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◆はじめに◆
第1話を読んで頂きありがとうございます。
いいねもありがとうございます。励みにして頑張って書いていきたいと思います。読んだ感想などありましたらコメントして頂けると喜びます。
これから出てくる方々は本人様と全く関係ありません。あくまで想像の世界ということをご理解頂いたうえで読んで頂けたらと思います。
(センシティブとシリアスも含む場合がありますのでご注意下さい!)
では、想像の世界をご覧ください(* ᴗ ᴗ)⁾⁾
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「なんか入口で音しなかった」
セラフはそう言うと入口の扉を開けた。
そこに居たのはボロボロになった“風楽奏斗”だった。
「かなと!!!」
セラフが奏斗を抱きかかえ他の二人も駆け寄る。
「おい!!しっかりしろ!!!」
「かなとぉ!!!」
誰かの声がする。懐かしい聞き覚えのある声に薄っすらと目を開く。自分の顔を心配そうに覗き込むセラフと今にも泣き出しそうな雲雀とアキラが映り込んできた。
「…お、おま…えら…」
奏斗が声をあげるとセラフは店内の上にある雲雀の生活スペースへと連れて上がる。ベッドにぐてっと横たわる奏斗に雲雀が持ってきた応急セットでアキラが対応した。出血も酷く、これを見るには余りに酷な姿だった。暫くして、奏斗が目を覚ます。
「…」
「かなと?」
「目、覚めたか!?」
「かなと、何か食べれそ?あったかい飲み物とりあえずいれてくるわ」
雲雀は奏斗の顔を見て少し安堵したのか急ぎ足で下に降りて飲み物を用意した。
アキラとセラフは少し硬い表情をして
「お前、何があった!!」
「この怪我どうしたの?」
問い詰められるのは仕方ないが最期に会いたくなって…なんて口が避けても言えない。それにこいつらに行ったら絶対守るだなんだって言ってくる。僕の大事なもの…巻き込みたくはない…と強く、強く願った。だから俺は振り絞る声で
「なんでもないよ、ドジって怪我しちゃった」
と笑って誤魔化した。
そうこうしてると雲雀があがってきた。
「かなと、はいっ!あったかいココアいれてきた」
「ありがと」
起きようとするも体が動かない。それを見たセラフは何も言わず優しく奏斗の体を起こす。
「痛くない?」
「ありがと」
温かいカップを両手で持って一口飲み込む。傷のせいか分からないか飲んだと同時にむせ込んでしまう。
「おいっ!大丈夫か!?」
雲雀はタオルで奏斗の顔を拭いて床にこぼれたモノを片付けた。
「わりぃ、むせた」
また、笑って答えた。
「お前、ドジって怪我するような奴じゃないよな!!」
「えっ!?」
「何かあんだろ!俺達に言えない事か!!」
少し荒っぽく聞くアキラは初めてだった。
「いやいや、俺だってドジの1つや2つはあるって…イテテテw」
喋ると傷口が痛む。手足だけかと思っていた怪我もどうやら腹部も負傷してたようだ。
「お前の家の事なのか!!」
「アキラ〜しつこいって!しつこい男は嫌われちゃうよ」
はぐらかそうとする奏斗に
「奏斗、俺達にできる事があるかもしんないじゃん!!」
「言ってよ!俺ら仲間だろっ!!」
奏斗は雲雀とセラフとアキラの言葉が胸に染みた。ここに来たらコイツらに聞かれるのは分かっていた…はずなのにな…。
「本当に何もないから心配すんなよ。もう疲れたからちょっと寝るわ」
そう言って横になった。
アキラ達が何か話す声がしたがそのまま眠りについた。
