テラーノベル
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「隣にいるのに」
ー及岩ー
青葉城西の放課後、いつものように体育館に響くバレーボールの音。
レギュラー陣がスパイク練習をする中、岩泉は壁にもたれて水を飲んでいた。
視線は、自然とコートの中のひとりに吸い寄せられる。
「……また囲まれてんな」
及川徹。エースセッターで、女子に絶大な人気を誇る男。
今も練習終わりのタイミングを見計らってか、数人の女子がギャラリーに集まってる。
「キャー!及川くーん!」
「髪型かわいい~!」
「今日の練習試合、マジ最高だった!」
――わかってる。あいつがモテるのは、仕方ない。
顔もいい、頭もいい、プレーもすごい。外面も完璧だ。
でも。
「……なんであんな顔、すんだよ」
笑ってる。照れたように、優しく。
女の子たちに向けて。
さっき自分に見せたのとは、明らかに違う顔だった。
岩泉はその無意識の「差」に、胸の奥をかきむしられるような気分になる。
何が不満なんだ。自分は、あいつの「相棒」だ。
3年間、どんな時も隣にいたはずなのに。
(……けど、俺には、あんな顔見せたことない)
自分には、向けられない笑顔。
他人行儀じゃない、でも特別でもない。
その微妙な距離感が、岩泉の中に渦を巻く。
練習が終わり、及川が水を飲みに来る。
いつものように、少しだけ近づいてきて、軽口を叩く。
「ねー岩ちゃ〜ん、今日のブロック、俺に優しくなかったよね~?」
「はぁッ”?勝手に被せてきたのお前だろ」
「えー、ひど~い。俺がいなかったら困るくせに」
いつも通りのやりとり。でも岩泉は、ふっと目をそらした。
「……なんか、ムカつく」
「えっ、なにそれ突然」
「お前、女に囲まれてんの、楽しそうだったな」
その言葉に、及川が一瞬だけ動きを止めた。
「……もしかして、ヤキモチ?」
「はっ!?違っ――」
「そうなの?」
及川の目が真っ直ぐに、岩泉を見た。
からかうようでいて、でもどこか真剣な色も混じってる。
「だったら、言ってくれればいいのに」
「な、何を……」
「“俺だけ見てろ”って。岩ちゃんに言われたら、俺、ちゃんとそうするのに」
その一言に、岩泉の鼓動が跳ねた。
「ふざけんな……そんなの、言えるわけないだろ」
「なんで?岩ちゃんは、俺の特別でしょ?」
「……お前が、そう思ってるなら、な」
「うん。思ってるよ」
及川が微笑んだ。その笑顔は、さっき女子たちに見せたものとは違った。
柔らかくて、あたたかくて――岩泉だけに向けられているとわかるものだった。
「だからヤキモチ焼かれるの、ちょっと嬉しい」
「……バカ」
「岩ちゃん、好きだよ」
「……知るか」
照れくささを隠すように背を向ける岩泉に、及川が後ろからぴたりと寄り添ってくる。
「じゃあ、俺だけ見ててね」
「……ああ。わかったよ」
どうでしたかね、?
ハイキューにハマってみたのでハイキューを書いてみました!!🔥
口調とか違かったら言って欲しいです😭
リクエストじゃんじゃん受け付けております!
では、おつばな〜!
コメント
28件
えぇ、!? ハイキューだ、!
バナナ様~‼︎ 及岩ありがたきですな、、‼︎ 安定の尊すぎるぞ‼︎ 俺だけ見ててねって言うの反則すぎる、、発狂案件すぎるって!?!
コメント失礼します! ハイキュー好きだから嬉しすぎるぅぅぅ!💕リクエストいいですかぁぁ!!?