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失ってから....

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失ってから....

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2025年07月05日

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⚠︎︎wrwrd二次創作

⚠︎zmem

⚠︎死ネタ

⚠︎ 自己防衛してください

短いです














——————-‐——————-‐——



失ってから気づくなんて

遅すぎましたよね




わざと数ミリ開けてあるカーテンの隙間から入ってくる光が私を起こす。いつも通りに学校の支度をする。朝ごはんを食べ、玄関を開け、隣の家のインターホンを鳴らす。短い返事とともにドアが開かれる。そこから現れるのは、目の下まである栗色の髪と若葉色の綺麗な瞳を持つ青年であった。


彼とは幼少期からの幼なじみで、私の方が1つ歳上であるが毎日のように一緒に登校している。彼のことは弟のように思い、また彼も私を兄のように慕ってくれていると思う。

彼の隣に立ちゆっくり歩いて、学校まであと5分もかからない所で、信号待ちをしていた。信号が青に変わり進み出したら携帯を触りながら走ってくる車が来た。目の前まで迫ってくる車に驚きで動けなくなり、来るであろう衝撃を待った。しかし待てどもその衝撃は来ない。変わりに感じたのは後ろに引っ張られる感覚。驚き目を開くと彼が私と入れ替わりになって、私が受けるはずだった衝撃を受けていた。

どうすることも出来ず、ただ立ち尽くす私にそばにいた通行人がかけより声をかけてくれたらしい。しかし私にはその方の声は聞こえない。目の前で彼が、私の変わりに轢かれてしまった。綺麗な栗色の髪は所々が赤黒く、綺麗な若葉色の瞳は目が閉ざされて見えない。


数日が経過した。今日は彼の葬式である。彼の親御さんに挨拶をしてお経を聞き、火葬をして骨を壺に詰める。亡くなったということにようやく実感を持てたような気がする。


それからというもの、何をしても満たされない。どうにかして満たそうとするが何をしても全くもって意味がなかった。どうしてなんだろうと考えれば考えるほど、彼との楽しい思い出が頭に出てくる。あぁ、どうして今更気づいてしまったんだろう。彼の隣にいるのが当たり前過ぎて、それに慣れてしまっていたから分からなかったんだ。




そうだ



私は彼を、、、




愛していたんだ。


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