何時間かたった。目を開けると僕のそばで寝ている奴が3名いた。目を赤くしてる雲雀。怖い顔して項垂れているアキラ。セラフは…子供を心配するような親の顔をしているの思わずクスッと笑った。起こさないようにゆっくり起き上がり痛む体を必死に動かし1階へ降りた。
“ここにはもう来れないな…”と深く息を吐いた。
ドタドタと階段から音がした。振り向くと3人が慌てた顔で自分に駆け寄ってきた。
「お前、何やってんだ!!」
「そんな状態で動くな!安静にしてろ!!」
声を荒くして話すのを見て思わず笑った。
「あはははっ!…イテテテ。本当にお前らは心配症だな!」
「笑い事じゃねぇよ!!」
「僕は…もう行かないと」
「俺らにその怪我の事話してからじゃ駄目なのか」
「だ〜か〜ら〜!!何回も言うけどほんとに何もないんだって!!」
「そんなこと言われても説得力ありませんよ、奏斗」
「アキラそんな怖い顔しないでよぉ〜」
「いい加減にしてください!!!!」
アキラは奏斗を押し倒す。
「はっ!?」
「あなたはずるいです!!いつもなら私に仕事を投げるのに貴方が一番辛い時に私達は…私達は!!頼りになりませんか!!!」
「…アキラ」
アキラの顔は感情がぐちゃぐちゃなせいか涙で歪んでいた。アキラがここまで感情を向き出すことは滅多にない。僕は驚いてしまった。
「奏斗、貴方が私に居場所をくれたんですよ」
ゆっくりと優しい声を少し震わせながら話し出す。
「貴方と出会った時、本当にヒヤッとしました。今まで私が潜入してもバレる事もなかった。でも、この仕事をすると人の嫌な所ばかり目に入って嫌気がさしていたんです。貴方は違った。私の想像を超えてきた。凄いと思った。そして私には敵わないとさえ思ったんです。貴方は私に“お前、俺のとこに来ないか”って言ったんですよ。たったその一言が私にとっては大きかった。貴方と仕事をしたらどんなふうになるのかワクワクした。ドキドキさせられた。一人でやってきた私に仲間ができた…感謝してるんですよ!!! 」
アキラの語りに他のメンバーも思い思いに語りだす。
「俺もさ、暗殺やってて、あんまし人と関わってこなかったんだけどさ、あ、あと命とかどうでもいいみたいな考え持っててwでもある時さ、マジでやばい時があって、もう俺死ぬんだみたいな感じになった時に奏斗が居たんだよね 」
「おまっえ、いまそんな話しなくていいんだよ」
「いや、する!!奏斗が俺の怪我を応急処置してくれて歳だって変わらないくらいなのにさ、手を差し出してきて“命は大事にしろよ、あ、あとお前俺の護衛になれ”っつってさ、最初意味分からんって思ったけど奏斗の周りでさ人と関わるようになってさ、なんかここが(胸が)あったかくなんたんだよね。こんなの初めてで戸惑ってたら“お前はここに居ていいんだからな、何も心配すんな、だから約束してくれ、命だけは落とすんじゃねぇぞ”ってさ」
ちょっと照れながら話すセラフ。
「だから俺はお前についていくって覚悟を決めたんだよ!!」
「…セラフ」
「俺も同じ感じだわ」
「待て、お前もか」
この状況を打破したい奏斗だが雲雀が語りだす。
「俺はさ、怪盗一家で悪いことばっかしてきてたんだけど、なんか嫌になって…いや、嫌になってって言うか訳わからんくなって家を出てきたんよね。そこに奏斗が居てさ。聞いたことのある懐かしい歌を口ずさんでたんよ」
「はっず!!やめろほんとに!!!」
