろ?」
最初に声をかけてきたのはtnだった。
「おん、ここにおるで」shoが答えると、すぐにs軍の視線がrpへと注がれる。
「rp、やっぱり優秀やな。ウチの軍来ぇへん?」
shpがにやりと笑う。
「正直、外交より今は前線で動ける人材の方が欲しいんや」
「……俺ですか?」
rpは目を瞬かせる。
「でも、まだ入ったばかりですし」
「そこがええんや。色に染まってへん新鮮な人材っちゅーのは貴重や」
zmが肩を組むように近づいて、真剣な目で言った。
そのやり取りを横で聞いていたciは、ほんの少し笑みを崩した。
(……いつもなら、俺の名前呼んでたのにな)
思い出す。
「ci、ウチに来い」
「お前が居てくれたら、s軍はもっと強なる」
冗談めかして、でも毎回真剣な眼差しで言ってくれていたあの勧誘。
それが、今は一言もない。
shoがぽつりと漏らした。
「……なんか、ciはもうええの?」
zmは肩をすくめる。
「ciはいつも断るやん。そんなん分かっとる。けどrpは違う、もしかしたら来てくれるかもしれんやん」
「……まぁ、そうやな」
tnもうなずく。
その瞬間、ciは視線を落とした。
胸の奥に、重たい石が落ちるような感覚。
(おれって……もう要らんのかな)
休憩が終わり、部隊に戻る足取りは、なぜか少し重かった。
翌日、c軍の作戦会議。
丸テーブルを囲んで、shoが次の行動計画を説明していた。
「前線に物資を送るルートやけど、昨日の演習でrpが提案したルート、あれが一番効率的やと思う」
「せやな!あの即興の発想力はすごいわ」
utが頷く。
「正直、俺も思いつかんかった」
rbrも笑みを浮かべる。
「rpはほんま伸びる。加入してまだ短いのに、この適応力や」
rpは少し照れくさそうに「いえ、自分はまだまだです」と頭を下げる。
**
その横で、ciは穏やかな表情を保ったまま、手元の資料を眺めていた。
微笑んではいる。けれど心の奥底では、どこかちくりと刺さるような感覚が広がっていた。
(……いつもは俺の提案もよう褒めてくれてたんになぁ)
胸の奥が妙にざわついて、耳の奥で自分の心臓の音が響いているような気がした。
shoがふとciに目をやる。
「ci、何か補足とかあるか?」
「……いや、rpの案でええと思う」
笑顔を作りながら答えた。
それ以上は何も言わずに。
**
会議はそのままrpを中心に進み、終始和やかな雰囲気で終わった。
だが会議室を出た瞬間、ciは大きく息を吐いた。
吐き出す息に混じって、心に積もった「寂しさ」も少しだけ零れ落ちるような気がした。
(……rpがおるから、もうワイは必要ないんやろか)
ciは心の奥にちくりとした感覚を覚えながら自室へと戻った。
**
そんな生活が2ヵ月ほど続いただろうか。
あれからもrpへの注目はとどまることを知らず、いつもみんなの注目の的になっていた。
rpが先輩たちからから称賛される光景を見るたび、s軍の皆から勧誘されているのを見るたび、鎖に締め付けられるような感覚に陥った。
どうか自分を見てほしいと何日も徹夜して早く終わらせた書類も、何日も練り直して考えた計画書も、全て無意味なものだった。
それらはただ、ciから睡眠と健康を奪っていっただけに過ぎなかった。
夜の空気はひんやりとしていて、街灯の光がぼんやりと道を照らしていた。
ciはゆっくりと歩きながら、胸の奥に溜まったもやもやを振り払おうとする。
「……ふぅ」
小さくため息をつく。肩の力を抜き、手のひらで顔をさすりながら、心の中で自分に言い聞かせる。
(ちょっと歩けば気持ちも落ち着くはず……)
夜風が髪を揺らし、耳にささやくように通り過ぎる。
普段なら、こういう時間は心を整えるためのものだ。
でも今は、ちょっとした孤独が胸に重くのしかかっていた。
足元の水たまりに映る街灯の光を見つめながら、ciは小さく微笑む。
(……俺、もう居場所無いんかな)
