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「どこに行こうかなぁ……」
世界の過去を写す魔導書は記憶を探りながら考える。
「すまない君の故郷でも良いし、今は廃れた一族の領地巡りとかもしてみたいなぁ……まあそんな事してたら、人間ってあっという間に死んじゃうから約束果たせないなぁ……もうちょっと候補地絞るか……」
その時、また上から本が落ちて来た。今度は3冊同時に、だ。しかもMr.すまないの魔導書より更に分厚い。
「あれ……これって……」
風夜は屈む。
「……“神に作られたモノ”達の魔導書じゃないか。存在忘れてたなぁw。今頃どうしてるんだろうな……あの子達」
その表紙にはそれぞれ
『人々に困難に立ち向かえる力を与えるモノ』
『人々に武器を教えるモノ』
『人々に戦い方を教えるモノ』
と書かれていた。
風夜がそれに触れようとするとそのうちの一冊から黒い泥が溢れ、他の2冊を黒く染めてしまった。
「……これは……【嘆きの泥】……?」
風夜は真剣な顔になる。
「旅はしばらくお預けだね」
「“あの子達”が危ない」
〜END〜