テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
蘇枋「ちょっとだけ家空けるね?」
もう慣れてしまった。自分がいる。
モブ女「速く、行こ?すおー君♪」
蘇枋「はいはい…じゃあね。」
桜「おう。友達と仲良くな。」
もう、困惑もしない。
丁度、1年前だっけ…?
古びた花屋で花を買った。花が綺麗に咲いた。するとただの友達が赤の薔薇を買って言う。
「ねぇ知ってる?桜君。赤の薔薇の意味。」
桜「知らねぇ。なんかあんのか?まさか、喧嘩上等って意味か…?」
「そんな物騒な意味じゃないよ。意味は愛とか愛している人に買うものさ。」
桜「なっ!////////」
「アハハっ!顔真っ赤。でさ、桜君。付き合ってくれない?」
桜「な!///ま、まぁ別に…いい…し…ボソ」
「ほんとかい?やったぁ。」
そう無邪気に笑いながら赤い夕日と共に輝く顔は太陽そのものだった。
桜「なんて…ね…」
と言いながら、玄関の一輪薔薇を見る。蘇枋が俺に買ってくれた薔薇を。
桜「そういや、他の色の意味の話もしたな。」
手をギュッと握りながら
蘇枋「ちなみに、白は失われた恋だから。絶対買わないでね。別れちゃった時に買うものだからさ!」
と、ヘラヘラ笑う
桜「おう。ぜってぇ買わねぇ。」
自身に溢れた声で言う。
そう約束した日の事を思い出しながら目の前にあるガラスを見る。丁度夕方だ。夕日が綺麗に反射していた。
桜「…蘇枋みたい。」
そうぼそっと出ただけの言葉。その言葉一つ一つと涙があるれる。
桜「あれ…?おかしいなぁ。泣かないって決めたのに。」
もう今更後悔しても仕方が無い。そうは分かってる。でも諦めきれない自分が居る。
ピコンッ
桜「誰…?」
蘇枋だ。『忘れ物したから帰る』って。 無理して帰らなくても良いのに。別に生でもやって良いのに。
桜「2階に行こ…」
涙をしっかりとタオルで拭く。昔の蘇枋の匂いだ。
桜「落ち着くなぁ…グスッ…」
涙の跡がないか鏡を見る。そこで気付いた。俺の反対側の髪は白。白の薔薇と同じだと、妄想してしまった。
桜「本当に意味とうりになっちゃった」
嗚呼、今日は捺せえない日だ。
ガチャッ。
あっ、帰って来た。いつもなら『遥ー、疲れたー。』って言いながら本当は疲れてないのに抱き付く時間……そう思いながら自分のココロを抱き締める。
ガチャッ
『行かないで!』と心で叫びながらもなにも出来ない自分。あの頃に戻れたら…そう考えるのも時間の無駄。
桜「ふぅ。ラーメンでも…食べよ」
ズルズルとすする麺一つ一つが重たく感じてしまう。もう食べれない。そう思っても食べて食べて食べて…嫌な事すらも忘れる程に。
桜「飯は裏切らねぇな。美味しい…そうだ!さしぶりにことはのオムライス食いてぇな!」
と言いながらお風呂場へ向かう。
ジャーーーキュッ。
桜「広いな…」
そこまで広くない風呂場に向かって言う。着いてるのはシャワーと浴槽だけ。でも、2人で入るよりかは………
桜「余計な事は考えねぇ…!」
バスタオルで体をゴシゴシと強く拭き、パジャマを着る。ドスドスと足音を立てながら階段を登り2階の寝室へ向かう。桜「おやすみ!」
と大きな声を出し寝る。
ピヨピヨピヨ
桜「ふわぁ〜。」
寝ぼけながら顔を洗い。服を着替え。朝食を食べる。
桜「行ってきま~す。」
そう言っても返事が帰って来ないもの知っている。なのに、口からポロッと出てしまう。
数分後歩いて着いたのは古びた花屋。その店に足を踏み入れると同時に店員さんの「いらっしゃいませ〜!」と言う明るく元気な声が店内響き渡る。
あるかな…?と思いながら店中を見渡す。もう流石にないk……あった
桜「これで、」
店員「…本当にこれで良いの?」
桜「はい。」
店員「毎度あり…またのご来店お待ちしております。」
ガチャッ
桜「ただいま…」
蘇枋「何処行ってたの?」
知ってどうすんだよ。”ただの友達”が…
桜「花屋。」
蘇枋「そっか。花屋で何してたの?」
桜「薔薇萎れて来たから、花買ってた。」
と言いながら、新しく買った花を取り出す。
桜「これ。真っ白色で綺麗だよな。」
蘇枋「え…白い薔薇の意味教えたっけ…?」
教えたっけって記念日の会話も思い出せないのかよ。
桜「……喧嘩上等?」
蘇枋「違うけど…まぁ!知らないならよかった!」
桜「おう。」
本当は知ってるけど。こんなささいな嘘ぐらいは良いよな…
桜「蘇枋、話があるんだけどよ。」
蘇枋「何?別れ話やだなぁ…」
桜「俺、東京に来んだ。」
蘇枋「え…急にどうしたの?」
桜「俺が、捨て子だって言ったよな?」
蘇枋「うん。」
桜「元義理親が東京に居てその親が俺の事を欲しがってんだ。だから元々居た施設のルールで東京に行かないと行けねぇ」
蘇枋「本当…?」
桜「おう。だからこれおきにお前ともさらばだ。」
蘇枋「うそうそ…」
…勿論嘘だ。東京に1人暮らしするだけ。でもこいつはそういやぁうるさくなるだろう。いや、ならないのかもな。
桜「しかも、明後日には行く予定だからな」
蘇枋「なんで、もっと速くに言わなかったの…?」
桜「お前ここ2ヶ月ぐらい友達と遊んでただろ。」
蘇枋「それは…」
桜「あれと2日半しかねぇ。これから予定組むのは無理だな。後明確に言えばあと1日だけど。残りの1日半は準備があるからな。」
蘇枋「後、1日……」
あれは予定が合った時の顔だな。
桜「あと、1日俺はテキトーに街で遊んでるから蘇枋は友達と仲良くな!」
嗚呼。スッキリした。本当にこれで良い。今追いかけた所であいつは、どうせ振り向かない。
〜約1日後〜
桜「じゃあな。」
蘇枋「桜君、元気でね!」
桜「おう。」
〜1ヶ月後〜
桜「やっと会えたな。”梶”」
梶「どれだけ待ったと思ってんだ。」
桜「ごめん!でもこれからは正真証明のカップルだからな、?」
梶「じゃあ、今日は1日中すんぞ」
桜「はいはい…」
〜浮気性の君と俺。〜
END