そう思った瞬間、胸の奥が痛くて、息が詰まった。
そのまま歩き続けているうちに、視界が滲んで──。
「……あれ……?」
頭がくらくらと揺れ、視界が揺れる。
手で額を押さえながら立ち止まる。
胸の奥から重みが押し寄せ、足元がフラフラと不安定になる。
「っ……やばい……」
足を止めても、体のふらつきは治まらない。
意識が遠くなりそうになる中、ciは壁際に体を預け、しゃがみ込む。
その瞬間、暗がりから一人の影が現れる。
「ci……どうしたんや」
s軍のshpが駆け寄ってきた。
「……sh、p……っ」
ciは弱々しく声を漏らす。体の力が抜けていくのを感じながら、shpに支えられるまま立ち上がる。
「……っ急いで基地に連れてく、しっかり掴まってろッ!」
shpはciを胸に抱きかかえ、夜道を駆け抜ける。
足元は闇に覆われ、街灯の光が点滅する。
遠くで車の走行音が聞こえるが、今はそんな音も耳に入らない。
「……大丈夫や、すぐに連れてくから……」
必死に自分を励ましながら、shpは基地までの距離をひたすら走る。
肩にしがみつくciの小さな体から伝わる体温の低さに、胸が締め付けられる。
基地の扉を開けると、明かりが差し込み、暖かい空気が二人を包む。
「ここまで来れば……もう安心やから…」
shpはciを安全なソファに横たえ、そっと毛布をかける。
弱々しい呼吸を確認し、手を握ったまま、しばらくそのまま見守る。
「……しっかりしろ、ci……」
瞳を閉じたままのciの額に触れ、shpは少し震える声でつぶやく。
意識のないciを前に、ただ胸の奥で溢れる不安と焦りを抑えながらインカムを取り出した。
shpはciをソファに寝かせ、
毛布をかけたまま額に手を添える。
額は熱く、呼吸も浅い。
心の中で自分を落ち着かせながら、shpは基地内へ駆け込み、緊急医療器具や救急キットを手に取った。
扉の向こうから次々とs軍のメンバーが集まってくる。
「何事や、shp?」
zmが眉をひそめ、tnが不安そうにciの寝ている姿を見つめる。
emは手元の診察道具を準備しながら静かに近づき、snはすぐに血圧計や体温計を持って来てくれた。
「倒れてたんや、道路で…。意識もほとんどなくて……」
shpは息を整えながら説明する。
zmの目が瞬時に鋭くなり、tnは小さく息を呑んだ。
「…これは……疲労と睡眠不足が重なっちゃった感じかな」
snが体を横にしながら慎重に診察し、顔をしかめる。
「……やっぱり……危なかったな」
emも静かに頷き、zmは手元で薬や水を用意する。
**
ciはソファでぐったりと横たわり、目を閉じたままだった。
だが、微かに瞼がピクピクと動いている。
「…ん……」
「……ci?」
shpが顔を覗き込み、耳元で優しく呼びかける。
「…ぅん…、…shp……?」
弱々しい呻き声。
それを聞き、tnがそっとciの手を握り、毛布を調整する。
「無理するなよ……少し休めば大丈夫やから」
ciはうなずくこともできず、ただ小さく咳き込みながら、身体を微かに震わせる。
「……俺らがついてるからな」
zmが肩を軽く叩き、zmは横で水を手に持って支える。
shpはciの額に手を当てながら、心配そうに呟く。
「……熱、あるな……」
皆険しいをしながらベットに横たわっているciを眺めていた。
tnはciの両目を手で覆い、頭を撫でた。
「まだ熱高いし、辛いやろ。寝ぇや。」
数秒もしない内にciは小さな寝息をたてはじめた。
「思ったんやけど…ci、なんか抱えとるやろ」
zmが呟く。
「…やっぱ、そうよな」
皆心に秘めていた疑問を、次々と打ち明ける。
「…このままじゃ、ciが辛いだけやで」
「でも、無理に聞き出すのもなぁ」
snが静かに口を開いた。
「…このままじゃ、ciくんが辛いだけやろ? やから、ちょっとした薬を使うのはどうやろ」
「薬…?」
shpが眉をひそめる。
