(ポケモン視点の話です。
ポケモン喋ります。ご注意を。)
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あの人が居なくなったのは突然で。
わたしたちは、気づいたらボールのまま
ホームに取り残されていた。
わたしたちのことを駅員さんが見つけてくれて、 しばらくたっても、あの人は帰ってこなかった。
わたしも怖かったけど、わたしがあの人の手持ちで一番強くてお姉さんだから、みんなをなぐさめた。大丈夫、きっと帰ってくるよ、って。
居なくなってから、あの人の弟は、
何故かあの人の記憶を全てうしなっていた。
悲しかった。泣いちゃった。
もしわたしがポケモンじゃないなら、
あの人を探しにいけるのに。
あなたに伝える事ができるのに。
口角を上げているのに笑っていない貴方を見るのが何より辛かった。
何年だったかわからない頃、
わたしは少し久しぶりにボールから出された。
目の前にはあの人が居た。
髭が生えてコートはボロボロ。 前より年上に見えた。
でもあの人は前と変わらずに、 わたしをやさしく抱きしめてくれた。
「ただいま戻りました」、って。
その手があったかかくて、泣いちゃった。
あの人達が抱きしめあって泣いた時、
わたしもボールのなかで泣いた。
みんな泣いていた。
わたしたちはボールから出て泣いてる二人を抱きしめた。
わたしはシャンデラ
あの人の、ノボリの手持ちのポケモン。
わたしは今日も二人と共に、たくさん戦う。
バトルが凄く好きというわけじゃないけど、
二人はバトルが大好きだし、
わたしも二人とバトルするのが好きだから。
なにより、わたしは二人が大好きだから。
どうかこれからも、二人と共に居れますように。
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コメント
2件
良い話すぎる…この作品ガチ目に好き あれ…目から汗が滝のように…😭