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ミオちゃんとお付き合いを始めて初めてのお泊まり。いや、ふたりきりと言う意味では出会ってからはじめて。
次の日にも無い日がいいよね、という事でお互い次の日がOFFの日を合わせた。
そうなると夜に集合になっちゃったけど仕方がないよね
ぴんぽーん
「すいちゃん、いらっしゃ〜い」
「おじゃましまーーーす」
「すいちゃんお腹すいた?からあげつくったんだよ」
「え!たべる!!!!」
「じゃあ準備するから机で先まってて」
「はーい!」
ーー
「ごちそうさまでした!おいしかった〜ありがとミオちゃん」
「お粗末さまでした、たべてくれてありがとねすいちゃん、作り甲斐があるよ」
「おいしかったもん!」
「よかった、洗い物しておくからお風呂入っておいで」
「んー、すいちゃんが洗い物するよ!させて!」
「ほんと?ありがとー!たすかるよ」
「先おふろいってらっしゃい」
ーー
「すいちゃんあがったよ、お風呂どうぞ!お風呂場にあるやつ全部勝手に使っちゃっていいからね」
「ありがとうー!!」
ごはんもご馳走してもらってあとはお風呂に入ってねるだけ、だけどそのまま静かに寝るわけないよね、ミオちゃんだって期待…してるよね
「先ベッドでまっててね、すぐいくから」
ミオちゃんの耳元でそう囁いてみた
別にふたりきりだし、普通に言ってもよかったんだけど、なんとなく
「えっ…」
ミオちゃんは顔を真っ赤にして、濡れた髪のままリビングの方へ小走りで逃げていった。
よわっちい狼でかわいい
ーー
お風呂上がってドライヤーも終わらした
今はミオちゃんが待っているであろう寝室の前、ドアノブに手をかけるのにすこし緊張
ーガチャ
「ミオちゃん」
「っ、すいちゃんはやかったね」
「まあね、いそいだよ」
「ゆっくりしてきたらよかったのに」
「はやくミオちゃんに触れたくて…だめだった?」
「…そ、そんなことないけど」
「大丈夫だよ髪乾き切ってないくらいじゃ風邪ひかないし」
「そこまで言ってないのになんでわかったの?!」
「わかるよ、ミオちゃんの言いそうなことは」
「そっか」
緊張の空気が漂う、わたしにはわかる、明らかにミオちゃんは緊張している
緊張でがちがちのミオちゃんを優しく包み込むようにハグしてあげた
「緊張してるの?」
「うん…」
「かわいいね、大丈夫だよ」
「…やめて」
「ねぇキスしてもいい?」
「すいちゃん、」
「ん?どうしたの」
「き、聞かないでもわかる、でしょ…」
「…っ、かわい」
ミオちゃんにやさしくキスをした、初キスだった。
「ん、んぅ…」
色っぽい声を漏らすミオちゃんを前に気持ちがついつい昂ってしまい、舌をいれた。
「んっ?!…んん、ぅ、ん」
ミオちゃんは全力でわたしの肩を押して自分とわたしを離すようにした。
「…っはあ、はぁ」
「ご、ごめんミオちゃん…」
「…ばかっ」
涙目でこちらをみてきて一度昂った気持ちを抑えられず、ミオちゃんの背中に手を回し押し倒す。
ープチ
「っ!?ばか!すいちゃんのばか!!!」
ミオちゃんは、かああああっと顔を赤くした。
目に溜まってた涙は堪えきれなかったのか、溢れてしまったいた。
「ほんとに、…まってすいちゃん」
明らかに怖がっている様子だった。
「…ミオちゃん、こわい?」
「ごめん」
「謝らないで、わたしこそごめんね」
いざとなると緊張しちゃうだろうし、そんなところもミオちゃんっぽい。
涙を流して申し訳なそうに俯くミオちゃんのほっぺを撫でてあげた。
「でも、ほんとに、ちがうの、あのねすいちゃん」
「うん、どうしたの」
「う、うち、…あの、はじめて、だから」
「え、そうなの?!」
「意外かな」
「…意外だったけど、ミオちゃんの初めてもらえるんだもん、うれしいよ、今日までとって置いてくれてありがとう、ミオちゃん」
「…すいちゃん」
「かわいいね」
「…うちのはじめて、もらってくれる、?」
「っ、…あたりまえじゃん、でも、こわいんでしょ、むりしないでほしいよ」
「ううん、ちがうの、もう絶対大丈夫だから」
「ほんとうに?」
むりしてるんじゃないか、と心配になったけど、いつもは自分の足にくるまっているミオちゃんのしっぽがわたしの足にくるまっていたので、本心なんだろうなとうれしくなった。
そのしっぽが愛おしくて、しっぽに触れた。
「ひゃっ」
どうやら、ミオちゃんの弱点はしっぽらしい。