「そう。ciくんが誰かに本音を話せるようになる薬や」
snは小瓶を手に取り、慎重に蓋を開ける。
「ただ、この薬は遅効性や。いつ効きはじめるかは分からへん。それに、聞くのは俺らかもしれんし、他の誰かかもしれん。でも……」
snは穏やかに微笑む。
「…ciくんが安心して本音を話せるなら、使ってもええんやないか?」
**
「……しんどかったな、よく頑張った」
shpが囁くと、ciは微かに体を震わせて、弱々しく息を漏らす。
「……ごめん、迷惑かけて」
ciの声はほとんど聞こえないが、shpやtn、zmは確かに聞き取った。
「……ええんよ、ci。俺たちは仲間やねんから」
tnが優しく囁き、zmはにっこりと微笑む。
**
薬を飲ませ、水分を補給させ、毛布で体を温める。
「…おれ、c軍戻らんくてええんかな」
ciはか細い声で呟く。
それを聞いたshpは思わず耳元で囁く。
「大丈夫、今はゆっくり休めばええんや、俺らが居るんやから」
ciはかすかに体を震わせ、手で顔を覆いながら呟いた。
「…ありがとう」
その声に、周りのs軍メンバー全員がそっと微笑む。
「……かわええな」
zmが呟き、shpも静かに頷く。
tnが肩を抱き、emがそっと手を添える。
ciはそんな周囲の優しさを感じながら、眠りに落ちていく。
**
基地の中は静かに、しかし温かい空気に包まれた。
ciの小さな呼吸だけが、穏やかに部屋に響く。
誰も無理はさせず、ただ優しく見守る。
これが、最初の穏やかなひとときだった。
**
「…あのさ、おれ…、ずっと寂しかった」
目を覚ましたciは、先程よりも顔色が良くなっているように見えた。
どうやら先程飲ませた本音を聞き出せる薬が効きはじめたらしい。
ciが泣きそうな表情でぽつぽつと言葉を並べていく。
「rpが来てから、誰も俺のこと見てくれへんくて……それが、なんか寂しかったんや」
「……ci…」
「勧誘も…、rpが来てからずっとrpの方
行っとったやんか」
「…それが、…悲しかった」
zmが少し俯いたまま口を開いた。
zm「……俺らも、ほんまはずっと気になっ とった……、
でも、あんましつこくするとciが嫌がるかなって思っとったんやけど…」
tnが続く。
tn「構い方、間違えたんやな……ciの
笑顔、もう見られへんかと思った」
snは苦笑して、手元の薬瓶を見つめた。
sn「薬効いてんの、ciくんだけちゃうやろこれ……」
小さな笑いがこぼれる。
その空気の中で、shpがそっとciの手を握った。
shp「……ci、好きやで。もう離したない」
静寂が落ちる。
ciは、ほんの少し目を伏せて、小さく呟いた。
「……s軍のみんなと一緒も、ええかもな」
その一言を聞いた瞬間、
s軍の面々はまるで安堵したように微笑み合った。
shpが毛布を掛け直しながら、そっと囁く。
「じゃあ、今日はもうゆっくり寝ぇ。
起きたら……もっと、ええこと考えよ」
ciはこくんと頷いて、静かに目を閉じる。
その頬にはまだ微かな赤みが残っていた。
**
部屋の灯りが少し落とされ、
窓の外では夜風がやさしくカーテンを揺らしていた。
zmは小さく息を吐きながら、ポケットから端末を取り出す。
画面を開き、写真フォルダの中から一枚を選ぶ。
そこには、眠っているciの横顔が映っていた。
メガネを外した顔は、どこか幼くて、穏やかだった。
zmは少しだけ笑って、その写真を添え、短く打つ。
『ciは、もう俺らのもんや』
送信先には、c軍のshoの名前があった。
送信音が静かに鳴り、
zmは画面を閉じた。
「……これで、ええ」
呟きながら、眠るciの髪をそっと撫でた。
その手のひらに残る体温が、
静かに夜の空気の中に溶けていった。
↓ちょっと腐雑談入ります
私、気づきました
身内cpも好きですが、rdciやgtciも好きだということに。
同士の方居ませんか!!
コメント
2件
pnciとかsnciもいいですよ(・∀・)