「それで俺もちょっと歌ったら“お前上手いな〜!”って言ってくれてさ、そんでまぁ色々事情話したら“僕のとこに来いよ”って笑って言ってくれたんだ。俺の家族とか周りとかの人間は俺に向けた笑顔なんてなかった。だから奏斗の笑顔は眩しかった。俺もそこに居ていんかなって、おこがましいって思ったけど奏斗が言うならって!そんな事時々考えたりして一人でぽつんと座ってたらそばに来て何にも言わずに一緒に居てくれたんよ。そんで落ち着いてきたかな〜ぐらいに一緒に歌ったりしてさ、ココは俺の居ていい場所なんだって思えたんだよ!!」
「お前ら、話それだけか」
「なんだよ!!!」
「過去の話を美化しすぎだって!!僕はそんなに優しい人間じゃないよ、利用できると思ったからお前らとも関わった、知ってると思ったんだけどなw僕の冷酷なとこ…」
「お前は優しいよ」
「あのな〜イテテテ」
「大丈夫か?」
「話す気は??」
「ないよ」
「なんでだよ!!」
「お前らには関係のない事だ」
「なっんでそんな事言うんだよ!!」
「いつものように頼れよ!!仲間だろ!!俺達は!!!」
奏斗の服をギュッと三人は握りしめる。
奏斗は薄っら目に雫をためて言い切った。
「お前らを巻き込みたくない案件だ、大丈夫!僕はこう見えてずる賢いし強い。べそべそ泣いてるやつを頼れって言う方がおかしい。でも…まぁ…ありがと。僕は行く。だから… 」
そう言いながら三人の手を離す。扉に足を向け戸を開ける。振り向かず外に出る。三人の叫んでいる声が聞こえる。堪えていた涙がひとつ、ふたつと流れてきた。
“だから…お前らは笑顔で生きててくれよな”
頭の中で色々な思い出が蘇る。悪い事もいい事も全部全部楽しかった!!あいつらに声かけて本当に良かった!!路地裏まで来ると内ポケットに閉まっていた銃を取り出す。
「俺も…正気じゃねぇな…」
賭けに負けるとかどうでもいい!父さんのおもちゃにされて朽ち果てた所で僕の結末がいい方にいくとも思わない。だけど、、、あいつらといた日々は!!そこだけは!!!誰にも汚されなくない!!だったらこの命僕は…
銃をこめかみ付近に近づける。
“ありがとう”
「バンっ!!!!!」
銃声と共に奏斗は倒れ込む。
銃声の音に不穏な空気を感じ取った三人は銃声のする方へ走った。そこに居たのは頭から血を流して横たわっていた奏斗の姿だった。コツコツと靴の音が近づく。奏斗を守るようにして音の方へ顔を向けた。奏斗のお父さんだ。 奏斗のお父さんは笑って
「私の負けかぁ、早かったが楽しかったよ奏斗」
とボロボロの奏斗に声をかけた。
「どいうことです!?」
息を荒くして奏斗のお父さんに聞いた。
「私は息子とかけをしていてね、私が息子を殺せば私の勝ち、息子が自ら命をたてば私の負けだったんだけど負けてしまったよ」
「あんたっ!!!頭おかしいんか!!!」
三人は怒りが抑えられないでいた。
「全然、おかしくないよ。そう言えば自分の命を賭けるのが嫌なら君達のって話したら凄い怖い顔してそれだけは絶対にさせないとか話してたよ」
三人はハッとさせられる。怒りと悲しみともう感情がぐちゃぐちゃだった。
セラフが切り出す。
「雲雀、凪ちゃん!!奏斗を連れて逃げて。まだ少し息はある。ここは俺がなんとかするから!!」
「セラ、大丈夫なのか」
「俺はあいつに教わったから意地でも生き延びる!だから奏斗を頼む」
「分かった!!」
雲雀が奏斗をおんぶしてアキラが走り車を用意する。追手をセラフが処理していった。
車に乗り込み遠い場所へ急ぎ奏斗の父親が手の届かない所でとある小さな病院まで行き治療の手配をした。
「凪ちゃん、雲雀!」
セラフの声がした。
「大丈夫だったのか!」
「無事でよかった!怪我してるとこ早く治療しとこ」
「それより奏斗は!!」
なんとか上手く巻いて病院まで来たセラフは奏斗がずっと気がかりだった。